週刊レポート
子どもを追い込む競争教育

   福岡で、北海道滝川で、岐阜で、いじめを苦にした自殺が相次いで起こりました。どんなに孤独でつらい毎日だったことか。思えば思うほど胸が痛む事件です。

異常な管理と競争が現状

   この問題の根底には、異常なまでの競争教育と、教員への管理・統制体制があります。これらによって、子どもに寄り添う教育が困難になっているのです。
   教員の実態は深刻です。札幌市では、長期休暇となっている教員のうち、精神疾患による割合が70%を越えています。(全国平均56%)「ベテラン教師」「熱血先生」と呼ばれた教員がプッツリと出勤できなくなってしまう、という事例が後を断ちません。
   子どもの抱えるストレスも大きくなっています。週5日制になって土曜休みの分が平日に詰め込まれます。競争にさらされ、クラスで力をあわせる経験が薄れています。北大のあるグループの研究では、「抑うつ」傾向にある小中学生が平均13%。中学3年生では30%にものぼる、という結果でした。これは国会で志位委員長が明らかにしたデータです。

「ゼロ」目標だけでは解決しない

   文部科学省は「5年間でいじめゼロ」の目標を掲げ、教育委員会にハッパをかけています。
   滝川では、自殺の原因がイジメであることを教育委員会が隠していたことが大問題になりました。石井郁子衆議院議員の質問で、新潟県の教育委員会では、学校からのイジメ報告が「ゼロ」でなければ受理しない、という本末転倒の学校管理を行っていることが明らかになっています。

悪化に拍車をかける学力テスト

   安倍首相は、「教育再生」を掲げ、全国一斉学力テストの実施方針を示しました。東京都足立区では、都と区が実施する学力テストで、成績の良い学校には多く、悪い学校には少ない予算を、という差別化の方針を固めました。

教育基本法をいかす教育こそ

   異常なのは子どもではなく、子どもを取り巻く環境です。
   本当に教育を再生しようと思うなら、1学級を30人以下にする、不当な教育への介入をやめ共同で学びあえる環境を作る、など、現行の教育基本法を全面的にいかすことこそが求められているのです。

(「こんにちは  小形かおりです」  06年10月12日付より)
(2006/11/09)


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