
私は日本共産党を代表し、本定例会に付議されました、議案第1号 平成17年度札幌市一般会計予算など議案11件に反対し、残余の議案28件に賛成。請願1件及び陳情1件に賛成する立場から討論を行います。
まず議案第1号 一般会計予算についてです。
反対する理由の第1は、前年度比でマイナス2.4%の7,935億円に抑制された厳しい緊縮予算となっており、そういうなかで一番に求められるのが、市民生活をまもる予算の確保のはずですが、昨年末に策定した「財政構造改革プラン」に基づき、各種の値上げと市民サービスの縮小などを含んだ予算になっているからです。
すなわち、すこやか健診、ガン検診の自己負担の引き上げや発達医療センターの診断書料の値上げ、約8,000万円が盛り込まれていますが、市民の健康に直接関わるものであり、市民の命と健康を守る立場から反対です。
したがって、これに関連する陳情第125号は願意妥当であり賛成するものです。
市民、特に利用者である高齢者から、これまで通りの制度の存続を強く要望されていた敬老パス制度についてですが、自己負担と利用上限額の設定という2重の改悪を、市民合意なしに推し進めてきたのは遺憾です。高齢者に不安と混乱をまねき、本来の敬老の精神を変質させる敬老カードの発行は改めて再考すべきです。
これに関連する議案第9号 基金会計予算は、敬老パス制度の改悪に伴い、高齢者の自己負担分を「敬老優待乗車証基金会計」で受けるための基金が含まれており、容認できません。
町内会や老人クラブなどの区民センターや地区センター等の貸室料金の半額減免制度についてですが、今年10月から4分の1減免に、2006年度に全廃が計画されています。地域のまちづくりに長年貢献している団体への支援策として続けられてきた減免制度を、関係団体に一切の説明もなく廃止しようとしており、容認できません。
市立高校の授業料を道にあわせて値上げするということですが、市立高校の授業料が道立よりも安いことで不都合が生じることは考えられず、道にあわせる必要はありません。生徒、保護者への負担増となるものであり反対です。
したがって、議案第57号 市立高等学校授業料等に関する条例の一部を改正する条例案にも反対です。
生活保護世帯へのし尿処理手数料の減免の廃止についてですが、最も経済的に弱い立場に置かれている人に負担を強いるもので反対です。また、これに関する、議案第29号 廃棄物の減量及び処理に関する条例の一部を改正する条例案に反対いたします。
家庭ごみ減量化・有料化等調査費が計上されています。市長は選挙公約で「ゴミの有料化は財源問題としてではなく、減量化に有効かどうかの視点で検討したい」と言明していました。ごみ減量化についての調査結果を待たず、最初から有料化を掲げての調査は公約違反であります。
消費者が負担する家庭ごみの有料化では、生産者である企業は処理費用を考えないで生産するため、ゴミは減らないばかりか、ゴミのかさだけが問題視され、ゴミの質は問われないため、プラスチックもペットボトルも減らず、結局、拡大生産者責任をあいまいにする有害な考え方であります。ゴミ有料化の法的根拠も問題となっており、家庭ごみの有料化では減量につながらず、56億円もの市民負担になるものであり、有料化に向けての調査費には反対です。
一般会計予算に反対する理由の第2は、市民に負担を求める一方で、市民合意が得られていない巨額の事業を強引に進めようとしているからです。すなわち札幌駅前通地下歩行空間整備費9億5,300万円、創成川通アンダーパス連続化整備費 16億220万円が計上されており反対です。また、これに伴う市債発行額が、それぞれ、4億8,600万円、4億1,700万円となりますが、特に、地下歩行空間では、当初、一般財源として6億円あまりを見込んでいたのが、1億7,700万円しか確保できず、その分、市債の発行が、当初見込みの1億3,800万円から3.5倍も膨らんでいるのは、税収等の落ち込みのなかで、無理に事業を進めようとしているからであり、次の世代へも大きなつけ回しとなるものとして容認できません。したがってこれに関連する議案第13号 公債会計予算にも反対です。
また、コンベンションセンターへの運営管理委託料8,272万円余も、その性格が赤字補填であることから容認できません。
次に、議案第6号 国民健康保険会計についてです。
本市の国保料は、一世帯平均で14万1,597円に据えおかれたままですが、国保加入世帯の所得が毎年低下し続け、昨年は122万6,000円となっています。新年度には110万円台になることも予想され、加入者にとっては実質的な値上げであり、すでに負担能力は限界です。そのようななか、依然として、正規の保険証を取りあげて、資格証明書や短期証を大量発行しているのは問題です。3月1日時点で、34万2,000世帯のうち、資格証明書 14,223件、短期証 40,519件の発行は異常とも言える状況です。すべての国保加入者に安心して医療を受ける権利を保障すべきです。また、滞納処分件数が急増しておりますが、十分な資力がありながら故意に支払わない悪質滞納者以外は、差し押さえ処分などをすべきでないことを申し上げておきます。
