学校図書館の整備・充実、司書教諭配置の改善を求める

06(平成18)年第一部決算特別委員会−06年10月17日

小形香織 委員

私は、学校図書館の充実を求めまして、大きく2点について質問したいと思います。

一つは、図書館のない小学校について、そしてもう一つは、司書教諭配置についてです。

まず、図書館のない小学校について質問いたします。

昨年の決算特別委員会で、市内に四つある図書館のない小学校について我が党の議員が質問したところ、大谷地東小学校につきましては、学校側と調整がついておりますので、今年度内には晴れて図書館を整備したいと考えているとのことでした。2005年度内には整備したいと言ったこの小学校は、今年度、既に設置されたというふうに聞いております。残るあいの里西、栄町、厚別東、この三つの小学校について、学校図書館法との関係では必ずしも十分ではないということは認識しており、引き続き、環境改善に努めていきたいと学校図書館未設置校について議会で答弁されておりますけれども、その後どのような改善がなされたのか、ここについて、まず伺いたいと思います。

それから、質問の2点目の司書教諭についてです。

これについては、二つございます。まず一つ目が未発令の学校について、そしてもう一つが司書教諭の過重業務についてということです。

2004年度から司書教諭の配置が義務づけられまして、2004年度479名だった有資格者の方が、今年度639名というふうにふやされて、ほぼ当初の目標の学校数の2倍の有資格者が確保できている段階だろうというふうに思いますけれども、司書教諭の発令が義務づけられている262の小・中・高等学校、そして養護学校すべてで司書教諭の発令は行われています。

一方で、11学級以下の、いわゆる義務づけのないところについては、13校で司書教諭の発令がなされていないというふうになっております。議会では、11学級以下のいわゆる義務づけのないところについても配置するよう今後とも働きかけてまいりたいというふうに答弁されております。この未発令の13校の司書教諭についてどのように配置していくお考えか、お示しください。

それから、司書教諭の過重業務の点についてです。

調べてみましたけれども、例えば、中学校の場合の学校図書館の開館時間は、98校中、1日当たり31分から60分間、開館しているのが最も多くて42校、42.8%です。次は、何と11分から30分という開館時間、これが25.5%なんですね。中学校の中でこういう実態になっています。

では、生徒が学校図書館をどういうふうに利用しているかということで、札幌市が2004年に読書についてアンケート調査を行いました。中学生は、学校図書館について、ほとんど利用しない、利用しない、二つ合わせまして57.7%になっている。これは、開館時間と利用しないという実態がリンクした数値になっているというふうに私は思っています。開館時間というのが、実際のところは司書教諭の方の空き時間に任されている、あるいは、裁量というか、その時間をきちんと図書館業務にかかわれるかどうかによって開館時間が大きく左右されているのが実態ではないかというふうに思うわけです。

1959年には学校図書館基準がつくられていまして、その中には、兼任の司書教諭の担当授業時間数は週10時間以下とする、こういうふうに書かれているのですけれども、それを守る意思がおありかどうか、まず、ここを伺いたいというふうに思うんです。

実際に、現場では、司書としての図書館の使い方とか、あるいは、どういうふうに利用するかをオリエンテーションするための資料をつくったりとか、図書館だよりのニュースをつくる、それから、棚や本の整備や、足りない本を発注し、それが入荷すれば、今度は開封して棚にそろえていくというふうな仕事、あるいは、TTでほかの先生方と一緒に学校図書館の利用の仕方を教えたり資料の探し方などを生徒に教えていくなど、非常に大変な仕事がプラスされるわけですね。各学年はその時期にどういう授業をしているか、当然、カリキュラムにも精通されていて、そして、それにのっとって学習資料も用意する、これが司書教諭の仕事だというふうに思います。そういう役割を担った上に、通常の教員としての教科のカリキュラムを持った授業の準備だとか、あるいは、クラス担当を持っていれば学級指導や生徒の対応、PTAの対応などをされていくという点で、司書教諭の方々には非常に過重な負担があるのではないか。

また、そのことともあわせて、子どもたちが学校の図書館で借りたくても、実際にはあいている時間が短いといった実態などがあって利用しづらい、こういうふうになっていると思うので、この点について、私は改善をするべきだと考えておりますけれども、まず、司書教諭の実態について把握されているのかどうか。そして、把握しているとすれば、どのように把握した実態を認識されているのか、ここについて伺いたいと思います。

北原 学校教育部長

司書教諭等にかかわるご質問について、私の方からお答えをいたします。

まず、未発令の11学級以下の13校について、今後どのようにしていくおつもりかというご質問でございますが、これまで未発令校を減らす努力をしてまいりまして、実際に減ってきている結果、現在、13校というところになってきております。

