私は、農業振興促進にかかわりまして、2点、質問をいたしますが、その前に、昨日から生乳が1,000トン廃棄されたと報道されておりますので、これに関して最初に質問をいたします。
ホクレン生乳1000トン廃棄ということで、私は札幌で影響がないのかということを非常に心配しておりますので、札幌の酪農家への影響があるのかどうか、また、その対応などについて最初に伺いたいと思います。
新聞報道にございましたホクレンというのは、道内最大の農業経済団体でございます。この団体以外に、例えば、独立系のサツラク農業協同組合等がございます。
現在、札幌市内には19戸の搾乳農家がございます。この19戸の中で18戸がサツラク農業協同組合に出荷しています。それから、もう1戸につきましては、やはり独立系ですが、新札幌乳業という会社に出荷しております。したがいまして、ホクレンとは直接関係はございません。
両組合等に照会しておりますけれども、現在のところ、廃棄するという考えは全くないということで伺っております。
現在のところ、廃棄はないということで少し安心しましたけれども、新聞に書かれているのは、春休みやゴールデンウイークなど学校給食用の牛乳需要がなくなる時期に非常に心配があると。これはホクレンのことに関連して書いていますが、恐らく、サツラクなど酪農家全体としても需要の落ちる時期があると思いますので、その辺の対応策とか供給をどういうふうにしていくかということについて、ぜひ積極的にかかわって取り組んでいただきたいというふうに思っています。
それでは、2点について質問させていただきたいと思います。
まず、1点目は、この冬はかなり大雪でしたが、この大雪による農業の被害について伺いたいと思います。
1月に入って降雪量がぐんとふえる、そして、気温の低い日が続くという特徴があったこの冬でしたけれども、こうした気象によって札幌市内の農作物に被害があったのかどうか、どのような被害があったか、具体的にお示しいただきたいと思います。
また、被害があったとすると、支援策をどのようにとられたのか、これについてお聞きしたいと思います。
また、昨今の灯油価格の高騰で、石油素材になっているハウス用のビニール資材に価格的に影響があるのかどうか、農家の経営を圧迫しているといった実態はないのかどうか、このことについて伺いたいと思います。
それから、質問の2点目ですけれども、地産地消の推進についてです。
顔の見える農業推進事業費として292万3,000円が予算計上されて、さっぽろとれたてっこ事業による札幌産農畜産物の消費拡大支援を進めていく、これが事業内容として書かれています。
さっぽろとれたてっこ事業というのは、学校給食と朝どりとれたて便と市場外流通の大きく3本立てで消費者に届けられています。2001年には取扱量390トン、それが2003年に531トンと一たんは伸びたのですけれども、2004年が426トン、2005年が430トンと、この1〜2年で取扱量がだんだん伸び悩んでいます。
その中身を具体的に見てみますと、学校給食の方は、全体としては2001年から2005年度で約2倍にふえています。一方で、朝どりとれたて便の方は、2001年から2005年度のところで80トンあったものが48トンと約6割に落ち込んでいます。風台風だとか、いろいろ自然災害の影響もありますけれども、朝どりとれたて便がふえていないということがさっぽろとれたてっこ事業の伸び悩みの原因の一つとしてあるのではないかというふうに思います。
朝どりならではのおいしい野菜というのはもちろんあるわけで、私もアスパラなどは非常に朝どり大好きという人ですが、ホウレンソウなどの葉物の野菜は、朝どりよりも実は夕どりの方がビタミンCや糖分が多く含まれていて栄養価が高いのだということが研究が進む中でわかってきています。そのことは、さっぽろとれたてっこ事業の三つ折りのパンフレットの中にも、一口メモみたいな形で夕どりの方がおいしいのだと書いてあります。
地元の野菜は新鮮だという意識はかなり定着しているというふうに思いますので、朝どりにこだわらず、さっぽろとれたてっこ事業に取り組んではいかがかというふうに思いますが、その点のお考えを伺いたいと思います。
1点目の降雪による農業被害についてお答えいたします。
お話しの中にございましたように、12月までは比較的穏やかな気候が続きまして、雪も平年よりも少ない傾向でございました。実は、1月7日から9日にかけて集中的に雪が降りまして、一気に平年を上回る状況となってございました。その後も雪は降り続きまして、加えて、例年にない低温の影響から融雪が全く進まず、このため越冬中のビニールハウスが倒壊するという被害が発生いたしました。
地域的には北区、東区を中心にタマネギ育苗用のハウスが20棟、野菜の育苗等に用いるものが13棟の計33棟が崩壊し、うち25棟は全壊という状況でございました。損害額も約2,200万円に上るという近年にない降雪被害となってございました。一方、南区の方におきましては、降雪はほぼ平年並みとなっておりまして、果樹地帯における枝折れ等の被害はほとんど見られていない状況でございました。
次に、具体的な支援策でございますが、農業者、農協との協議を重ねた結果、タマネギなどの種苗に用いるハウスなど、緊急性の高い施設12棟を対象に地域農業基盤整備事業を適用いたしまして、既に助成措置を講じたところでございます。
なお、残る施設につきましても、来年度の事業の中で対応したいというふうに考えております。
次に、燃料高騰の影響でございますが、現在、市内には、冬期間、灯油などを用いて農業を営む生産者は実は極めて少なく、比較的、影響は少ないものと考えております。一部の鉢花生産者は暖房をしながら生産を続けておりますが、保温等の対策を各自が実施いたしまして影響を最小限に抑えているとのことでございます。ビニール等の資材の高騰については、現在、販売元の内部努力によりまして価格差を吸収いたしておりまして、生産者渡し価格には、今のところ反映をしていないとのことでございます。全体として農業経営に対する影響は比較的少ないものと考えております。
