発寒木工団地の市外移転と跡地利用に関し地場産業育成と商店街振興の立場でただす

05(平成17)年(常任)経済公営企業委員会−05年06月10日

谷口 産業振興部長

  かねてから協同組合札幌木工センターで検討されておりました発寒木工団地の移転につきまして、お手元の資料に基づきましてご報告をさせていただきます。
  まず、1点目の発寒木工団地の移転と跡地利用についてでございますけれども、最初にこれまでの経緯について若干ご説明を申し上げます。
  昭和38年に、協同組合が行う集団化事業の先駆けとしまして現在地に立地いたしました発寒木工団地につきましては、その後の団地周辺の急速な住宅化による操業環境の悪化ですとか、工場施設の老朽化、機械設備の陳腐化などによりまして、昭和62年ごろから移転問題が表面化してございます。その後、平成3年ごろから、集団移転や跡地利用につきまして、本市と本格的な協議を進める中で、当時、開発を進めておりました新川地区の工業団地を移転先の適地として内々に提示したところでございます。その後、組合側が、新川地区工業団地への集団移転と移転後の跡地利用につきまして内部で検討を続けておりましたが、経済状況の変化などによりまして移転のための条件が整わず、平成9年11月には、組合全員による新川地区工業団地への集団移転については断念する旨の報告がなされたところでございます。
  しかしながら、それ以降も移転問題等について組合と札幌市との間で協議を重ねてまいりましたところ、昨年3月でございますけれども、組合及び一部組合員が工場適地に移転しまして、移転跡地については、一部の市道を廃止し、商業施設を建設するという新たな計画案が組合から提示されたところでございます。その後、この計画案につきまして、木工業の振興や住工混在の市街地を防止するという観点から全庁的に検討をした結果、工場の老朽化などの課題に対応するための集団的な移転を実現し、跡地を一体的に土地利用転換し活用することが必要であると判断し、跡地への商業施設の建設と市道の一部廃止について昨年12月に庁内合意をしたところでございます。また、本年3月には、組合から、新川地区の工業団地への一部移転につきましても取得価格面を理由に断念する旨の報告がされるとともに、市道廃道に関する書類が提出され、現在に至っているところでございます。
  次の資料の2枚目に別紙1ということで木工団地の地域図面を添付させていただいておりますけれども、外側の青色で囲んだところが発寒木工団地の全体エリアでございまして、今回、移転の対象となっております中央3街区は緑の線で囲んでいるところでございます。また、中ほどの赤で塗っております道路2線が、今回、廃止を予定する路線でございます。
  次に、1枚目に戻っていただきまして、移転及び跡地利用の計画についてでございますけれども、今回、対象となっております団地内の中央3街区に所在する組合を含む13社につきましては、そのうち8社が銭函工業地域または石狩湾新港地域へ移転し、2社が団地内南側の街区へ移転、残り3社は廃業するという予定と聞いております。また、跡地の利用計画につきましては、敷地面積約4万4,500平米、店舗面積約4万平米の商業施設を建設する計画と伺っているところでございます。
  続きまして、大きな2点目でございますけれども、新川地区工業団地の一部分譲についてご説明をさせていただきます。
  これも、別紙2に新川地区の工業団地の地図をつけてございますけれども、団地の北東1区画、面積にしまして1万3,502.06平米につきましては、木工団地の移転候補地用地として確保してまいりましたけれども、先ほどご説明させていただきましたとおり、本年3月10日付で、組合より、一部移転につきましても断念する旨のご報告がありましたことから、当該地を一般分譲することとして、現在、分譲に向けた告知を行っているところでございます。分譲のスケジュールにつきましては、公募による分譲を原則としておりまして、6月1日から新聞広告やホームページ等により分譲の告知を行っておりまして、7月1日から7月8日まで分譲申請の受け付けを行うことといたしているところでございます。