これまで、未発令校について、基本的に、司書教諭を配置した場合に、それが必ず発令されるようにということで徹底してきたつもりですけれども、現状を正直に申し上げますと、発令できなかった学校が3校ございます。実際に配置できていないのは10校、配置できているにもかかわらず、発令できていなかった学校が3校ということで、合わせて13校という実態がございます。こういったことから、配置されている学校については必ず発令するようにということでの徹底をさらに強めてまいりたいというふうに考えておりますし、また、司書教諭の異動に合わせて、あるいは採用等に合わせて、配置されていない学校についても配置を進めるよう努めてまいりたいというふうに考えております。

また、利用していない生徒の数が非常に多いというご指摘もございました。それらにつきましても、具体的に授業での活用等も含めて、読書指導、それから、学習情報としての取り扱い等も含めて活用が図られるように進めてまいりたいと思います。

そういった取り組みを進めていく中で、週10時間以下の持ち時数ということのご指摘がございました。極めて多忙をきわめる司書教諭というご指摘もございましたけれども、他の教諭につきましても、中学校においては、担任等を持ちながら、あわせて夜中まで生徒指導等に追われるという極めて困難な校務分掌を受けている教員も数多くおります。その中で、お互いに協力し合いながら、各学校に対しては負担軽減をするようにとの働きかけはしているところですが、10時間ということが達成できる状況はなかなか厳しいものがあるというふうに考えているところであります。

いずれにいたしましても、司書教諭における校務等の実態及び開館時間の状況等を一括して申し上げますと、小学校においては、今年度、司書教諭発令者204人のうち177名、割合として87%、また、中学校においては、発令者94人のうち45人、割合として48%が担任をしておりまして、図書館の開館時間についてでありますけれども、市内の中学校98校中、平成17年度の数字では、1日当たりの開館時間で、先ほど委員からもご指摘がございましたが、30分以内の学校が25校、30分から1時間以内の学校が42校、1時間から2時間以内の学校が25校、2時間以上の学校が6校となっております。

さらに、活用を進められるように努めていかなければならないというふうには考えておりますけれども、教育委員会といたしましては、各学校において、子どもの読書活動の活性化を目指して、司書教諭が他の教諭と連携しながら、役割分担するなど工夫して取り組んでいるもの、このように認識しているところであります。

森 総務部長

私から、未整備の3校についてお答えいたします。

まず、1点目のあいの里西小学校の図書室についてでございますけれども、委員ご指摘のとおり、一時的余裕教室を図書室として使用しておりますことから、学年配置の関係上、図書室の位置が毎年変わる状況となってございます。これについては、好ましいことではないと認識はしております。

当該学校とは、2階の図書室として使っている特別活動室の隣の教材室を固定の図書室として使うことについて協議、調整をしているところでございますけれども、教材室も学校運営に欠かせないスペースでございますことから、学校現場といたしましても慎重に検討することが必要な状況にあるものでございます。

それから、1期工事の中で図書室が整備されていないということでございますけれども、いずれの学校も母体校の大規模化を解消するために新設された学校でございまして、将来的な増築を前提といたしまして、1期工事におきましては、必要な普通教室の確保と、理科室、音楽室など普通教室では対応できない授業を行う特別教室の整備を優先させました結果、図書室については、その機能を相当程度に発揮できるスペースを確保した上で1期工事での整備を見送っていたものでございます。

しかしながら、委員ご指摘のとおり、学校図書館法で学校図書館の設置が義務づけられておりますことから、これら未整備の学校につきましても、時期をとらえまして、可能な限り、学校図書館として十分な機能を発揮できるよう環境改善に努めてまいりたいと考えております。

小形香織 委員

司書教諭の方ですけれども、適切にやれるように協力していく、それから、協議会を通して軽減化の要望をしていると。軽減化というのは、具体的にどのような要望をなさっているのでしょうか。その軽減化という中身について詳しく教えていただければと思うのですけれども、その点をお答えいただきたいと思います。

それから、学校図書館の方ですけれども、未設置の三つの学校ですが、今のご答弁で言いますと、結局、設計の段階から、第1工期の段階から学校図書館を入れていなかったということですね。

私はおかしいと思うのですよ。学校図書館法というのは、これは1953年にできている法律です。この第3条に、「学校には、学校図書館を設けなければならない」と明確に書かれていますね。1953年にできている法律に対して、この三つの中で一番古い栄町小学校がつくられたのは1982年です。ですから、とっくに法律が施行された後ですから、設置義務を知らなかったはずがないと思うんですね。

