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札幌市第2回定例議会
日本共産党伊藤りち子議員の代表質問への理事者答弁(2005年6月8日)

1 新たな地方行革指針について (上田文雄市長)

 初めに、新地方行革指針についてお答えいたします。

(1)国と地方自治の関係について

 1点目の国と地方自治の関係についてですが、今回の新地方行革指針は、まさに「技術的助言」であり、それぞれの自治体が判断し対応することになるものと考えております。
 また、国が取組結果を公表することについては、現時点では具体的な内容が明らかになっておりませんが、基本的には本市にとっても、市民への必要な情報を提供するうえで有効と考えており、これをもって住民の福祉の増進が阻害されるものとは考えておりません。

(2)「都市再生」との関連について

 2点目の「都市再生」との関連についてですが、札幌市の都市再生にかかる事業につきましては、新まちづくり計画に基づいて重点的に取り組むべき事業であり、事業の実施にあたっては、国庫補助や市債などを有効に活用することとしております。なお、市債につきましては負担の平準化や世代を超えた公平を図る観点から有用でありますが、財政構造改革プランに基づいて発行の抑制に努めてまいります。
 札幌駅前通地下歩行空間整備事業につきましても、都心の活性化が求められる中、人と環境を重視した都心の魅力向上に大きく寄与するものとして、これまでも再三お答えしましたとおり、今後とも鋭意推進してまいりたいと考えております。

(3)市職員の削減について

 3点目の市職員の削減についてであります。財政基盤の弱い札幌市においては、これまでも効率的な職員配置に努めてきており、時代の変遷に伴い行政の役割が低下した分野や、民間活力の導入がふさわしい分野についての見直しを行う一方、福祉や経済部門など行政需要の高い分野には職員を重点的に配置してまいりました。
 今回の新地方行革指針は、全国の自治体共通の課題として作られたものであり、札幌市といたしましては、これまでと同様、事業のスクラップアンドビルドを基本として、市民サービスの低下を招かないよう、業務量に見合った適正な職員配置を行ってまいりたいと考えております。

2 指定管理者制度について (田中賢龍副市長)

 次に、指定管理者制度についてお答えいたします。

(1)公の施設の意義と役割、公的責任について

 1点目の公の施設の意義と役割、公的責任についてでありますが、この度の地方自治法の改正は、公の施設の意義や役割を変えるものではなく、これまで一定の出資団体等に限られていた管理業務の担い手を、民間にも開放しようとするものであります。
 したがいまして、指定管理者制度を導入した後においても、札幌市が公の施設の設置者として、公共サービスを提供する責任は、何ら変更を来たすものではないと考えております。

(2)エルプラザ関連施設の一括公募の理由について

 2点目のエルプラザ関連施設の一括公募の理由についてでありますが、複合施設を一体的に管理することで、受付業務の一元化など利用者へのサービスの向上や、施設の管理運営の効率化など、複合化のメリットが期待される業務については、一括で公募しようとするものであります。なお、現在各施設で行っている事業のうち、専門性の高い消費生活相談など一部のソフト事業につきましては、指定管理者の業務の範囲から除き、現行の体制で実施してまいりたいと考えております。

(3)職員の雇用保障について

 3点目の職員の雇用保障についてであります。
 指定管理者制度の目的は、市民サービスの向上と経費の節減であり、制度の導入に当たりましては、公共サービスとしての水準の維持と安定性の確保は極めて重要と考えておりまして、そのために必要な職員の確保や雇用条件については、選定に当たり十分に考慮する必要があると考えております。
 また、現在管理委託を行っている施設の制度移行に伴う職員の雇用の問題につきましては、これまでの管理委託制度のもとで、札幌市が主体的に出資団体等を設立し、その団体において公共サービスを安定的に供給してきたという経緯を踏まえ、適切に対処してまいりたいと考えております。

3 出資団体の見直しについて (上田文雄市長)

 続きまして、出資団体の見直しについてお答えします。

(1)出資団体への財政的支出について

 まず、第1点目の出資団体への財政的支出についてであります。出資団体には政策上必要な事業について補助金、委託料等を支出しておりますが、厳しい財政状況を踏まえ、出資団体自らが経費節減、事業コストの縮減を行うべきであるとのご意見を出資団体評価委員会からいただいていることもあり、現在、今年の秋ごろを目途に出資団体改革プランの策定に向けて取り組んでいるところであります。
 したがいまして、現時点で、どの団体について、いつ、どの程度削減するのかを明確にすることはできませんが、できる限り平成18年度予算に反映させることができるよう努力してまいりたいと考えております。

