私は、日本共産党を代表して、本委員会に付託されました議案30件中、議案第6号 国民健康保険会計、議案第8号 介護保険会計、議案第15号 高速電車事業会計、議案第28号 障害者自立支援法施行条例案、議案第98号 介護保険条例の一部を改正する条例案には反対、残余の議案には賛成の立場で、討論を行います。
まず、議案第1号 一般会計予算中関係分の問題点についてです。
対前年比0.5%マイナスという厳しい緊縮型予算の中で、いかに市民生活を守るかという姿勢が問われています。私ども日本共産党は、当初から、急いで建設する必要のない大型公共事業、すなわち札幌駅前通地下歩行空間の建設については先送りすべきことを求めてまいりましたが、新年度の予算案には整備費29億2,240万円が計上されています。新まちづくり計画では、新年度の事業費を24億円余りと見込み、そのうちの市債発行見込みは6億5,900万円でした。ところが、新年度予算案の地下通路に関する市債発行額は、11億5,400万円で、当初見込みの1.75倍にも膨れ上がっています。事業に着手することで既に当初計画よりも24億円もふえ、しかも、工期も長くなることが予想されると答弁されました。地下通路建設は、本市財政状況にかんがみ、なお、凍結、先送りについて検討すべきことを強く主張するものです。
市営住宅家賃と駐車場料金の値上げが予算化されています。市長は、1月に、市営住宅入居者の強い反対の中、利便係数の見直しによる家賃の値上げや減免制度の改悪を告示しました。このため、市営住宅のうち、約7割が値上げになり、低所得者に対して実質的に8割減免や7割減免を廃止するなどの改悪です。
また、現在は、住宅管理公社の自主事業である駐車場についても、条例を制定し、市の公の施設として位置づけるとともに、サービスは何も改善されないのに、公有財産台帳価格を理由に、現在、月額3,090円の料金を、今度は、5,500円、4,600円、3,800円、3,500円にそれぞれ値上げし、経過措置を講じても、新年度は6億5,785万2,000円の駐車場料金を使用料収入として予算計上していますが、このような料金の値上げは大きな問題です。
公立の平岸保育園・平岸乳児保育園が3月末で民間移譲し、新年度には大通乳児保育園を廃園にし、大通夜間保育園、こまどり保育園の増改築による定員増で対応しようとしています。こうした公立保育園の民間移譲や廃園する理由を子育て支援センターへの保育士の配置が必要なためと答弁されていますが、公立保育所の廃園と子育て支援センターの設置は全く関係のないことで、保育園入所の需要が高まる中で公立保育園を民間移譲や廃園とすることは、公的責任の後退であり、重大な問題点であることを指摘いたします。
学校開放利用料は、文化活動に開放されていた音楽室や多目的教室を1時間100円から300円に、グラウンドは無料から1時間320円に、体育館は300円からセンター管理校で600円へと利用者負担をふやすものです。学校開放利用者は年間延べ約155万人もの市民が利用しており、利用者に対する事前の説明も行わず、一方的な料金値上げを4月から実施しようとしていますが、これは問題です。
昨年10月から、私どもが強く反対する中、有料化が実施された札幌駅前周辺駐輪場についてです。
4,900台分の駐輪場を整備して有料化を導入しても、北5条西1丁目駐輪場は空きがあり、一方で、北5条西5丁目や西4丁目など他の駐輪場は満杯で、路上駐輪も絶えず起こる実態です。利用ニーズを踏まえた対応をするべきです。
このように、問題点を多々指摘してきましたが、予算案が否決された場合、4月3日に支給されることになっている生活保護費がストップする、また、厳しい環境に置かれている市内中小業者に仕事が発注できなくなるなど、本市経済及び市民生活に与える影響は甚大です。これらのことを総合的に考え、一般会計予算は、問題点の指摘をしつつ、あえて反対をいたしません。
次に、議案第6号 国民健康保険会計についてです。
