
私は,基本目標の2に掲げられている中で,特に障がい,発達におくれのある子供への支援というところに関連しまして,障がい児教育の基本的な考え方について質問したいと思います。
まず,障がいのある子供への教育の基本的な認識についてです。
一口に,障がい児と言いましても,軽度から重度まで障がいの種類もさまざまあります。私は,その子その子に合った教育の場が大事ではないかと思っております。
2000年3月に,札幌市特殊教育振興審議会から,札幌市の障がい児教育推進の今後のあり方についてという答申が出されました。そこには,障がいのある子供がすべて通常の学級へ通うことをもって解決するものではないとして,適切な教育の場は,障がいの種類や程度,発達の状態が個々の子供により異なるため,多様に用意されるべきであり,特別な方法,手だて,設備が必要とされる場合は,それに対応する教育の場を用意することも大切であると,あり方が示されています。
昨年3月に札幌市特別支援教育基本計画が策定されましたが,この基本計画には,審議会答申で示された基本的な考え,あり方が踏襲されているのかどうか,今回の次世代の推進計画の中にも継承して展開されていくものなのかどうか,まずこれを伺いたいと思います。
私から,特別支援教育基本計画についてお答え申し上げます。
委員からご指摘がありました特殊教育振興審議会答申が,私どもがつくりました特別支援教育基本計画にどのように反映しているのかということでございます。基本計画につきましては,審議会の答申に基づき,障がいのある子供一人一人が学び育つためのニーズに応じた多様な教育の展開を図るという基本的な考えのもとに策定しているところでございます。この考えのもと,社会参加の基盤となります生きる力を培い,健やかに学び育つための教育の取り組みを推進することとしております。
今回の次世代につきましても,同様でございます。
一人一人のニーズに応じた特別な支援の場が必要だというご答弁で,そういう考え方は理解いたしました。
その考え方に立てば,障がい児学級を積極的に整備すべきだということになりますので,次に障がい児学級の整備について質問いたします。
障がいのある子供を持つ親は,住みなれた地域でほかの子供たちと同じように校区内の学校に通わせたいと願っています。住んでいる地域で子育てをし,せっかく人と人とのつながりをつくっても,通学区内の学校に障がい児学級がないために遠くの学校まで通学せざるを得ないという実態があります。札幌市での障がい児学級の整備状況というのは,他の政令指定都市と比較してどうなっているのでしょうか。障がい児学級の設置率の数値などを具体的に伺いたいと思います。
他の政令市及び札幌市の特殊学級の設置率でございますけれども,平成15年5月現在で申し上げますと,川崎市が小学校,中学校とも100%となっております。仙台市,横浜市,京都市,大阪市,神戸市,広島市が小・中ともに80%から90%台となっております。また,さいたま市,千葉市,名古屋市,北九州市,福岡市が10%台から45%となっております。
ただ,設置の状況といいますか,様態,様式というのはそれぞれ市によっていろいろ考え方があるようでございます。
本市の設置率でございますけれども,小学校では30.6%,中学校で32%でございまして,政令指定都市中では設置率だけを見ますと9番目の設置率となっております。
川崎などでは100%,仙台で80何%という中で,札幌市はまだ30.何%とおっしゃいましたか,そういうことでおくれた状況と言わざるを得ません。障がいを持つ子供が,近くにある学校に通えずに,遠くの学校に通わなくてはならないという状況を一日も早く改善するためには,具体的な数値目標を立てて,障がい児学級の設置促進を図るべきだと考えますけれども,まず,それについていかが,伺います。
それから,障がい児学級ですが,地域の小・中学校でそれぞれの特性に応じた指導を受けられるように設置をされている学級です。先ほど答弁されましたが,勉強だけではなく,社会に生きる力,将来,社会人になったときの基本的な生きる力をつけるために,障がい児学級がどのような役割を果たすものなのか,その役割についても伺いたいと思います。
初めに,具体的な数値目標を立てて設置を促進すべきではないかということでございます。
本市といたしましては,障がいのある子供が,可能な限り,地域の学校で学ぶことができるよう,対象となる児童生徒数の状況,全市的な配置バランス,さらに,設置に必要な教室の確保などを考慮しながら,今後とも計画的,段階的に整備に努めてまいりたいと考えております。
次に,特殊学級がどのような役割を果たしているのかということですけれども,一つの例といたしまして,新入学のお子さんが特殊学級における指導によって力を発揮いたしまして学習することができるようになり,2年生からは得意な教科を通常の学級で学ぶ機会が多くなった事例もございます。一例をご紹介いたしましたけれども,このように,特殊学級は,小・中学校の通常の学級における指導だけではその能力を十分に発揮することが困難な児童生徒一人一人のニーズに応じた多様な学びを支援する役割を果たす上で大切な場であると考えております。
障がい児学級で,その子に合わせてきめ細やかな指導を行うことで,急激に発達が促進される実例が今報告されたわけです。統合教育一辺倒ではなくて,障がい児学級の整備の促進を求めて,質問を終わります。

