私は、大きく3点質問をしたいと思います。
1点目は、こどもの劇場についてです。2点目は、子どもの権利条例についてです。そして、3点目は、民間学童保育所についてです。
最初に、こどもの劇場の質問です。
財政構造改革プランによって、この4月から札幌市こどもの劇場、やまびこ座、人形劇場、こぐま座の貸し室使用料を、596万4,000円の歳出削減効果があるといって減免を廃止してしまいました。
札幌市こども劇場条例は1976年に制定され、その第1条には、本市は、人形劇、児童劇等の制作及び発表と制作団体の育成を通じて、青少年の情操のかん養を図り、もってその健全な育成その他の活動に資するため、札幌市こども劇場を設置し、と書かれています。この条例がつくられて以来、札幌市の人形劇活動は営々と引き継がれ、こぐま座、やまびこ座が実施した人形劇教室などから多くのママさんサークルが育っていると、北海道人形劇協会理事長の宮本和志さんも語っています。
ことし3月には、減免制度が廃止されると知った人形劇団の方々から、上田市長と当時の武市市議会議長あてに要望書が出され、その文面には、子ども文化の発信地として大きな役割を果たし、たくさんの人形劇団、子どものための劇団を生み出し、はぐくむ母体となり、多くの子どもと家族に喜びを与えてきましたと述べながら、減免制度が廃止されれば公演料金は上げざるを得ない、公演そのものが困難になる劇団も出てくると、減免制度の継続を要望しています。
まず、ここで伺いたいのは、こうして営々と親から子へと引き継がれてきたこども劇場が、札幌市の子ども文化の向上にどのような役割を果たしてきたと考えておられるのか、その評価を伺いたいと思います。
質問の二つ目でありますが、子どもの権利条例についてです。
札幌市は、4月に子どもの権利条例制定検討委員会を立ち上げて、条例づくりに取り組まれております。出向き調査や、子どもと大人との懇談会、そして、この懇談会の中では、直接さまざまな声が聞かれました。
例えば、子どもの権利条約に関する授業を受けたことがない子どもがほとんどだとか、あるいは子どもの権利というものにまだ理解を示さない意見もあったと、検討委員会の中ではこんなふうに話されているようであります。検討委員会で熱く議論されていながら、市民にはまだ知らない人もいる。そういった実態もありまして、知らない人に対して子どもの権利というものがどういうものなのか、これを知らせる必要があると考えています。
そこで、市民や子どもたちへ、子どもの権利という考え方をしっかりと広げ、実効性あるものにしていくためにどのように取り組もうとされているのか、ここについてお伺いしたいと思います。
質問の三つ目でありますけれども、学童保育所についてです。
私が、ことし3月の予算特別委員会で質問した、民間学童保育所が4月1日現在で10名に満たなかった場合、早急に対策を打つべきだという件についてです。あの時点では、3カ所の民間学童保育所が10名に満たないかもしれないという状況だったかと思いますけれども、その後どうなったのか。救済策がとられたのか、とられたならば、どのような対策だったのか、具体的にお示しいただきたいと思います。
初に、こどもの劇場についてでございます。
まず、評価についてですけれども、札幌市こどもの劇場、やまびこ座で活躍する劇団の活動に対する評価でございますが、札幌市の子どもたちに生の人形劇、児童劇に触れる数多くの機会を提供しておりまして、子どもたちの豊かな感性をはぐくむ上で大きな役割を果たしております。まさに札幌が全国に誇るべきすばらしい児童文化であると考えてございます。
2点目の子どもの権利についてです。
子どもの権利に関する理解を深めていくための取り組みについてですけれども、これまでも子どもの権利条約の普及啓発活動を通じまして、市民の理解を深める取り組みを行ってまいりました。
しかしながら、子どもの権利に関する市民や子どもたちの理解がいまだに十分とは言えないことから、今後は、子どもの権利条例づくりの活動状況を発信するニュースレターですとかホームページ、フォーラム等を通じまして、市民の理解を深めてまいりたいと考えてございます。
