札幌市長 上田文雄 様
2004年11月30日      
日本共産党札幌市議団    
団 長 小川 勝美  

2005年度予算編成に対する要望書

予算要望書の提出に当たって

  小泉内閣は「構造改革」の名で、国民に耐えがたい痛みを押し付けています。
  年金問題では、国民の約8割が「白紙に戻せ」との声を上げているにもかかわらず、年金法の改悪を強行し、保険料の値上げと給付削減を国民に押し付けました。また、年金財源確保を口実に、定率減税の縮小・廃止を05年度、06年度で踏み込もうとしており、これが実施されると、3.3兆円もの大増税となります。
  また、05年度には生活保護費の給付水準の削減、06年度には介護保険の見直し、08年度には高齢者の負担増を柱とする医療保険制度の見直しなど、社会保障の各分野で次々と「痛み」を押し付ける悪政が計画されています。
  自治体の不足財源を補うはずの「地方交付税」も「三位一体改革」のもとで、大幅な削減・縮小を強行しようとしており、札幌市の財政運営に重大な影響を与えるものです。
  本来、札幌市は地方自治体として、国の悪政から市民のくらしと福祉を守る防波堤にならなければならないのに、財政悪化を理由に、そのしわ寄せを市民に押し付ける、逆立ちした市政運営を行おうとしています。「札幌市財政構造改革プラン」(案)では、2006年度に265億円の財源不足が生じるとして、札幌市政史上かってない70億円を超える負担を市民に押し付けて、財政危機を乗り切ろうとしています。
  今、札幌市に問われているのは、「誰のため」の市政・財政運営なのかという根本的な問いかけです。
  市民が長年にわたって築き上げ、守り続けてきた様々な市民サービス、福祉サービスのすべてを俎上にのせて切り刻むことで、財政運営がうまくいったとしても、市民のくらしと福祉を大幅に後退させたのでは、本末転倒、逆立ちの市政運営です。
  そしてこの方向は個人消費をいっそう冷え込ませ、地域経済をますます疲弊させることになり、市財政の健全化どころか、市財政を抜き差しならない危機におとしめるものになります。
  日本共産党は、以上の立場から、市民にとって不要・不急の公共事業などムダと浪費を徹底的に見直して財政を健全化させること、市民のくらしと福祉を最優先の予算編成を行うよう強く要望するものであります。

    (11分野160項目、うち重点要望77項目)

重点要望はゴシック体太字で表示しています。
重点要望は、議会の質問で取り上げた課題や市民からの請願・陳情などで出された緊急・切実な要望など、早期に実現すべき要望をまとめたものです。

2005年度予算要望

【1】雇用の確保、創出と中小業者の営業を守る

暮らしに役立つ公共事業の拡大と公的雇用

  1. 地元中小企業に新たな仕事と雇用を創出するために、特別養護老人ホームの増設、学校改築、保育所の新増改築、市営住宅建設など市民福祉につながる公共事業を、新まちづくり計画に位置づけ、公的雇用を拡大する(教員・消防などの職員)。安易な職員削減はしない。
  2. 学卒者や若い就職希望者が就職できるように求人対策を強め、企業への働きかけを行う。特に市内の新規高卒者の就職活動を支援する。職業訓練の機会を増やすとともに、不安定雇用を是正し、安心して働ける環境を整備する。

中小企業への支援対策

  1. 市民と市内業者に喜ばれ、地域経済活性化に役立つ住宅リフォーム助成制度を作る。
  2. 新たに創設した元気基金の金融機関への預託を実施し、貸付利率を下げる。
  3. 公共事業の発注に当たり、分離分割発注を増やし、中小業者への仕事を増やす。
  4. 国に地域金融を守る対策を強く求める。本市独自に地域金融の活性化をはかり、中小企業を守るため「貸し渋り、貸しはがし」防止対策をすすめる。