議案第17号 高速電車事業会計についてです。
市民が地下鉄事業に対して求めることは、安全走行と安心して利用できるということですが、地下鉄経営健全化10カ年計画に基づく、今回の人員削減計画は、管理駅数でも乗降人員でも最大規模である大通管区の駅務を、交通事業振興公社に委託し、駅務員等の削減をはかるもので、市民サービスの低下と、安全走行に支障をきたすものであり、反対です。
次に議案第19号 下水道事業会計についてです。
都心のビルなどが地下水を冷却・冷房に使用した場合の下水道料金は、他都市は実施していない半額減免を維持し、優遇する一方で、13政令市中12市が全額あるいは基本料を減免している中で、本市が生保減免を廃止することに反対です。
これに関連する請願第159号 下水道料金等の生活保護世帯の減免制度廃止にかかわる請願についてですが、生活保護の老齢加算の廃止など国の基準が引き下げられ保護費が減っている中で、今回の減免制度の廃止による影響は一世帯平均で年間1万円の負担増となります。「減免廃止をやめて欲しい」との願いは妥当であり、賛成です。
次に議案第22号 職員定数条例の一部を改正する条例案についてですが、職員定数を1万5,525人から1万5,245人へと280人の職員定数の削減を内容とするものです。定数削減の主な理由は、下水道処理場の民間委託等で24名減、交通事業、地下鉄の駅務員の委託化等で92名減、学校給食調理員及び業務員の委託等で78名減などであり、安易な民間委託の拡大と市民サービスの後退につながる職員の削減には反対するものであります。
議案第30号 道路占用料条例及び法定外道路条例の一部を改正する条例案については、突き出し看板等への道路占用料の徴収額を、国の基準に合わせ値上げするものです。激変緩和措置を講じることにはなっていますが、ただでさえ厳しい、今の経済状況のなかで、中小零細業者にも負担増を求めるものであり、反対です。
議案第33号 自転車等駐車場条例案についてですが、放置自転車対策として、駐輪場の有料化が打ち出されています。自転車は、便利で手軽な乗り物、また、環境にやさしい乗り物として市民に定着しているものです。充分な駐輪場の早期整備こそが求められているのであって、放置自転車対策の名のもとに、駐輪場の有料化を行うことは容認できません。
次に代表質問及び予算特別委員会で指摘した主な問題について述べてまいります。
まず歳入についてですが、資本金1億円以上、法人税額1千万円を超える大企業への法人市民税の超過課税は、92年に14.7%から14.5%に引き下げられたままになっています。政令指定都市の8市が14.7%になっているにもかかわらず、法人市民税の超過課税の引き上げを具体化していないのは問題です。
自衛隊基地の固定資産税の代替措置としての基地交付金ですが、固定資産税相当額2億円の半分でしかなく、また、周囲を住宅地に囲まれているにもかかわらず市街化調整区域となっている真駒内駐屯地を、住宅地なみに課税した場合の固定資産税と都市計画税は1億1千万円にもなります。税相当分を確保すべきであります。
次に歳出について局別に述べてまいります。
まず財政局関係です。
市内の中小建設業者への市の公共事業の発注は、2000年度に比べ、件数で56%、金額で67%に急速に減少しています。公共事業の縮小は、建設労働者の就労減少、失業、賃金低下を招き、本市経済を一層冷え込ませています。
地元中小業者への発注を積極的に行うための方策として、直接施工する業者ができるだけ元請けで受注できるよう、「分離発注」を積極的に行うよう求めるものであります。
「建設業退職者共済制度」への元請・下請け業者の加入促進と建設労働者への周知について一層努力すべきであります。
次に総務局関係です。
指定管理者制度についてですが、地方自治法では「公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、指定管理者に管理を行わせることができる」という規定であり、義務規定ではありません。「初めに民営化ありき」あるいは「効率性」が主たる目的であってはなりません。
次に企画調整局関係です。
2006年に開学する市立大学の問題ですが、大学のカリキュラムから工芸分野をはずしたために高専の工芸分野などの教員が「選考漏れ」になったことについて取り上げました。カリキュラム第一次案の見直しを含め、高専の教員の知恵も借りてよりよい大学になるよう協議を続けることを求めておきます。
次に保健福祉局関係です。
障がい者に対する交通費助成についてですが、心身障がい者1、2級の方への交通費助成としてタクシー券3万6,000円に対して、福祉ガソリン券の支給は3万円であり、格差を是正し、等しく3万6,000円に改善すべきです。