また、教育委員会の取り組みといたしまして、子どもの権利に関する授業展開例の作成や、これを用いた公開授業の準備を進めていると伺ってございますので、これを契機といたしまして、子どもたちの理解がさらに深まっていくものと考えてございます。
3点目の学童保育についてでございます。
まず、年度当初の助成金申請に伴う登録状況で申し上げますと、平成17年度当初におきましては、昨年度登録されていたすべての育成会につきまして、10人以上の登録要件を満たしておりまして、引き続き助成対象となっているところでございます。
ちなみに、10月1日現在におきましても、登録人数が10人を切った育成会は出ておりません。春にもいろいろとご質問がございましたが、補助については、現状では適用がなかったということでございます。
まず、こどもの劇場についてです。
全国に誇るすばらしい活動をしておられるという評価でありますけれども、そうした評価をしながら、子ども文化を育てる財政的な支援としての減免制度をばっさりと削ってしまったことは、私は許されないことだと改めて申し述べておきたいと思います。
この減免制度があったからこそ人形の制作や大道具、小道具などもつくることができ、子どもたちに喜ばれる質の高い上演ができたのだというふうに考えます。
ある人形劇団の方は、高校生という学生の身での人形劇活動は、アルバイトをしないとできなくなると言っておられますし、また、別の劇団の方も、学生ばかりの劇団でやっており、やまびこ座がふるさとですというふうに言っています。こどもの劇場は学生や若い母親たちが人形劇という文化に触れて、育っていく大事な場であったわけですが、こうした人形劇団などへの育成支援のための施策、これについて、今後、どのように考えておられるのか、再質問したいと思います。
続きまして、子どもの権利条例についてです。
市民に知らせるための公開授業の準備やフォーラム、ホームページの作成などを進めていくというご答弁でした。こうした大人に対して知らせる努力と同時に、子ども自身の変化、体験ということが、私は大事なことだと感じていますし、条例をつくる過程で、大人と子どもが参加して経験していく、これが最も大事なことだろうと思っています。
大人が子どもの権利に対する理解を広げていく、そして、子ども自身が自由に意見を言っていいんだというふうに実感できる場所、自分の意見を言ったら、大人がそれを聞いてくれた。あるいは、言ったらこんなふうに変わっていった、こういう経験を積み重ねていくということが大事だろうと思っています。
先日は、検討委員の方が、子どもたちあるいは大人との懇談などもされたようであります。そこでも、子どもたちが大人にしてほしくないことは、子どもの声を聞かないで大人が決めてしまうことだという声も出されています。私は、子どもの力で問題を解決していく場所、経験、そして、自分たちには人間としての権利があって、お互いを尊重することが大事なんだということを、子ども同士の交流の中で経験していくことが必要だと考えております。子どもが権利の主体となり、大人とともに社会を形成する一員としてさまざまなものに参加していき、そのことによって、大人も子どもも成長していく。そのために、今後、札幌市としてどのように取り組もうとされているのか、この点をお示し願いたいと思います。
3点目の再質問でございますが、民間学童保育所の助成対象学年の引き上げについて質問したいと思います。
ことしの4月時点では、札幌市全体の民間学童保育所の入所児童者数を見ますと、1年生が398名、2年生が386名、3年生が308名、ここまでが助成対象となる児童です。4年生は285名、3年生よりもわずか23名少ないだけです。実際にこれだけニーズがあるというふうに私は考えます。6年生までの助成対象の拡大を求めますけれども、一遍に6年生まで広げることはできないにしても、せめて、最初に4年生にまで助成対象の拡大を急ぐべきだと考えますが、この点いかがか、伺いたいと思います。
3月の予算特別委員会の質疑の中でも、奥岡部長は、4年生への拡大については一定の必要性があると認識しておりますと、このように答弁されています。また、国からの通達でも、札幌市の社会福祉審議会の放課後児童育成事業のあり方についての答申でも、4年生以上の受け入れを配慮すべきという内容が出されています。