現行の賦課方式から旧ただし書き方式に変えることによって、住民税のかかっていない非課税の約5万世帯の国保料が値上げになります。また、配偶者控除、扶養控除、障がい者控除がなくなり、3人以上の多人数世帯や年金世帯、年収200万から300万円の低収入世帯などで大幅な値上げになります。
算定方式を変えることにより保険料が増加するのは加入世帯の約4割で、少なくとも現在の保険料の1.2倍から2.4倍に上がります。低所得の方々への激変緩和措置はとられても、大幅値上げに変わりありません。また、年収200万円の2人世帯の場合、現行の保険料は年間14万1,540円ですが、新方式になれば18万8,850円となり、同じ年収の社会保険料8万3,640円と比較すると2.25倍にもなります。
国保加入者の所得は、小泉構造改革のもとで年々低下しています。1992年度の札幌の国保1世帯平均所得が279万5,000円であったものが、2005年度には118万8,000円まで低下しています。市民の暮らしと健康を守るため、社会保険料の2倍も3倍もする高過ぎる国保料を大幅に引き下げて、加入世帯の負担能力に見合った保険料にするため、抜本的な制度改善を強く求めます。
また、3月1日現在、保険料の滞納を理由に1万3,266もの世帯に資格証明書が発行されていますが、このような大量発行はやめるべきです。資格証明書の発行は、十分な資力がありながら、故意に支払わない悪質滞納者に限定すべきであることを申し述べておきます。
議案第8号 介護保険会計並びに議案第98号 介護保険条例の一部を改正する条例案についてです。
介護保険料を5段階から7段階へ細分化することは改善ですが、介護保険料の基準額が4万5,480円から5万450円に11%もの値上げとなります。さらには、国の老齢者控除の廃止など税制改定に伴って、現第2段階から新第5段階へ移行する人は3万4,110円から6万3,070円へと85%もの値上げとなり、制度変更に伴う大幅値上げの対象者は3万2,300人にも上ります。激変緩和の措置はとられても、同じ収入でありながら介護保険料負担が大幅にふえることには違いなく、容認できません。
また、新予防給付が設けられることによって、これまで散歩など介護保険で受けられていたサービスが対象から外されました。介護保険の本来の目的である高齢者の閉じこもり防止と在宅で介護する人への援助ができなくなるものであり、反対です。
議案第15号 高速電車事業会計についてです。
地下鉄事業10か年計画の事業計画に、生産性の高い地下鉄として駅業務の完全委託化と業務体制の効率化が掲げられています。この計画によって、新年度、札幌駅管区、すなわち南北線と東豊線のさっぽろ駅、麻生駅、北24条駅、北18条駅で83名の職員が削減されます。委託される札幌市交通事業振興公社の職員は62名しか増員されず、差し引き21名の人員が削減されることになります。これらは、委託職員の労働強化を強いるとともに、市民サービスの低下と安全走行に支障を来すものであり、賛成できません。
議案第28号 障害者自立支援法施行条例案についてです。
この条例案は、国の法施行に伴い、障がい程度区分を認定するための審査会を設置するものですが、この法律は、自立支援と言いながら、障がい者に原則1割負担を求めるものであり、それを前提につくられている条例案であることから、反対です。
月6万6,000円の障がい基礎年金2級を支給されている障がい者の現在無料のホームヘルプサービスは、1万5,000円を上限に1割負担となります。月8万3,000円支給されている障がい基礎年金1級の方が施設利用をした場合、札幌市では現行より5,000円から2万円の負担がふえる具体例が示されましたが、障がい者にとって大きな負担です。
一方、利用者1割負担の導入によって、札幌市の負担は、今年度と比較して17億6,000万円減ります。障がい者が必要とするサービスすら受けられなくなる事態を防ぐために、この札幌市の負担割合の減少分を障がい者への負担軽減策に充てるべきことを強く求めます。
次に、代表質問並びに本委員会で指摘した主な問題点について述べてまいります。
まず、札幌市内のマンション耐震強度偽装問題についてです。