2点目についてでございますが、確かに、ご質問のお話の中にもございましたけれども、朝どりとれたて便の取り扱い実績は、平成15年度をピークにここ2年間は気象災害等もございまして減少傾向で推移いたしております。
この背景ですが、実は生産現場の問題がございます。朝早く起きてとらなければならないという時間的な制約、このための心労があるだろうと思います。それから、葉っぱに付着した朝露が作業性を著しく損ない、生産者には大きな負担となってございまして、その結果として生産量が伸び悩み、さらに、小口化による輸送コストの負担増を招いたものと考えております。
そこで、平成18年度からは、アスパラあるいはスイートコーンなどのような鮮度を競う一部の品目を除きまして、朝どりだけにこだわらず、収穫時間の制限を取り除くことによりまして、供給量の拡大、あるいはタマネギ、カボチャ、バレイショと品ぞろえの充実などを通しまして、地元農産物の供給・消費という地産地消の原点に立ち返り、全体的な品目や取扱量の拡大を図っていくべきと考えております。
今後は、これらのことを踏まえながら、輸送コストの低下、さらには、安全でおいしい札幌産の野菜を安定供給できるよう、札幌市農協など関係機関と協議の上、新たなシステムづくりに着手してまいりたいと考えております。
まず、農家に対する支援についてですけれども、今のご答弁では、緊急的に地域の農業基盤整備事業で補助をしたということで、全部を補助したわけではなく、まだ残っているところもあるというふうなことでした。
農業というのは本当に自然相手の仕事なので、いつ、どういうことがあるかわからず、経営の安定が非常に難しい職業ですから、ぜひ農家を支えるという姿勢が大事だというふうに思っています。こうした自然相手の農家の持つリスクに対して、今回は緊急の基盤整備ということでやりましたけれども、全体としてはどのように軽減策を講じようとされているか、その基本的な方策をお尋ねしたいのが再質問の1点目です。
それから、地産地消についての再質問でございます。
地産地消の原点に立ち返ってやっていきたいというふうなご答弁がありました。確かに、おっしゃるコストの問題だとか、課題はいろいろたくさんあるというふうに思いますが、大きくは、地元産の野菜を積極的に買おう、それから、地元の農業を支えようという市民をふやしていくことが大変大事だろうというふうに思っております。とりわけ、次代を担う子どもたちとか、あるいは、学校給食で地元産に触れたけれども、その後、大きくなってひとり暮らしなどをしている20代ぐらいの方々などへの食育的な働きかけが必要だなというふうに思っていますが、その点はいかがか、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
また、地産地消を広げていくためには、農業体験だとか食農体験、こういうことができるだけ広げられる施策が求められているというふうに思いますけれども、この地産地消の推進を、食農とか、食農教育の機会をつくるということとあわせて、どのように位置づけて進めていこうとされているか、その点を伺いたいと思います。
1点目の経営リスクの軽減策についてでございます。
自然環境下で営む農業は、ほかの産業と違いまして、前段の気象災害のみならず、それに伴う価格の乱高下など多くのリスクを抱えていることはご案内のとおりでございます。
これを軽減するための基本的な方策といたしまして、一つには、農業共済制度をもっと積極的に利用するなど、農業者の主体的な自衛の取り組みを促していくことが肝要だと考えております。もう一方では、従来から実施いたしております地域農業基盤整備事業を活用いたしまして、農地の改良やハウスの再建整備などを通し、今後とも農業経営の安定化に寄与してまいりたいと考えております。
次に、地産地消と食農教育についてでございます。
幼児を対象とした農業体験は、心身の発達、成長が最も著しい時期に五感を使って自然や食べ物に触れることによりまして、正しい食生活を無理なく身につけさせることができる非常に効果的な手法であると理解いたしております。また、お話しのございました、仮に20歳前後の農業体験というのは、まさに食農教育につながるものと考えております。生産現場から食卓に至る過程を理解したり、環境問題を考える機会を提供し、間もなく社会人として役立つ世代に、食べること、あるいは食べるものについての有用な価値観を形成する絶好の場であると考えております。
いずれにいたしましても、一度でも土に触れたり作物を栽培した経験のある市民、消費者を育てていくことは、生活満足度の向上というライフスタイルの観点に加えまして、地元の農業や農産物に対するよき理解者を確保するという意味におきましても、大変有意義な取り組みであると認識いたしております。今後は、10年後を見通して、新たに策定しました都市農業ビジョンに掲げた市民農業体験参加者数10万人、市内体験農園数50カ所を目標といたしまして、地産地消事業を展開してまいりたいと考えております。
経験される方をふやしていきながら、都市型農業をされている方も支えていくという総合的な施策が本当に大事だというふうに思っています。
これは、私の提案でございますけれども、今、学校給食での地産地消は進んでいるという中で、就学前の子どもたち、例えば、保育所などに地元産の野菜を供給できるような方法がとれないか、こんなことも考えています。それから、先ほどの20代の方ですが、実は、2004年に市民アンケートをとってみた結果では、地元の農産物の購入について、20歳代は余り考えたことがないと答える人が多かったのです。私は、ここら辺に問題意識を非常に持っていまして、例えば学生であれば、大学の中に学生食堂などもあるので、こうしたところなどで、これは札幌産の野菜を使ったメニューですということがわかるようなことをしてもらえないかという働きかけとか、あるいは、アルバイトでもボランティアでも農体験をやってみないかという働きかけとか、こんな方法で食や農への関心を高めることなんかもぜひしてみたらどうかというふうに考えています。
いずれにしましても、農家への支援と地産地消、食育を一体のものとして進めていただけますように、そのことを求めまして、質問を終わります。