私は、地産地消のことと食の安全の二つの点で質問したいと思っています。
BSEの発生とか、遺伝子組みかえ食品などの事件とか、食品表示の偽装とか、私たちの暮らしの中で、食あるいは環境に対する危機感の高まりと同時に、安全性の高い食が強く求められる時代になっており、そんな中で、食の安全あるいは地産地消への関心も高まっているというふうに思っています。そのことは、市民アンケートにもあらわれていて、資料2のビジョンの素案の12ページに書かれていますが、あなたが農畜産物を購入する際に重視する条件は何ですかという問いに、81.1%の方が安全・安心であることというふうに答えています。
今回のさっぽろ都市農業ビジョンの素案というのは、札幌という都市での優位性あるいは特徴を生かした農業を推進しよう、そういう計画を立てようということだと思います。しかし、消費者の立場で見ると、これが、札幌でとれた農産物なのだということが買い物する店先でわかる仕組みには必ずしもなっていないのではないかと思います。私自身も毎日のように近所のスーパーなどに行きますが、これが札幌の西区でとれたコマツナだとはわかりませんし、タマネギを売っていても、これが札幌産のタマネギだとわかるような仕組みにはなっていないと思います。
地産地消というところで言うと、これが札幌産なのだということで、例えば、札幌のこういう農家がこういう土壌改良などの努力をして低農薬あるいは減農薬の野菜をつくってきたと、買う人が店先でわかる、そういう仕組みが、より一層、地元のものを地元で消費しようという市民の関心の高まりにつながっていくものだと思っているのです。
また、直売所も、10年後には100カ所にしていきたいというふうにビジョンに書かれています。消費する人と生産する人が直接売り買いできる直売所を広げるという計画そのものはいいことだと思いますが、どういうふうにふやしていくのかと考えたときに、ここに書かれているJAファーマーズマーケット構想との連携ももちろん必要だと思いますけれども、例えば、住民が一定程度住んでいるある程度の規模の団地などに直売所を置いてみるとか、そういう工夫なども計画の中では考えていっていいのではないかと思っています。
そこで、札幌産だということが店先でわかる工夫とか直売所で消費者や市民が買える機会を充実させる取り組みをどのように進めていこうとお考えか、その点を一つ目としてまずお伺いしたいと思います。
二つ目は、食の安全に関してです。
国が農産物の輸入を拡大して、安全性を完全には確認できないものが輸入されています。同時に、今お話があったように、日本の食料自給率も下がっています。BSEの問題も、事態が明らかになる中で、一回輸入をストップしておきながら、つい先日、アメリカ産牛肉の輸入が再開されるといったこともある中で、生産者や消費者の願いとは相入れない方向で国の施策が進められているなというふうに思っています。
そのような中で、計画の素案が掲げている環境保全型の農業を通じて、新鮮、安全、安心な農産物を提供することが求められています、こういうふうに書いてある基本方向の土台として、先ほどの81.1%の市民が願っている食の安全、安心にどのように対応されようとお考えか、そこを具体的にお示ししていただければと思います。
まず、1点目のどういう形で地産地消を推進していくかということ、あわせて、生産者の顔が見えるような仕組みについてでございます。
顔が見える農業という言葉がありますが、地産地消というのはそういったところから進んでいくのではないか、いわゆる消費者の理解が得られるのではないかということで、顔の見える農業イコールとれたてっこという形で私どもは考えております。確かに、今61カ所しかないものを、これから徐々に100カ所に近づけていこうとして販路の拡大をしておりますが、この中では、とれたてっこというマークは置きますけれども、これは何々さんの家のきょうとれたものですという表示を今現実に進めております。ただ、委員おっしゃるように、全市的に見ればそれが非常に少ない部分があるので、これについての徹底と拡大をもっと考えていきたい。
もう一つは、やはり学校給食という問題もありまして、そのためには、栄養士の十分な理解をいただきながら、できるだけ学校給食の中に取り入れてもらう工夫も考えていきたいと思っております。
それからもう一つは、直売所というものについて、とれたてっこを扱うだけではなくて、例えば、農家の庭先で販売できるようなスタイルをとれればいいなと考えており、今、来年度から直売所も可能となるような制度改正を別途進めていますので、その中でのみ込んでいけるのではないかと思います。あわせて、さとらんどにおける交流館の中でも、常設的ではなく、土・日中心になると思いますが、そういう直売所も確保していきたいと考えております。
それから、環境保全、安全・安心というものをどこまで追求するかという問題については、基本的に、今、エコファーマーという国の認証制度がありまして、ほかの府県では、それがあると非常に市場性があり、かつ、多少高くなることもあります。私どもの方では、エコファーマーとして24の作物と69戸を登録しておりまして、今、とれたてっこ農家が、約150戸ぐらいはあったと思いますが、全部のとれたてっこ農家にエコファーマーの認証を取ってもらうということで進めており、来年度には100%に持っていくようにしたいと思っております。
答弁の中で、直売所が4月から可能となるような仕組みをつくれるとおっしゃったと思うのですが、その部分をもう少し詳しく説明していただけないでしょうか。
現在、市街化調整区域では、建物はかなり制限されておりまして、認められているのは、農家用の住宅あるいはそれに伴う作業小屋ということで、原則的には販売所は認められておりません。
このことについては、やはり、一定の面積を区切らなければなりません。1,000平米ぐらいになったらちょっと取り扱いができないので、その農家が販売できる一定のレベルの数値を出し、それについては認めていこうと。農地法においては、基本的には100平米の建物は申請、許可が不要となっていまして、恐らくそのあたりが中心になってくるのかなと、今の段階ではそういう形でいっています。
今、エコファーマーのこととか、さっぽろとれたてっこのブランドのことなどをお話しされて、全体としては、全札幌市民に消費してもらうところまで生産量が追いついていないという実情の中で、今の支援策をどうしていくかということでこうした計画を立てられていると思うのです。
私は、この計画を見て、全体としてのキーポイントということでは、アンケートの札幌市の農業に期待するという一つ目の問いの結果に示されているように、新鮮な農畜産物を安定供給してほしいということと、環境保全型の農産物を提供してほしいと。つまり、安心・安全で、なおかつ、新鮮なものを供給してほしい、ここが札幌市民が農業に対して期待する一番の部分だと思います。
そんな願いに沿って、これをまさに組み合わせる形というか、環境も大事にしながら、そして、顔が見える生産をしながら消費者にそれを提供していく、こういう札幌市の農業を進めていくのが都市型農業ビジョンの一番のキーポイントではないかと思っていますので、ぜひそこを充実させていただくように求めまして、終わります。