週刊レポート
札幌でおきた耐震偽装問題

   札幌市内で発覚した「マンション耐震強度偽装」の問題。うちのマンションは大丈夫?と不安に思っておられる方も多いことと思います。

緩和された建築基準法

   1998年に「建築基準法」が「改定」(日本共産党は反対)され、構造計算プログラムのコンピューターソフトを「国交省大臣の認定」としました。これを利用すれば、高さ60m(約20階建て)以下の建物は書類審査のみで通るのです。同時に、それまで行政が行なっていた「建築確認」を民間でも行なえるようにしました。

安全性よりも納期・儲け優先

   偽装を行なった浅沼2級建築士は、「構造計算を試行錯誤する中で納期が来て、途中経過のものを出した」と述べています。「納期を守る建築士として信頼していた」という建築業者の言葉も新聞に載っていました。
   建築士の仕事は、「安全な建物を設計すること」に尽きると思います。それを忘れて「納期・儲け優先」の仕事をするという歪みは、本人の問題であると同時に、そうした土壌を作る「効率優先」の社会の問題でもあると思います。

チェック体制の問題

   日本共産党の穀田恵二衆議院議員の国会質問で、国交省認定の「構造計算プログラム」を国交省自身が持っていなかったことが判明。3月10日の札幌市議会でも、井上ひさ子市議の質間で、札幌市は「プログラムを持っていない」と答弁しています。
   そもそも複雑な構造計算を、ソフトを持っていない札幌市がチェックするのには相当な時間がかかります。また、構造計算のわかる市の職員もわずかです。
   建築基準法「改定」で規制緩和され、作る側は改ざん可能。チェック体制は不十分。こうした流れを見れば、当然にして起きた事件といえるのではないでしようか。

根本の構造改革路線を止める

   建築基準法の「改定」は、アメリカが住宅や建材などの輸入を日本に促進させることを要求し、建設業界も「コスト削減」のために「規制緩和」を要求したなかで成立したものです。
   結局国民が犠牲になるいまの「構造改革路線」の政治。大もとから変えましよう。

(「こんにちは  小形かおりです」  06年03月19日付より)
(2006/03/16)

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