季節労働者への就労支援

  1. 緊急地域雇用創出交付金を建設・土木に拡大して、企業組合への発注を増やす。
  2. 国に対して、冬季雇用援護制度の延長と単価の引き上げ、対象業種の拡大など改善をもとめる。
  3. 建設(季節)労働者の生活安定に寄与している冬期技能講習会に対し、市の助成措置を抜本的に強める。
  4. 下請け業者の約25%が建設業退職金共済制度にも、他の共済制度にもまったく未加入の状況にある。加入の徹底をはかり、すべての労働者の無保険状態を解消するとともに、「公契約条例」を制定し、安心して働ける労働条件を整備する。

地元商店街振興策

  1. シャッターが閉まっている店を開けるために「商店街緊急活性化事業補助金」(1振興組合平均500万円)の新設など商店街に元気をとりもどす対策を緊急にとる。
  2. 地域商業活性化推進事業における補助率や限度額を引き上げる。商店街の空地、空店舗を借り上げ、商店街振興組合への転貸を行い、活性化をはかる。商店街地域振興条例を制定して、商店街振興に本格的にとりくむ。
  3. 大型店の出店にかかわり、大規模小売店舗立地法の「生活環境を保持するために必要な施策を講ずる」にもとづき、本市の「まちづくり」条例を制定し、大型店の進出を抑制し、地元商店街をまもる

農業の再建

  1. 台風18号で被災した苗木の更新やビニールハウスの再建などへの市独自補助等具体的支援をおこなう。
  2. 生産農家が営農を継続し、農業基盤の発展をはかれるよう、補助の対象・枠の拡大、補助金の増額など助成の強化をはかる。
  3. 札幌における有機農法への援助を強め、都市型農業の育成策を抜本的に強める。

【2】市民の健康・福祉を最優先にする

国保制度の改善

  1. 急速な所得低下のなか、支払い困難世帯がつくりだされているが、親切・ていねいな納付相談をおこない、保険料の減免や分割納付に応じ長期間の未納者をつくらない。
  2. 「特別な事情」を考慮し、十分な資力がありながら故意に支払わない「悪質滞納者」以外には資格証証明書は発行しない。特に子どものいる世帯には正規の保険証を発行する。

市立病院

  1. 市立病院において後発医薬品の使用を拡大し、院外処方菱も後発医薬品を中心にする。

高齢者福祉制度の改善

  1. 敬老パスは現行制度を継続し、利用上限設定と有料化は行わない。
  2. 介護保険料と利用料の引き上げにつながる見直しはしない。
  3. 特別養護老人ホームを緊急に新増築し、4200人を超える待機者の解消に努める。
  4. 増加するグループホームの運営の適正化の点検指導を行い、不正など未然防止に努め、高額な自己負担を求めるところについては是正を図る。
  5. 介護保険料の減免制度の拡充をはかる。

障がい者福祉施策

  1. 重度心身障がい者医療費助成制度の一割負担は、道に撤回をもとめる。
  2. 障害者交通費助成の自動車ガソリン券(3万円)を他の交通費助成と同額の3万6000円に引き上げ格差を解消する。
  3. 支援費制度と介護保険制度の一本化はしない。
  4. 専従手話通訳者の早期の増員と正職員化をはかる。
  5. 障害3・4級の方が冬季間については、ウイズユーカードとタクシー券の選択ができるようにする。
  6. 障がい者の住宅は民間アパートもふくめて福祉除雪をおこなう。
  7. 小規模作業所に対する補助金の交付を削減しない。支援を強化する。
  8. 緊急通報システムを視覚障がい者3、4級も利用出来るよう改善を図る。
  9. 精神科救急情報センター機能の円滑化と各区保健センターの「相談体制」の拡充をはかる。
  10. 高齢知的障害者の施設を新設するとともに、障害者支援費のデイサービス施設増設し、待機者の解消を図り、デイサービス・ショートステイの基盤を緊急に整備する。
  11. 支援費でデイサービスを利用することができない在宅重度障がい者の入浴サービスを月4回から週2回をめざし拡大する。
  12. 障害者の共同作業所への運営費等の助成を拡充する。