さらには、最初の質問とも関係しますけれども、民間学童保育所の学年ごとの人数を詳しく見ていきますと、1年生3名、2年生ゼロ名、3年生9名というところと、1年生1名、2年生2名、3年生7名、こういうところがありまして、来年、もしこのまま学年が上がったときにはどうなるのか。やはりまた10名に満たないといったことが生まれることも懸念されるわけです。1年生から3年生のみの人数で10人以上かどうかということを基準にしていれば、また1年生の入りぐあいによって10名に満たないということが発生するかもしれません。
ですから、まずは1年生から4年生を助成対象にするという措置をとることで、10名未満になってしまって、助成対象でなくなってしまうというケースを減らせるというふうに考えます。その点いかがか、伺いたいと思います。
最初に、こどもの劇場への支援策についてお答えいたします。
まず、劇団に対する育成支援策についてですけれども、平成16年度までは、入場料を徴収する場合の使用料を除きまして、減免制度を適用することにより使用料負担の軽減をいたしまして、やまびこ座を拠点に活動を続ける劇団を支援してきたところでございます。平成16年度の財政構造改革プランにおきまして、札幌市の厳しい財政状況の中、支出負担を抑え、負担の公平を図る観点から減免制度を廃止することとしてきたところでございます。
しかしながら、やまびこ座を拠点に活動を続けます劇団にとりましては、少人数であり財政的に大変で余裕がないこと。そしてまた、情熱を持って活動している劇団が多いことから、平成17年度以降も、引き続き札幌市の子どもたちのために、やまびこ座を拠点に活動を続ける場合につきましては、使用料の一部を援助する支援事業を行うことにより、急激な負担増を避け、継続した活動を行ってきているところでございます。
続きまして、2点目の子どもの権利につきまして、子どもが権利の主体として、社会参加して成長していくための取り組みについてお答えいたします。
まず、子どもを権利の主体ととらえ、子どもたちにさまざまな参加の機会を提供することを通して、子どもの成長を保障することは大変重要なことであると考えてございます。
そのような視点から、札幌市では、これまで札幌の街づくりにつきまして、子どもたちに提言をしてもらう子ども議会ですとか、それから、児童会館の設計に子どもたちが参画する事業などに取り組んでまいりました。さらには、「大志塾」におきましても、子どもたちの意見を聞いて、それを実践していくということで進めておりますし、現在は、児童会館の運営に当たって、子どもたちが運営委員会を立ち上げて、さまざまな意見を言っていくという準備にとりかかっているところでございます。
こうした取り組みを継続することによりまして、地域の街づくりにおける子どもたちの参加につながるものと考えておりまして、今後は、市政のさまざまな場面において、同様の取り組みを進めるよう働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。
3点目の学童保育の関係についてです。
4年生以上の受け入れについてですけれども、まずは児童クラブ、それから学校施設方式児童育成会、それから民間施設方式児童育成会のいずれの施設もない小学校区、先ほども申し上げましたが、いわゆる空白校区の解消に全力を傾けていきたいと考えてございますので、4年生の拡大につきましても、その解消後に検討すべき課題と考えてございます。
まず、こどもの劇場についてですけれども、今、ご答弁として、新たに支援事業を設けて、負担を少しでも軽くするというふうな方向を持ったと伺いました。
もう一つ心配なのが指定管理者制度で、今、議会でもたくさん決められて、やまびこ座の場合は公募となりましたね。公の施設に民間も参入できるという指定管理者の公募について、私たち日本共産党は反対の立場ですけれども、公募となるやまびこ座、これがもし営利を目的とする事業者になってしまうならば、子どもの文化は育っていかないと考えますが、この問題はどのように解決していくのか、方向をお示ししていただきたいと思います。
