路面電車の利用者増に向けた取り組みの充実と、利便性の向上求める

05(平成17)年第二部決算特別委員会−10月21日

小形香織 委員

 私からは、市電について質問させていただきます。
 ことしの2月に市電の存続が決まり、現在、路面電車検討会議の中で、どのような形で市電を充実させるか検討がなされている最中で、その所管は、総合交通として市民まちづくり局となっています。
 私は、市電を札幌の中量輸送交通公共機関として、環境に優しい乗り物としてループ化や延伸化を進め、街づくりに積極的に生かすべきだと考えています。今の時点では、ループ化も延伸化もされておりません。既存の路線8.5キロメートルの市電にいかに多くの人に乗ってもらうか、乗客増員策が大事だと思いますので、その点に絞って質問させていただきたいと思います。
 決算の乗車料収入を見ますと、10億3,894万円となっていて、2003年度との比較ではマイナス0.8%となっていますけれども、2003年度対前年比のマイナス4.2%、その前の2002年度対前年比マイナス8.9%などと比べますと、乗車料の収入減を踏みとどめた数字となっています。
 初めに、ここ数年、乗車人員をふやすためにどのようなことに取り組まれてきたのか、その内容についてお示しください。

若林 事業管理部長

 路面電車の利用増に向けたここ数年の交通局としての取り組みについてですが、まず、継続して行ってきているものといたしまして、もいわ山ロープウェイとのタイアップがございます。現在、市電車内等でロープウエーの割引券を配布しておりますが、これに電車運転手のチェックを受けますと、さらにロープウエー料金が割引になるというもので、平成9年度から実施しております。
 また、毎年行っております事業といたしまして市電フェスティバルを行っておりまして、市電との綱引きなど、市民との交流の場として今年度は9月10日に中央区や地元町内会、市電の会などとも連携しながら規模を拡大して開催し、約9,000人の方にご来場いただき、大変なにぎわいでございました。
 また、料金サービス面の検討ということで、平成14年度にはワンコイン、100円の乗車実験を、昨年は400円での1日乗車券の実験販売を行ったところであります。
 また、今年度は9月10日から12月31日までの期間の試行として、地下鉄ドニチカキップと同じように、土・日・祝日に使える300円の1日乗車券を発売しているところです。
 さらには、日本でも大変人気のある韓国人スター、イ・ビョンホンが、かつて札幌の市電で撮影しましたミュージックビデオの上映会及びロケ現場の見学会というものを、昨年度、局内の若手職員グループの企画によって行い、約1,200人の来場者がございましたが、その際のアンケート調査で、約7割の方が市電を利用されたということでございます。
 また、ことし始めたものとしましては、先ほど村山委員のご質問の中でも答弁しましたが、車内における傘の無料貸し出しの試行実施というものもございます。忘れ物の傘を再利用することによる利用者サービスとして、現場職員の提案によって6月から開始したものであり、10月末まで延長して実施をしております。
 また、市電オリジナルウィズユーカードの車内限定販売をことし4月から開始しており、売れ行きも非常に好評で、発売以来半年で6万枚に迫る売れ行きとなっております。その他、貸し切り電車の利用拡大をねらい企業の幹事の方を対象にした無料体験乗車の実施であるとか、ギャラリー電車の運行など、利用者増に向けたさまざまな取り組みを行っているところでございます。

小形香織 委員

 市電フェスティバル、それから、ことしからは車内における傘の無料貸し出し、市電版ドニチカキップの販売を実行されているということでした。このようにさまざまな取り組み、実験や試行をしていると思いますけれども、これらのことについてどのように検証、分析しながら取り組んでこられたのか、その具体的な内容をお示しください。
 また、それらの教訓を踏まえ、今後、乗車人員をふやしていくためにどのようにつなげていく計画なのか、これについてお示しください。

若林 事業管理部長

 初めに、料金サービス面での検討を行うためのワンコイン乗車及び昨年行いました1日乗車券の実験発売の分析・評価でございますけれども、アンケートの結果からは、いずれも利用者増に一定の効果があるというふうに見込まれました。しかし、100円でのワンコイン乗車については、経営面から言えば減収要素が大きいと判断しているところでございます。
 なお、ことし9月10日から発売している300円の1日乗車券は、現在のところ非常に好調な売れ行きを示しているところでありまして、9月10日から10月16日、この間に対象日、土・日・祝日が15日ございましたが、4,104枚の発売というふうになっております。
 こうしたことから、最終的にはことしの実験結果の検証も行った上で判断することになりますけれども、地下鉄のドニチカキップと並ぶような人気商品にすべく、沿線の店舗等との連携も視野に入れながら、皆様に愛される愛称なども含めて市電1日乗車券の本格導入について検討したいと思います。
 それから、忘れ物傘を利用した傘の無料貸し出しの関係でございますが、9月末までの途中経過でございますけれども、2,000本を超える貸し出しの実績がございまして、返却率も50%を超えております。また、利用されたお客様からは非常に好評でありまして、これに加えて市民の皆様や企業から多数の傘の寄贈もいただくなど、温かいご支援をいただいているところでございます。今後、試行結果を踏まえ、課題の整理を行いながら、来年度の本格実施に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
 このほかにも、先ほど申し上げました車内限定発売の市電オリジナルウィズユーカードについても、デザインを新たにしたものを、ちょうど昨日、10月20日から発売を開始したところでございます。
 いずれにいたしましても、これまでにも増して利用者増につながり、札幌市民全体にとって路面電車の評価が高まるようなさまざまな取り組みをしていきたいと考えております。

小形香織 委員

 今、市電をどうするかということを検討中という段階では、そうした乗車人員をふやしていく施策が大事だというふうに思っていますが、同時に、市民が市電に望んでいることはループ化、延伸化だろうと思います。
 1999年には、路面電車活用方策調査検討委員会がループ化案、延伸化案を具体的に示したという経緯があります。市民団体、中央区民の要求を実現する連絡会が、この秋に市電沿線の住民や市電の乗客など約1,000人の回答を得たアンケートによりますと、西4丁目とすすきのをつなげてループ化してほしいと回答した人が58%、そしてループ化してさらに札幌駅まで伸ばしてほしいという人が59%、これは複数回答ですのでパーセンテージが合いませんけれども、こういうふうになっているんですね。
 ですから、きょうは交通局の関係ですので、こうしたループ化、延伸化についての質問はいたしませんけれども、市電沿線は人口もふえていますし、ループ化、延伸化を進めることによって、より利便性の高い市電にしていくことが求められているということを申し述べまして、私の質問を終わります。


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