生活保護制度等の充実

  1. 生活保護の不当な締め付けをやめ、生活保護の老齢や母子などの加算の廃止を中止するよう国に求める。求職活動のための交通費は漏れなく全額支給する。
  2. 大型ゴミ手数料・下水道料金の減免は廃止しない。
  3. 適正な保護を行うために、3年目までのケースワーカーが5割以上を占めるという不適切な配置状況をあらため、また研修機会の改善をはかる。
  4. ホームレス(路上生活者)を一時保護施設に措置し、自立のための支援を行い、解消を図る。無条件で、ただちに保護を開始し、敷金支給をおこなう。
  5. 応急援護資金について貸付までの日時の短縮と貸付額の引上げを図り、民生委員の「意見書」を廃止する。

子育て支援

  1. 妊産婦の検診を他指定都市なみの2回に拡大する。
  2. 乳幼児医療助成制度での所得制限を廃止する。前年度より収入が低下した世帯の救済措置を緊急に実施する。

保育所の新・増設と環境整備をおこなう

  1. 保育料の引き上げは行わない。
  2. 新・増設で、約800人の待機児童と約1500人の超過入所を解消する。
  3. 延長・休日・障がい児保育にたいする補助金の拡充を図る。
  4. 市立保育所を民営化せず、市立保育所の予備保育士の正職化を図る。公私格差を解消する。

学童保育事業

  1. 小学校高学年に対象を拡大する。空白校区を解消する。
  2. 民間方式への助成は、障がい児ひとりからの加算をはじめ、家賃、備品費や補修・改修費などの拡充、創設する。児童クラブには専用室、専任指導員を設ける。

児童相談所の充実

  1. 児童虐待対応指針の増刷、児童虐待防止のネットワークづくりをすすめる。児童福祉総合センターの児童福祉司は、国の基準に照らして5人も少ない状況です。指導員の増員と精神科医師の配置など、体制強化を図る。

【3】子ども一人ひとりを人間として大切にし、
         生きる力を育む教育を

学校教育・学級編成にかかわって

  1. 30人学級の学級編成を行うよう、国や道に求める。道が行った小学校1年生の35人学級編成を、2年生まで拡大するよう道に働きかけるとともに、道が実施しないときには、市の独自でも2年生まで拡大すること。
  2. 441人にもなっている期限付き教員の解消を図る。中学校の「免許外教員」の解消をはかる。
  3. 学校図書館の未整備校については、早急に整備を図る。学校図書館に専任の司書教諭を早急に配置するとともに、図書館専任の司書を複数配置し、蔵書の充実と図書の保全管理を確立する。
  4. フリースクールにかよう児童にも交通費や教材費の助成をおこなう。
  5. 小中学校の保健室の拡充と養護教諭の複数配置を積極的にすすめる。
  6. 不登校児童・生徒に手厚く対応するため、小中学校教職員の増員をはかり配置する。「相談指導学級」を増設し、給食を実施する。
  7. 全中学校と小学校にもスクールカウンセラーを配置する。
  8. 学校給食は遺伝子組み換え食晶を使用せず、「地産地消」を拡大する。ランチルームの計画的な整備や米飯給食を増やすなど充実をはかる。アレルギー食の給食を実施する。
  9. 失業者家庭の高校進学希望者や在学高校生への授業料免除、奨学資金の大幅な拡充をはかる。
  10. 深刻な市民生活の実態に鑑み、就学援助の基準を生活保護基準の1.3倍にもどし、支給額の削減は行わない。

施設改善

  1. 耐震上問題のある学校の改築及び耐震補強工事を緊急に行なう。
  2. 強制換気装置の設置や内装の張替えなどシックスクール対策を万全に行なう。
  3. 地域から要望の強い新川西地区に小学校を新設する。
  4. 学校配当予算の増額をはかり、学校運営に支障のないよう充実を図る。被服、運動靴など教員の自己負担の解消をはかるとともに、男女別の更衣室・休憩室の整備など処遇の改善をはかる。
  5. トイレの洋式化を進める。