それから、子どもの権利条例について、今後もさまざまな場面で同様の取り組みをされていくということで、今、検討委員会で進めておられる状況でもありますので、私も見守りながら、ぜひともさまざまな場を多くつくっていくこと、そして子どもの意見を表明する権利、子どもたちの居場所づくり、こういったものを積極的に進めて、子ども参加でつくる条例にしていっていただきたいということを強く求めておきたいと思います。
最後に、民間学童保育所の問題ですけれども、先ほどの質疑にもありましたが、今、部長は、まずは空白校区の解消が必要なんだとおっしゃいました。私は、空白校区を解消するということは、これはぜひ進めていただいて結構だと思うんですけれども、それを理由に助成対象学年の拡大ができないということにはならないと思っています。
それは、一つには、学童保育所に預けている父母の長年の強い願いであるということ。同時に、学童保育所の運営に父母が積極的にかかわっている、そのことが子どもと親の成長にもつながって、そして大人も子どももともに育ち合う。学童保育の保育内容というのは、まさに、先ほど部長がおっしゃられた、子どもの権利条例のさまざまな場の一つだというふうに思うんですね。そして、1.02%という札幌市の大変低い合計特殊出生率を上げていくためにも、先ほどの子どもの権利条例づくりを実践していく上でも、民間学童保育所に対する助成対象の学年を引き上げて、積極的な子育て支援をするという札幌市の姿勢を示すべきだと考えますがいかがか、伺いたいと思います。
お答えいたします。
まず、やまびこ座の育成支援策についてです。
指定管理者制度移行後の劇団育成支援策でございますが、やまびこ座につきましては、これから公募によりまして、平成18年度からの指定管理者を選定していくこととなりますけれども、募集に際しましては、今年度実施しております支援策、これと同等以上の事業計画を求めることとしてございます。これによりまして、施設の管理が指定管理者制度に移行した後につきましても、劇団への必要な育成支援策が維持できるものと考えてございます。
2点目の学童保育の関係でございます。
先ほども申し上げましたが、まずは空白校区を優先的に解消していきたいということで考えてございまして、何よりも市内の地域で行き場所のない子どもの居場所をつくっていく、これを優先していきたいというふうに考えてございます。
こどもの劇場の最後のご答弁をちょっと確認させていただきたいのですけれども、公募の際に、支援策と同等以上の管理をすることを条件とするとおっしゃったのか、その点についてもう一度、私、理解しづらかったものですから、わかりやすいご答弁をいただきたいと思います。
それから、私は、空白校区の解消はどんどん進めていただいて構わないと思っているんですけれども、順番をつけるのではなくて、助成対象学年も広げていくということも同時にやってほしいと思っているんです。何回も繰り返して述べますけれども、それは子どもの親たちからの強い願いであるし、そして子どもの権利を推進する実践の場であるという点からも求められているというふうに思います。ですから、この点、ぜひとも進めていただきたいと思いますけれども、再度その点いかがか、伺いたいと思います。
最初の劇団育成支援策についてですけれども、17年度の支援事業という形で実施して、今、公募しているわけですけれども、募集要項の中にも位置づけをいたしまして、相手方からそれに基づいた計画が出されるわけですが、その計画の中にも、きっちりそれが担保されることを求めているところでございます。
2点目の学童保育事業でございます。
何度も申し上げますけれども、やはりいろいろと条件もございますが、まずは居場所を確保していく、これを最優先に考えていきたいというふうに思っております。
こどもの劇場の方は、ぜひ条例の目的に沿って、市が評価しているように、大切な子ども文化を育てていくということで、劇団の負担をふやさない、そして、これからも子どもの文化を育てていくという視点で進めていただきたいということを求めておきたいと思います。
それから、学童保育所ですけれども、まずは空白校区ではなくて、両方一緒に進めていただきたい。それを申し述べまして、質問を終わります。