『夜回り先生』のTVをみて
子どもたちがお友だちの家に泊まりに行って、久しぶりに私一人の夜。テレビのスイッチを入れ、たまたま見た番組が、NHK教育テレビの「ETV特集 生きていてくれて、ありがとう 夜回り先生・水谷修のメッセージ2」です。
「リストカット」
十代の「リストカット」(自ら手首を切る自傷行為)が急増しているなか、その子どもたちの苦しみをメールや電話で受け止めながら、必要なアドバイスをする水谷先生。昼間は講演活動を、夜は1日500通近いメールや電話で子どもたちと真剣に向き合う先生の姿を報道した番組でした。
水谷先生は言います。「『リストカットをしちゃだめだ』と言っても何の意味もなさない。なぜなら、それはパンパンになったその子のガス抜きだから。原因を解決しなくちゃいけない。リストカットする子には、『隠すなよ。親の前で、先生の前でやれ』とアドバイスするんです。そうすれば、大人が気づく。そこが解決の第一歩なんです。」と。
子どもたちの安らぐ場所がない
「弱肉強食」の社会の中で、子どもは学校が苦しい場所になり、大人はストレスが高まり、子どもと向き合う余裕を失いがちです。さらに家庭で虐待があったり、過剰な「期待」をするようになれば、子どもたちは行き場がなくなります。「夜のたまり場に出かけるか、他の子をいじめるか、それができない子は自傷行為に走る。そんな三つのパターンに分かれていくのが特徴だ」と先生は語っていました。
人間性を育む社会こそ
子どもたちが「キレる」などの「荒れ」の問題はよくわかっているつもりでしたが、さらに自傷行為にまで走っていく傾向が急増していると知り、いまこのテーマが私の中をグルグルと回っています。水谷先生の努力にも頭が下がる思いです。リストカットは、子どもたちからの「苦しいよ!助けてよ!」という悲鳴なんです。
久しぶりに社会のあり方の根幹を問う番組を見て、私の中の問題意識がまた一つ増えました。
(「こんにちは 小形かおりです」 05年11月13日付より)