障害児教育・特別支援教育

  1. 遠距離通学している障がい児が地元の学校に通えるように、障がい児学級を大幅に増設する。整備にあたっては、養護学級と情緒学級の併設をすすめる。
  2. LD・ADHDなど軽度の障害のある子ども一人ひとりにあった支援を行うため、補助教員を配置するなど、実効ある特別支援教育を確立すること。
  3. 市立豊明高等養護学校の定数増を図リ、札幌に住んでいる子供たちはどの子も札幌圏で高等教育を受けられるようにする。
  4. 北翔養護学校小学部の母子通学の義務付け解消に向けた条件整備、医療ケア体制の整備を図る。

高校教育・市立大学

  1. 市立大学の教員選考について、関係者の合意と納得を最優先した対応を行う。
  2. 市立高校の安易な間口削減を行わない。道立高校は学級削減を行わないよう道及び道教委に働きかけ、公立高校の30人学級実現をはかる。
  3. 私学助成を抜本的に強化する。高校の公私間格差是正のために、私学の経常費助成を大幅に増額するとともに、私学生の入学一時金助成および私立高校生への授業料補助を実施する。知事に認可を受けていない専門学校の生徒にも発行基準を改善し、通学定期が発行できるようにする。

教育行政の民主化

  1. 子どもの声を生かして、子どもの権利条例を制定する。条例には、子ども意見表明権・参加権を保障する。
  2. 内心の自由をおかす「日の丸」「君が代」の押しつけをやめる。校長の「職務命令」を撤回し、教職員への強制は断じておこなわない。また、校長の権限強化をはかり、教育現場の民主主義を奪う学校管理規則の改悪は撤回する。
  3. 教育基本法「見なおし」をやめ、憲法、教育基本法を生かす教育行政をすすめるよう国に求める。

【4】市民参加で清潔・民主・平和な札幌をつくる

  1. 「財政構造改革プラン」(案)にもとづく70億円もの市民負担増、市民サービス切り捨てはやめる。市民本位の財政再建と地方自治の確立をはかる。
  2. 自治基本条例の制定にあたっては、広範な市民の議論を喚起し、市民主権と地方自治権を明確に位置付け、市民参加を制度的に保障するため、子どもや定住外国人も含めた住民投票制度を盛りこむ。
  3. 市の外郭団体・出資団体の整理・統合を行い、委託料や補助金等の支出を見直して削減する。市幹部職員の市の外郭団体・出資団体への天下りを禁止する。企業と市の癒着をつくり出し談合の温床となる、市指定業者・市登録業者などへの市職員の天下りをやめる。
  4. 憲法違反の自衛隊のイラク派兵に反対し、自治体を戦争にまき込む有事法制に反対する。
  5. 島松射爆場の移設ルートでの空対地射爆訓練再開の中止、訓練に関するすべての情報の開示、島松射爆場の撤去を国に求める。
  6. 被爆60周年、終戦60周年にふさわしい平和記念事業を積極的に取り組む。
  7. エレベーターが設置されていない建物の2階に設置されている投票所や、また距離が遠い投票所があり、早急に改善すること。
  8. 場外馬券場、舟券売り場を抑制する方針を堅持する。
  9. 情報は事実に基づき、恣意的な情報提供はやめる。政策立案過程の文書も公開するなど情報公開を徹底し、市民参加の前提となる市民の知る権利の拡大をはかる。各種審議会、行政委員会などはすべて公開性にし、公募による女性委員枠の拡大など市民参加の拡大をはかり、委員選出にあたっては公正をつらぬく。
  10. 平和都市宣言にふさわしく、平和教育を推進し、市庁舎や、区民センターロビーを平和展に開放するとともに、全区で原爆展・平和展を継続的に開催する。ノーモア被爆者会館に対する援助をはじめ、被爆者への援助を強める。
  11. 住民基本台帳ネットワークの離脱・切断を含め、個人情報の保護に努める。
  12. 丘珠空港で行われている「航空ぺージェント」は軍事ショー的性格で騒音・事故の危険があり、今後は行わないようにする。