浅沼良一2級建築士が構造計算を行った建物で33件もの偽装が明らかになったことは、マンション住民ばかりでなく、多くの市民に衝撃を与えました。とりわけ、33件のうち16件は市の建築確認を通ったものです。昨年11月28日の建設委員会で、姉歯元建築士が偽装事件を起こしたとき、札幌市では偽装がまかり通るようなことは起こり得ないとしていただけに、安全性を確保すべきことが履行されていなかった責任は極めて重大ですし、都市局において構造計算のチェックが全く不備であったことは、市の建築確認業務の信頼を根本から崩すものとなりました。
市民の不安を解消するために、大きく四つの点について求めます。
一つは、偽装の疑いのあるマンション等の公表と、耐震強度の速やかな調査、点検を行うこと、二つは、マンション住民への支援を行うこと、三つは、市の確認審査の強化による再発防止策を直ちに実施すること、四つは、関係した建築士の責任を調査し、公表や処分を速やかに行うよう国と道に求めること、また、建築士が設計監理において建築主や施工主から独立性を持ち、居住者の安心・安全を守る仕事が行えるように建築設計システムの見直しを国と道に求めることです。これらのことを早急に実施するよう強く求めます。
次に、除排雪など雪対策についてです。
民間の排雪作業は、通行者を誘導する作業員を配置していないのが通常です。作業は児童の下校時間に行われることが多く、作業のわきをすり抜けるように児童が通っているのは大変危険です。事故が起きる前に、民間事業者への作業時の安全確保を札幌市が指導するべきです。あわせて、雪堆積場の確保や営業時間の延長、排雪ダンプの確保などが新年度も課題となることは明らかです。今から準備を進め、今期のような除排雪のおくれが生じないよう求めておきます。
次に、子どもに関する課題についてです。
少子化対策についてですが、合計特殊出生率1.01と、政令指定都市で最低になっている現状についてただしました。市理事者は、少子化の原因は未婚率の上昇と晩婚化が大きな要因であり、夫婦の出生力の低下にも起因していると答弁しましたが、長時間労働と低賃金のもと、子どもを産みたくても産むことができない状況があることを指摘しました。子育て世代の最大の要望は、保育料や医療費の負担軽減です。財政構造改革プランに基づく保育料の値上げなどは行わずに、多様な働き方を支援する特別保育、すなわち夜間・休日・一時保育などを充実、拡大させ、保育所の新増設により、待機児童の一日も早い解消に努めるべきです。
子どもの権利条例の策定に当たっては、子どもの権利や条例づくりの意義について、子どもも含めた市民に十分知ってもらいながら今後のスケジュールを進め、条例の名称には権利という文言を盛り込むことを改めて強く求めておきます。
民間学童保育についてですが、学童保育の充実は上田市長の選挙公約です。まずは、助成対象となる学年を現行の3年生から4年生へと拡大し、指導員が複数配置できるよう学童保育への支援を充実するべきです。
こども劇場を利用する人形劇団、児童劇団への育成、支援については、やまびこ座と中島児童会館と一体となるこぐま座の利用に不公平が生じることのないよう求めます。
次に、医療と福祉に関する課題についてです。
市立札幌病院での後発医薬品の利用は、一層促進させるべきです。
高齢者への敬老カードについてですが、利用上限額の拡大と利用者への実態調査を行うよう強く求めておきます。
札幌市独自の障がい者交通費助成制度は、心身障がい1・2級の方が使える福祉タクシー券と福祉ガソリン券の6,000円分の助成額格差について、障がい者団体からの要望にこたえて、タクシー券と同じ3万6,000円に引き上げるべきです。また、身体障がい者3・4級の方の冬場の外出を支援するために、雪の降る期間、ウィズユーカードとタクシー券のいずれかを選択できるよう制度改善を求めます。
最後に、市電についてです。
市電は、市民の足の確保だけでなく、商店の活性化にも環境にも役立つ乗り物です。現行の路線で市電乗客をふやす施策をとりながらも、それだけにとどまらず、魅力ある都心の創造に寄与する都市の装置として延伸、ループ化を図るべきです。
以上で、私の討論を終わります。