山田一仁 委員長

  それでは、質疑を行います。

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小形香織 委員

  これまでのやりとりの中で、木工団地の方が新川工業団地を移転先として選ばなかったのは、価格面で折り合いがつかなかったのだというような説明があったかと思います。札幌市は、木工団地が新川工業団地に来てほしいというふうにしてエリアも用意して待っていたわけですけれども、具体的に、新川工業団地に来れるような、来たくなるような、そういった支援策というのはどのように進めてこられたのか、そこをお示しいただきたいと思っています。
  それから、発寒木工団地そのものは、札幌市内の既成市街地において、家具建具業者などの環境整備、周辺住環境の改善のためということで、1963年から分譲し、当初は30社で協同組合をつくってやってきているわけです。国の中小企業振興資金助成法の第1号の適用を受け、そういうことでまた、札幌市としても地場の産業を振興しようという目的を持ってスタートしたと。しかし、結果としては、銭函や石狩湾新港という札幌市以外のところが移転先として選ばれることになりました。つまり、せっかく札幌市が育成しようとしてきた産業が市外に流出してしまうということになると思うのですけれども、そのあたりのご認識をどのように持っておられるか、伺いたいと思います。

谷口 産業振興部長

  まず、1点目の新川地区移転に当たっての市の対応ということでございます。
  特に木工団地ということで、ほかの業界と比べて、例えば財政的な支援をするというようなことはしておりません。ただ、先ほど来からご説明しましたように、産業振興上、木工団地の移転と跡地利用というものと、新川へ行くということは必要不可欠という判断から、例えば、協議をする中でこれは平成12年度から導入したのですが、今まで分譲という形のものを、それに加えて、賃貸、土地を貸すというものを活用してぜひ立地をしていただきたいとか、本市が持っている融資制度も活用していただきたいというような提案などを含めまして、これまでも協議する機会があるごとに移転についていろいろ働きかけを進めてきたとことでございます。
  それから、2点目の、今回、市外に流出することに対する認識でございます。
  今回の移転対象は、先ほど冒頭でご説明しましたとおり、組合を含む13社のうち8社が銭函並びに石狩へ行くことになってございますけれども、市外流出は、本市の産業政策上、決して好ましいことではないものと認識しておりまして、これまでも、市内にあります工業適地の情報を提供するなど対応に努めてまいりましたところでございます。
  ただ、組合からは、今回、札幌市以外に工場を移転する企業についても、本社機能は札幌市内に残すということと、現従業員の方の雇用についても確保するということは言われておりますので、その点につきましては本市の意向に沿ったものになっているというふうに考えているところでございます。

小形香織 委員

  札幌市が地場の産業を育成しようということで始まって、それが流出したということは、決して好ましくないことなのだと今ご答弁いただいたと思うんですけれども、やはり、そういう産業を育成する、あるいは振興させる、そして地域を活性化させていくということが経済局の仕事でありますので、ぜひともまだ木工団地の残りはありますし、移転しても本社機能は残していくという点では、さらなる振興をさせていくような施策を充実させていただくことを求めたいと思います。
  それから、先ほど来のやりとりの中で、大型商業施設が来ることの関係で、街づくりのことも質疑されておりました。建設委員会の方には、大型商業施設が来ることに対して、商店街が衰退していくことを危惧をしているのだといった趣旨の陳情が出されていますけれども、今、全国的には、大型店舗が急速につくられ、その結果、商店街がシャッター街に変わっていくと、そして、今、新聞報道などにもありますように、そのうち大手の大型商業施設も採算がとれないということで撤退していったりしています。すると、住民は商店街に行こうと思ってもないし、大型施設もなくなったということで、買い物をすることそのものが不便になったという事例があちこちで生まれているわけです。
  ですから、私は、市道を廃止してまでこうした大型商業施設を誘致するということにはちょっと疑問がありますけれども、木工団地移転後の今後の街づくりをどういうふうにしていくかということでは、先ほどご決意もありましたが、やはり、住民や地元商店街ときちんと話し合いをし、そして、街づくりのイメージを十分に共有しながらやっていくということが非常に大事だと思いますので、そこをしっかり進めていただくように求めて、終わりたいと思います。


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