【5】文化・スポーツの豊かな発展を

  1. 中央区での地区図書館の建設を急ぎ、各区複数館構想を推進する。図書館司書を専門職として配置する。勤労者が利用できるように図書館の開館時間を延長する。
  2. 札幌における演劇活動の振興をはかる観点から、地元プロが「ちえりあ」等を利用する際、料金の軽減をふくめて特別の支援をする。
  3. 若者に人気の高いニュースポーツの振興をはかり、大通り公園など都心部の交通至便なところにスケートボード場を整備する。
  4. 各区に音楽演奏・演劇もできる文化ホールの設置を図る。若者も利用しやすい安価な音楽等の練習場を設置する。
  5. 野球場、サッカー場、テニスコート、パークゴルフ場など体育施設の増設をはかる。
  6. 各区に市立の温水プールを設置するとともに、障がい者が利用できるように改善をはかる。市営プールにオゾン式殺菌システムを導入する。

【6】地球環境を守る街づくりを

循環型社会の実現に向けて

  1. 「財政構造改革プラン」(案)で計画されている「家庭ごみの有料化」は撤回すること。
  2. ごみの発生を抑制するため、拡大生産者責任を明確にする。家電・自動車リサイクルについて製品価格にリサイクル費用を盛り込むシステムヘの改善、塩ビ・プラスチック類についての生産規制、フロン回収のメーカー責任などを国に求める。
  3. ごみの分別収集を充実させ、リサイクルの推進で、ゴミの滅量化を図る。
  4. 自然エネルギーなどの有効利用や電気自動車など低公害車の導入、公共交通機関を軸とした環境に負荷をかけない交通網の整備など、COの10%削減の公約を実行し地球環境を守る。そのための市民・事業者への意識を高めるとりくみを推進する。
  5. 事業系ごみの分別収集を徹底させ、最終処分場におけるチェック体制を更に強化する。

有害化学物質対策

  1. 学校をはじめ公共施設の調査を行い、シックハウス症候群など化学物資過敏症への対策を行う。
  2. 安全性が確認されていない遺伝子組み換え食品は、学校・保育所・病院などの給食には使用せず、表示の義務付けを国に求める。
  3. ダイオキシン・PCB廃棄物などの実態について全面的な調査・監視を行い、対策を強化する。
  4. 生産者の顔が見え、食の安全性が確保される「地産・地消」の取り組みを推進する。

自然豊かなうるおいの街を

  1. 清田区有明に建設しようとしている産業廃棄物処分場は、建設を中止させる。十分な住民合意のないまま建設許可をしない。
  2. 中高層建築物の無秩序な建設への規制を強化し、都市景観を守る。
  3. 国の天然記念物に指定されている藻岩山・円山の原始林と、円山公園の緑と景観を守るため、周辺をバッファゾーン(緩衝地帯)と位置づけて、風致地区指定・用途地域の変更など、新たな環境保全対策を講じる。これら周辺での開発行為を規制し、自然林の保全を図る。
  4. 都心部を流れる創成川をはじめ、各河川を市民が水辺に親しめる川に復活させる。雁来川・丘珠藤木川・旧琴似川など枯渇した河川やモエレ沼は、豊平川の導水などにより、せせらぎを復活させる。
  5. 東区中沼地域のごみ埋め立て地建設計画に関しては、住民の意思が十分尊重されるよう建設計画を凍結する。

【7】災害に強い、安心ですみよい街を

  1. 新潟中越地震の教訓に学び札幌直下型の地震被害予測に基づき、地域防災計画の必要な見直しを行い、水道・ガス・電気などのライフラインの安全確保の見直し、学校・病院・道路・公共施設などの総点検、耐震化、不燃化対策をすすめる。当面、防災拠点となる小・中学校の改築地震対策を早急に行なう。
  2. 耐震基準の4割しかない豊平消防署をはじめ、耐震上重大な欠陥がある老朽化した施設について、緊急に改築すること。
  3. 防災行政無線の耐震化。全避難所とコミュニティFM局に設置する。
  4. 聴覚障がい者等のメール119番システムを活用した情報提供システムを整備する。
  5. 消防職員・ポンプ車・救急車などを国基準どおり整備配置し、消防力を強化する。
  6. 災害発生時の消防水利・食糧生活用品の確保、緊急医療体制などを整備充実させる。