(2)出資団体への再就職について

 次に、第2点目の出資団体への再就職についてであります。
 私は、公約の中で、「慣習化、既得権化した天下りを禁止」することを掲げております。このことは、本市退職者が出資団体に再就職することが適正であるのかどうか、本当に市民のためになっているかどうかということを再検証する必要があるということであり、この公約に沿って、昨年度より再就職適正化の取組み方針を打ち出し、民間出身者の登用や再就職者数の縮減等に取り組んでまいりました。
 さらに、再就職も含めた出資団体のあり方について、客観的な再検証をいただくために、今回報告書をおまとめいただきました出資団体評価委員会に検討をお願いしたところであります。
 評価委員会からは、出資団体を開かれた組織とするためにも、常勤役員への再就職者数を一層削減すること、一方で、再就職の全てがいけないということではなく、これらの人的資源を活用するためにも、出資団体役員等への再就職人事の透明性を確保することが重要であるとのご指摘をいただいているところであります。
 今後、再就職のあり方につきましては、これらを十分踏まえながら、公約を実行して参りたいと考えております。

(3)指定団体以外の出資団体の見直しについて

 次に、第3点目の指定団体以外の団体の見直しについてであります。指定団体以外の団体は、出資割合が低く、また関与の度合いが低い団体であることから、見直しについて指定団体と同様に考えることは難しいと思われます。
 また、本市を退職する者に対しましては、従前から再就職取扱要領の周知を図って参りましたが、非指定団体等への本市職員の再就職につきましては、札幌市の関与が限定されるとともに、退職者本人の職業選択の自由などの観点から、指定出資団体と同じように一律に取扱うことは難しいと思われます。

4 ゴミ問題について (上田文雄市長)

 次に、ごみ問題についてお答えいたします。

(1)有料化検討部会での議論と市が示したデータについて

 まず、1点目の有料化検討部会での議論と市が示したデータについてであります。有料化の検討につきましては、諮問書や検討部会が定めた運営要領に明記してありますように、実施の是非を含めてご審議いただくことになっており、この点について、1回目の検討部会のなかでご議論され、十分ご理解いただいているものと考えております。
 また、検討部会に提供したデータについてでありますが、有料化実施都市のごみ量の推移とともに資源物収集の実施状況も掲載しておりますし、今後、幅広い議論を行っていただくために、さらに詳細なデータを提供する予定であります。

(2)分別の細分化について

 次に、2点目の分別の細分化についてであります。
まず、名古屋市のごみ減量の評価ですが、名古屋市では、平成11年2月の「ごみ非常事態宣言」以降、焼却や埋め立てするごみの減量とリサイクルの促進に成功したことは、大いに評価するところであります。既にご案内のとおり、現在、札幌市廃棄物減量等推進害議会において、礼幌市で取り組むべきごみ減量・リサイクルの推進施策について、名古屋市の施策についても参考としつつ、検討いただきたいと考えております。
 また、本市の分別・リサイクルの評価と今後の取り組みについてでありますが、びん、缶、ペットボトルやプラスチックなどの分別収集にいち早く取り組むとともに、生ごみの家庭や地域での堆肥化、あるいは、紙ごみの集団資源回収や拠点回収など排出前のリサイクルに重点を置いた取り組みを進めております。今後は、排出前リサイクルの充実、拡大をはじめ、分別排出の協力度を高めることや、紙製容器包装と金属などの分別回収について、どの様に取り組んで行くべきか、審議会での議論も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
 次に、家庭系生ごみリサイクルの取り組みについてでありますが、今年度実施しているモデル事業は、家庭における分別協力度や堆肥の活用先の確保など都市特有の課題解決に向けた重要なものであると考えております。今後は、このモデル事業から得られる成果をもとに、市民の負担感が少なく、また、生ごみが資源として活用されることが実感できるような地域循環の構築に向けた取り組みをさらに推進してまいります。

(3)地方自治法とごみ有料化の関係について

 3点目の地方自治法とごみ有料化の関係についてであります。金沢地栽の判決につきましては、地方自治法とごみ有料化の関係で司法としての判断を示したものであり、その内容は、「廃棄物の収集及び処分の事務は、住民各自の利益のためになされる役務の提供であることから、地方自治法所定の手数料を徴収することができる」というものであると理解しております。

5 障害者自立支援法案について (小澤正明副市長)

 次に、障害者自立支援法案についてお答えいたします。

(1)法案に関わる考え方について

 1点目の法案に関わる考え方についてであります。
 障害者自立支援法案は、身体・知的・精神の障がいのある方に、共通の制度の下で一元的に福祉サービスや公費負担医療等を提供するとともに、今後も対象者の増加が見込まれるなかにあっても、持続可能で安定的な運営を目指そうとするものでありますが、これまでの負担と比較した場合、相当な増加となる利用者もあり、必要なサービスが十分に受けられない状況が生ずることが懸念されるところであります。
 このため、負担額の算定に当たっての収入認定は、世帯単位ではなく本人のみによる基準とするなど、低所得者に十分配慮した軽減措置を講ずることなどにつきまして、他の政令指定都市とも共同して、強く国に要望してまいりたいと考えております。