また、身体障がい者3級の方へのウィズユーカードは、冬期間はタクシー券の利用もできるよう選択制の導入を行うべきです。
小規模作業所への補助金のあり方についてですが、新年度から新たな補助基準を策定して、補助のランクを細分化しましたが、これによって、半数近い作業所が補助金を削減されることとなり、職業指導員の人件費すら捻出することが大変な状況になります。小規模作業所の運営が健全化されるよう、補助の拡大を求めます。
地下鉄エレベーターについてですが、障がい者はもちろんのこと、バリアフリーの観点から全駅にエレベーターを早期に設置するよう重ねて申し上げます。
次に子ども未来局関係です。
保育所に関してですが、今年1月1日時点での待機児童数は651名で、一向に解消のメドは立っていません。しかも年度途中の弾力的措置とされていた超過入所児童も1,998名と、子どもたちの保育環境は改善されていません。
合計特殊出生率1.02と全国最低レベルの本市として、安心して子どもを生み育てる環境整備の大きな柱に保育所増設を位置づけて、待機児童と超過入所の抜本的解消を図るべきです。
また、延長保育、一時保育への補助金削減や今後検討される保育料の値上げは、すべきでないことを改めて申し上げておきます。あわせて、公立保育園を民間に移譲する問題は、保育の公的責任を後退させるものであり、反対です。
学童保育についてですが、対象を高学年にも拡大することを求めます。特に、民間の共同学童保育所は、補助基準が3年生までで10名在籍していなければなりませんが、年度当初に10名に満たない場合、運営できないケースもあり、新年度も3つの学童保育所が補助対象になるかならないか、子どもも保護者も不安を抱えています。年度当初の特段の配慮を強く求めるものです。
次に環境局関係です。
清田区清田356番地ほかの、おびただしい不法投棄についてですが、このまま放置せず、問題の違法性・重大性に鑑み、本市としても主導的に対処すべきことを要望しておきます。
次に都市局関係です。
市営住宅についてですが、新設住宅の平均倍率は、今年度31.4倍でした。空き家住宅では、前期59.4倍、中期40.2倍、後期45倍、平均で46.7倍にもなっています。何回応募しても入居できない状況は、市の責任で解消すべきです。また、新年度検討される3億円にものぼる家賃や駐車場の値上げ、家賃減免の更なる改悪は行うべきではありません。
最後に教育委員会関係です。
軽度の言語障害や情緒障害、弱視や難聴の児童生徒が通う「通級指導教室」についてですが、ことばの教室は現在各区に1箇所ずつ配置されていますが、幌北小学校の教室は、北区の最も南側に位置し、拓北やあいの里などの子どもの通学が大変です。琴似小学校では幼児も含め70人の子どもたちが通っており、教師一人当たり23人にもなっていますが、施設的にも空き教室がなく父母が待機する場所も十分確保されていません。年々希望者が増えていることから、北区・西区などに「教室」の増設を急ぐべきです。
また就学前の幼児も多数通っていますが、幼児にも「せめて週1回」の指導ができるよう、保健福祉局と連携を強化し、専任教員の育成と配置増などの改善を求めておきます。
学校のシックハウス対策についてですが、市内の幼稚園や特殊学級を含む284の学校のうち192校でホルムアルデヒドが国の基準を超えていた事実が明らかになりました。せっかく換気扇をつけても午前8時から午後3時までしか作動しないようにタイマーが設置されているのは問題であり、24時間の換気を行うよう強く求めておきます。
学校図書館についてですが、図書館のない学校に、安易に図書コーナーで済ますのではなく、早期に学校図書館を作ることを求めておきます。蔵書数についてですが、国の図書標準に比べ中学校は57%、小学校は87%にとどまっています。早急に100%に到達させるべきです。
期限付き教員についてですが、99年220人であったものが2004年度は675人と5年間で3倍以上に増えています。期限付き教員の年齢構成は30歳までの人が80%以上を占めている一方、正規教員では6.6%です。こういういびつな状況を改善するためにも、期限付きではなく正規の教員として採用していくことを基本方針とすべきです。
子どもの権利条例制定と教育委員会のかかわりについてです。本市が昨年実施した「子どもの権利条約についてのアンケート」で小・中・高校生の約8割が「知らない」「聞いたことがあるが内容はよく分からない」と答えており、認知度が低い現状です。2006年度の条例制定めざし、新年度は子どもの権利条例検討委員会を立ち上げることにしていますが、教育委員会が積極的にかかわること、また、学校関係者が子どもの権利条約をしっかり身につけ、日常の教育活動に生かしていくことを強く求めておきます。
以上で私の討論終わります。