【8】市民が安心して住みつづけられる
          住宅施策の改善をすすめる

市営住宅について

  1. 市営住宅の応募倍率は、今年度新設で31倍、空き住宅で59倍となっており、新年度の新築戸数を増やし、建て替え・改築・耐震改修を促進する。
  2. 既存市営住宅のエレベーター設置をすすめる。
  3. 高いガス暖房料・地域集中暖房料を引き下げる。
  4. 市営住宅の浴室整備を、高齢者や障がい者が利用しやすいように市の責任として改善をおこなう。
  5. 市営住宅には、高齢者や障がい者も多く入居していることに配慮して、対象制限をせず、希望者のいる市営住宅では、敷地内除雪の援助の拡充をはかる。
  6. 高齢者や障がい者のために、交通の便利な市街地に福祉施設と複合のケア付き市営住宅を新設する。
  7. 特定借り上げ賃貸住宅は、都心部やその周辺など、市営住宅建設が困難だったところや単身高齢者の比率の高いところなどに多く整備する。低廉な家賃とする。

個人住宅・マンション支援策

  1. 高齢者・障がい者に対する民間家賃補助制度を創設する。
  2. マンション相談の窓口となっている北海道マンション管理組合連合会への援助を強化すると共に、市の相談体制の整備、充実をはかる。

道路等の維持管理

  1. 既設坂道ロードヒーティングの3分の1を廃止する計画を撤回し、必要な区聞の増設をはかる。
  2. 地下鉄駅やバス停留所周辺の危険なツルツル路面対策を具体的に行う。
  3. 通学路や交差点、歩道、狭小道路を含めた生活道路の除排雪を積極的にすすめるとともに、パートナーシップ排雪の住民負担の軽減をはかる。
  4. 道路と歩道・各種施設の段差や傾斜を解消し、バリアフリーの街づくりをすすめる。点字ブロックの補修と設置場所を増やして、車いす使用者や視覚障がい者など歩行に障がいを持つ人々が安全に通行できるようにする。また、音響式信号機の増設を関係機関に働きかける。
  5. 高齢者や障がい者の生活の障がいとなる要因を取り除き、やさしい街づくりをすすめるため、「札幌福祉の街づくり条例」の徹底をはかる。公共的な建物や公園などを障がい者が利用しやすいように改善をはかる。既設の地区センターなど市の集会施設や学校にエレベーターを設置する。スロープや障がい者用トイレ・オストメイト対応トイレを設置する。

【9】公営交通を軸とした便利でやさしい交通の確立を

  1. 市電を存続させ、延伸・ループ化など再配置を検討する。
  2. 地下鉄全駅のホームに転落防止の可動柵を早期に設置する。
  3. バス路線の廃止や便数の削減をさせず、公的貴任で市民の足を守る。
  4. 地下鉄全駅にエレベーター・エスカレーターの設置をすすめる。障がい者のための地下鉄駅周辺の環境整備をすすめ、すべての駅のホームに駅務員の配置を行なう。
  5. JR駅でのエレベーター設置をすすめるよう要望する。
  6. 地下鉄需要喚起策として、また都心の交通混雑緩和策として、郊外の地下鉄駅に格安のパークアンドライド方式の駐車場を増設する。
  7. 地下鉄駅の駐輸場未整備駅は、土地取得も積極的に行ない、整備を進める。放置自転車の増加につながる有料化は行なわない。
  8. JR白石駅の橋上化を、早期に実現させる。