(2)障害福祉計画の策定について

 次に、2点目の障害福祉計画の策定でありますが、市町村は、サービスなどの必要な量の見込やその確保のための方策などを内容とした障害福祉計画を、平成18年度中に策定することが義務づけられておりますが、この策定に当たりましては、障がいのある方々を含め、市民の皆さんの意見を反映していけるよう、検討してまいりたいと考えております。
 なお、スケジュールにつきましては、国の基本指針が本年末に示される予定となっていること、また、その後の北海道との調整などを考慮いたしますと、平成18年末までの策定を目途としてまいりたいと考えているところであります。

6 区民センター等の使用料減免の見直し問題について
                     (加藤啓世副市長)

 次に、区民センター等の使用料減免の見直しについてであります。
 昨日の代表質問でもお答えいたしましたが、コミュニティ施設の減免制度は、厳しい財政状況の中、早急に見直しが必要と考えております。
 実施にあたり、利用団体への影響を最小限に抑えるよう経過措置を設け、また、18年度に向けては、減免制度の趣旨を十分に説明しご理解をお願いするとともに、公共性、ボランティア性が特に高いと認められる活動について、どのような支援が可能なのか、その方策を検討してまいりたいと考えております。

7 市営住宅の家賃と駐車場料金の見直しについて
                    (加藤啓世副市長)

 次に、市営住宅の家賃と駐車場料金の見直しについてお答えいたします。
 ご質問が相互に関連した内容でございますので、一括してお答えさせていただきます。まず、市営住宅の新規供給についてでございますが、これまでも厳しい財政状況の中で市営住宅の供給に努めてきており、今後につきましても、借上げ方式を中心に、新まちづくり計画に盛り込んだ計画戸数の達成に向けて努力してまいりたいと考えております。
 そこで、このたびの家賃等の見直し検討の趣旨についてでありますが、一つには、昨年4月の公営住宅法施行令の改正による市営住宅家賃の利便性係数の見直しでございます。これは、事業主体である地方公共団体が、商業地域をはじめとした立地条件の良い住宅や設備水準の高い住宅の利便性をより適切に評価し家賃に反映できるよう利便性係数の幅が拡大されたものであり、できるだけ速やかに見直すよう国からも指導されているところであります。
 さらには、「札幌市財政構造改革プラン」における「受益者負担の適正化」の一環としての見直し検討でございます。これは、市営住宅においても例外ではなく、法令や社会経済情勢の変化に伴い、市民や入居者間の負担の公平の観点から、見直しを検討する必要があるものであります。
 この見直しの検討に当たりましては、諮問いたしました札幌市住宅対策協議会において、現在、福祉を専門とする学識経験者や入居者代表などにより、幅広い角度から審議していただいているところでございます。したがいまして、家賃、減免制度および駐車場料金の見直しの呉体的内容につきましては、同協議会から答申をいただいたうえで、公営住宅法の趣旨に沿って、入居者間の公平性や家賃の低廉性などにも配慮しながら検討を進めてまいりたいと考えております。
 なお、生存権を謳っている憲法第25条の理念は、社会福祉や社会保障など幅広い施策によって実現されるものであり、公営住宅制度もその一翼を担っているものと認識しております。
 また、駐車場料金の条例化につきましては、来年度からの指定管理者制度の導入を契機に、市営住宅駐車場を条例設置の上、使用料として位置付けることも検討しているところであります。

8 保育の問題について (小澤正明副市長)

 次に、保育の問題についてお答えします。

 (1)保育料値上げの問題について

 1点目の保育料の値上げについては、一括してお答えいたします。平成10年に開催された札幌市地方社会福祉審議会の意見具申の内容につきましては、真摯に受け止めているとともに、平成14年の「札幌市の少子化への具体的な対策について」の同審議会の答申を踏まえ、札幌市では「さっぽろ子ども未来プラン」を策定し、保育所に通っていない子を含む、すべての子どもを対象とした、子育て支援策を鋭意実施しております。
 これらの施策を着実に推進し、子育て家庭への環境を整備していくことが、少子化対策に繋がるものと考えております。今後、限られた財源のなか、持続可能なサービスを提供していくためには、子育て支援策全体のなかで、保育所の利用者負担のあり方について、札幌市社会福祉審議会にお諮りしたいと考えております。

(2)公立保育所の民営化について

 次に2点目の平岸・平岸乳児保育園の民間移譲についてでありますが、札幌市と社会福祉法人との合同で、保育内容や職員体制等について、5月に3回の説明会を実施したところであります。
 これらの説明会におきましては、保育所の設備や保育内容等について、保護者の方々から積極的なご意見をいただいたところであり、ご理解をいただいたものと受け止めております。
 今後も、札幌市と社会福祉法人、保護者の方々との話し合いの場を設け、ご意見やご要望を踏まえながら、よりよい保育所づくりを行ってまいりたいと考えております。
 次に、(仮称)東区子育て支援センターの整備と公立保育所の民間移譲との関係についてでありますが、区子育て支援センターの新たな事業の展開のためには、子育てに関するさまざまな経験・ノウハウを有する保育士の確保が必要となります。
 これらの保育士の確保のため、一定数の公立保育所につきましては、保護者の方々のご理解をいただきながら、民間へ移譲又は委託等を行う必要があると考えております。

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