私は、消防力の整備指針にかかわって質問させていただきたいと思います。
2000年に消防力基準から消防力整備指針に変わり、札幌市独自の地域事情も入れながら、単なる目安ではなく、この指針を整備目標として、地域の実情に即して具体的な整備に取り組むことが要請されるものと基本的な考えをうたっております。
まず最初に、地域の実情に即して具体的な整備に取り組むというところで、例えば、どんな地域の実情に即した整備があるのかなということについて伺いたいと思うのです。札幌で、例えば、冬場の積雪期が長いからこういうふうな整備をしているとか、例などがあれば、それをお示しいただきたいというふうに思います。
二つ目に、この消防力整備指針に照らして現在の充足率がどのようになっているのか、伺いたいというふうに思います。
今、お尋ねのありました整備指針にかかわる札幌市における地域実情に即した整備はということと、現在の充足率についてというご質問でございます。
現在、札幌市における地域実情としての具体的例としましては、人口集中面積ですとか、また、延焼危険の高い地域、あるいは、中高層建築物の数、このようなものを考慮いたしまして整備を図っているところでございます。
それから、整備指針における現在の充足率というお尋ねでございますけれども、まず、充足率が100%になっているものといたしましては、はしご車、化学車、救助工作車、指揮車及び通信員でございます。ただ、未充足となっているものにつきましては、まず1点目は消防署所、これが基準数56署所のうち、現有数は55署所ということで、充足率は98.2%でございます。また、二つ目として、ポンプ車は、基準数が84台のところ、現有数76台、充足率では90.5%でございます。それから、救急車につきましては、基準数34台のところ、現有数は30台、充足率は88.2%、また、警防要員、これは基準数1,554人のところ、現有数は1,418人、充足率は91.2%、予防要員につきましては、基準数が288人のところ、現有数277人ということで充足率は96.2%、以上のようになっているところでございます。
ただいま充足率100%になっているところと、そして、まだ満たされていない部分があるというところで具体的に数値をお示しいただきました。その中でも、88.2%と極めて低かったのが救急車だというふうに思います。充足率として一番不足している現状だったというふうに思うのです。
札幌市では、出動するときから現場に到着するまでの時間、救急車の場合は6分を目標にしているということで、署所ごとの昨年の実績を見てみますと、最も早く現場に到着しているのが定山渓署の平均3.7分という数値ですね。一方、最も遅くなっているのが清田署の平均7.8分、定山渓と比べると4.1分の差があるわけですね。
ドリンカー曲線という呼吸停止からの経過時間と蘇生率との関係を示したこの曲線で言うと、呼吸停止後2分以内に心肺蘇生をすれば救命率は90%、4分後にやればそれが50%に下がり、5分後では25%、こういうふうなものになっています。ですから、例えば、3.7分ということですと約50%の蘇生率になっていくけれども、7.8分であれば限りなくゼロに近い率になってしまう。同じ札幌市民が、住んでいる地域、あるいは、救急出動の差によって生死の分かれ目が違ってくるというようなことは、絶対に起きないようにするべきだというふうに考えます。そういう意味では、消防力の整備というのは早急に進めることが求められているというふうに考えています。
ところが、調べてみましたけれども、例えば、消防費の基準財政需要額、これは、札幌市はこの程度必要だというふうに国が決めた額ですね。これが214億9,228万円、これに対して一般財源の決算額が213億6,378万円ということで、約1億3,000万円余らせているという形になっているのですね。ですから、国がこの程度は必要だというふうなお金も使わないでいるという中で、救急車も不足し、そして、現場到着にも7〜8分かかっている場所がある、こういうふうになっています。
やはり、このことを早急に解決するために、先ほどのご答弁にありました34台に対して現状は30台しかない救急車の不足分について、さらにふやしていく必要があるというふうに考えますけれども、その点いかがか、伺いたいと思います。
あわせて、救急車のほかにも、署所、さらには消防ポンプ、人員等の状態についても不足だというふうにご答弁がありましたけれども、今後これをどのように整備されていくのか、お考えを伺いたいというふうに思います。
1点目の救急車の整備についてでございます。
これまでも、救急車の整備につきましては、順次、進めてきているところでございます。ここ数年の例で申し上げますと、平成12年度にはあいの里と北野、平成13年度では豊水、平成16年度は八軒と、それぞれ各出張所に1台増強してきているところでございます。また、今年度につきましても、北郷出張所に1台、増強配置をいたしまして、この10月1日から運用開始しているところであります。
今後についてということでございますが、この増強配置による現場までの到着時間、また、救命効果の向上などを今後詳細に検証してまいりますとともに、札幌市内全体の出動件数や人口の動態、また、救急要請から現場に到着するまでの時間、さらには地域的な配置のバランスなど、そういった要素を総合的に勘案しまして救急車の整備について検討してまいりたいと考えているところでございます。
また、2点目の未充足な消防力に対する今後の整備の考え方についてであります。
消防力全体としては大きな不足は生じていないものと考えておりますけれども、消防力の整備指針上におきまして一部未充足なものがありますので、それらにつきましては、災害の発生状況、人口の動態、また社会情勢などを総合的に勘案しながら整備について検討してまいりたいと考えているところであります。また、消防力の整備と相まって、やはり、市民の方々のご理解、ご協力のもとに災害を一件でも減らすことも重要と考えますので、あらゆる機会をとらえまして、火災の予防などについても普及啓発をしてまいりたいと考えているところでございます。いずれにいたしましても、この整備指針を整備目標として、今後とも充実に向けて努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
今、大きな不足はないとおっしゃりながら、しかし、整備目標として進めていきたいというご答弁でありましたので、ぜひとも、そのことを進めていただきたい。とりわけ、救急については命にかかわる問題でございます。出動件数が年々ふえている傾向にある中で88.2%という充足率ですので、特に救急車は地域で差があるというようなことがないように、早急に整備をするように求めて、質問を終わらせていただきます。