ですから、子どもがふえて増築する際の第2工期のときにはつくる予定だったという話なんですが、それは、最初の第1段階から設計に学校図書館を入れていなかったということ自体に教育委員会のミスがあるのではないかというふうに思うんです。さらに、子どもがふえるという見通しの甘さ、これも加わったんではないか。ですから、学校を建てる段階で、そもそも二重に市教委がミスをした結果だというふうに思いますけれども、その点、どのように責任をとられるおつもりなのか、ここについて伺いたいと思います。

それから、学校図書館法第6条では、「学校の設置者は、この法律の目的が十分に達成されるようその設置する学校図書館を整備し及び充実を図ることに努めなければならない」と、こういうふうに書かれている部分に現状の三つの学校は抵触しているというふうに思うんですが、そうお考えにならないのか、ここも伺いたいと思います。

北原 学校教育部長

授業時数の軽減等についてどのような要望を行っているのかということについてでございます。

今、要望書を確認しているところですけれども、具体的な文言等については後ほど改めて資料で提供させていただきたいと存じます。

いずれにしても、先ほど申し上げましたように、教育委員会として、全国都市教育長協議会あるいは北海道都市教育委員会連絡協議会等を通じて、先ほど申し上げました専任化あるいは授業時数の軽減等について要望を行ってきているところであります。その要望の詳細については、改めて資料を提供させていただきたいと存じます。

◎森 総務部長

学校図書館の未設置に対する考え方についてお答えいたします。

通常、学校を設置いたします場合には、新設・分離でつくることが多いわけでございますけれども、つくるときには、例えば、完成形で24学級という場合でございましても、そのときの在籍児童数などを考慮いたしまして、第1期工事のときには15クラスでつくり、第2期工事のときには24クラスに増築で完成させるというような方式をとってございます。先ほど小形委員からご指摘がございましたように、それは見通しが甘いのではないかというお話がございましたけれども、まず最初に第1期工事を行いますときには、必要な普通教室を整備いたしまして、普通教室では賄えない特別教室を優先的に整備した結果、このような状況になっているということでございます。

ただ、その中におきましても、その既存の中で図書コーナーを整備いたしましたり、もしくは、普通教室を転用して図書室にするなど、できる限りの努力は行っているということでございますので、その点についてはぜひご理解をいただきたいと思います。

ただ、時期が参りましたときには必ず図書室を整備いたしますので、ご理解いただきたいと思っております。

小形香織 委員

軽減の要望について、後で資料をいただけるということですので、詳しくは後で見たいと思っておりますが、司書教諭の専任化などについても協議会を通して要望しているというふうに私は受けとめましたけれども、それでよろしいですね。

それで、国や道に要望しているということで、それはそれで大事なことだというふうに思うのですが、相手の様子見だけで終わらないで、例えば、恵庭市は、独自に学校司書という非常勤の形で、司書教諭とは別に配置しているなどの実例も参考にしながら、司書教諭が十分司書の業務にかかわれるような負担軽減策を求めたいというふうに思うのと同時に、やっぱり、校務分掌上の分担あるいは協力を求めるといいましても、ほかの先生方もご自分の持っておられる教科、クラス、それぞれの業務で手いっぱいだというのが現実だというふうに思うんです。ですから、幾ら図書館業務の多少を分担されたとしても、実際にはなかなかかかわれないということが現場では起きているわけでして、根本的な教員全体の負担軽減策を講じることを強く求めておきたいというふうに思います。

それから、学校図書館の方でございますけれども、やはり、今おっしゃっておられるのは臨時の対応策であって、根本のそもそものところでは、第1段階での工事のときに設計に学校の図書館が入っていなかったということが今の事態を招いているわけです。ですから、できるだけ早く時期をとらえてというふうにおっしゃるんでありますけれども、私は、ここで、具体的に学校図書館を整備していくための計画を立てて、早急に学校図書館法にのっとった学校図書館をつくっていくことを求めたいというふうに思います。

1点だけお願いします。

森 総務部長

整備計画をつくって整備するようにということでございますけれども、まず、当面の考え方といたしましては、今後、児童数の増加を見込むことができます栄町小学校、厚別東小学校につきましては、将来的に、そう遠くない時期に増築もあろうかと。可能性がないわけではございませんので、その際に整備をしたいというふうに考えてございます。

小形香織 委員

結局、児童数がふえるか減るかということに合わせて考えたいと、そういうことですね、増築をするかどうか。そうではなくて、もっと早く、今の実態のままでもふやす、きちんと整備していくということで今おっしゃられたのか、そこだけちょっと確認して、質問を終わりたいと思います。

森 総務部長

物理的に、今の教室数と児童生徒数の相関関係から申しますと、整備をすることは不可能であろうと思っております。


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