【10】女性と若者の声を生かし、
       アイヌの人たちの生活と権利の保障を

女性の杜会参加と男女平等の実現をめざして

  1. 女性への暴力(DV)防止、被害女性の保護と自立支援のため、本市独自の公的センターを設置する。
  2. 男女共同参画センターにおける女性料金について、「財政構造改革プラン」(案)では「廃止し一般料金に一本化する」としているが、女性料金は堅持すること。
  3. 「札幌市男女共同参画推進条例」及び、「男女共同参画のさっぽろプラン」にもとづき、あらゆる分野で男女平等・人権の尊重を実現するため、差別を取り除く具体的施策を積極的にすすめる。
  4. 女性の声を市政に反映させるために、各種審議会等への女性の登用、本市幹部職員への積極的な女性登用をすすめる。
  5. パートで働く女性の待遇改善をはかるため、市の相談窓口の設置と体制の充実をはかり、企業に対する指導を強化する。
  6. 育児休業制度については、休業中の賃金保障や代替要員の確保、現職復帰の保障、不利益扱いの禁止などが徹底されるよう、市として必要な啓発事業をおこなうとともに、事業主・企業を指導する。中小業者には助成制度を実施する。
  7. 業者婦人の生活・健康実態調査の結果をふまえ、傷病手当、出産手当の実施など業者婦人の健康と母性を守り、社会的、経済的地位の向上のための支援を強化する。
  8. 女性事業主、起業家が不利益を受けることのないよう融資相談窓口の充実をはかる。
  9. 男女平等を推進するために、市職員と教職員の研修を抜本的に強化するとともに、小、中学生用の副読本の改訂と高校生用の副読本を作成する。

若者の声が生かされるように

  1. 若者の市政参加をすすめるため、住民投票制度の創設をはじめ、市の各種審議会、委員会などに青年代表の参加と発言の機会を保障する。
  2. 地域ごとに、文化・スポーツ、娯楽設備を備え、青年が自由に利用できる施設を整備するなど、青年のための予算と事業を拡充する。老朽化した青少年ホームは改修・改築する。
  3. 青年単身者用の住宅を含めて低家賃公共住宅を計画的に供給するなど、若年世帯の住居条件の改善をはかる。

アイヌの人たちの生活と民族の権利保障を

  1. 「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律」の趣旨について、本市行政並びに市民への普及啓発につとめ、アイヌの人たちの生活と権利を守り、伝統文化の保全と普及にとりくむ。
  2. 市に、民主的・公正に運営される常設の「アイヌ問題懇談会」を設置するなど、民族の権利回復につながる措置を講じ、アイヌの人たちの市政参加を積極的にすすめる。
  3. アイヌ語をはじめ、アイヌの人たちの文化を守りつづけるため、公立の「アイヌ民族文化研究所」(仮称)、アイヌ歴史・文化博物館を建設する。
  4. 生活館の日常機能を市の中心部に保障すること。
  5. 学校教育の場で、アイヌに関する正しい知識を身につけるとりくみを充実する。アイヌ子弟の進学率向上のため、私学の入学金に相当する入学準備貸付金制度、および高校通学補助制度を本市独自に設ける。
  6. アイヌ文化継承のためにも条例を制定し、アイヌ古老にたいする「生活支援手当て」を創設する。

【11】大型開発事業や公共事業のムダをはぶき、
        市民のくらし優先の姿勢に転換を

  1. 札幌駅前通地下通路計画は総事業費200億円をはるかに超える不急の事業であり、凍結する。
  2. 創成川通り連続アンダーパス化は、市民意見も一致しておらず、十分な論議を重ねるとともに、本市財政状況も考慮し、一時先送りする。
  3. 住民福祉の増進を目的とする「公の施設」の管理を、営利を目的とする民間事業者にも拡大する「指定管理者制度」の適用はやめ、公的貴任を果たす。
  4. 「三位一体改革」の名による国庫補助負担金の削滅をやめるよう国に求めるとともに、地方自治体の仕事に見合う税財源の移譲を求める。
  5. 大企業に対する法人市民税の超過課税を14.7%に戻し、税収を確保する。
  6. 「新まちづくり計画」は福祉・暮らしの分野でも、市民二ーズからいっても不十分なものになっており、再検討すること。
  7. 政府の「都市再生」方針のもと、緊急整備地域に指定された札幌駅(144ヘクタール)と北4条東6丁目周辺地域(19ヘクタール)において、大企業に特権を与える再開発をやめる。

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