
私は、市電についてと地下鉄の点字ブロックについての大きく2点を質問する予定でしたけれども、点字ブロックの整備については前段のやりとりがありましたので、指摘だけにさせていただき、質問は市電についての1点というふうにしたいと思います。
まず、点字ブロックの整備の指摘の方なのですが、地下鉄の大通からこの本庁舎に来るまでの間だけでも、点字ブロックが不必要な迂回を誘導するように曲がっていたり、それから点字ブロックで交差した先が切れていたり、それからホームの手前で警告の点字ブロックがあったきりホームに誘導されていない。それからトイレへの誘導ブロックが整備されていないなど、視覚障がい者の方々と一緒に歩いてみて、地下鉄の点字ブロックの未整備箇所がたくさんありました。
昨年11月の北海道新聞では、「札幌・地下鉄遅れてる」「点字ブロック“達成”2駅のみ」という見出しで、点字ブロックについて全国平均で72.6%が達成していたが、札幌市営地下鉄はわずか2駅で4.3%にとどまったと報道されており、その後も改善は進んでいないと聞いています。ぜひ、先ほど答弁された点字ブロックの整備の計画を早急に進めることを求めておきます。とりわけ大通駅、さっぽろ駅などの中心部は急がれていると考えております。同時に、障がいを持つ人たちと一緒に実際に歩きながら、どういう誘導がわかりやすいのか、当事者などの声を聞きながら点字ブロックを整備されるように求めておきたいと思います。
さて、それでは市電についての質問に移らせていただきます。
地球環境汚染が世界的な問題となる中で、モータリゼーションの見直しが進み、フランスのストラスブールや札幌市と姉妹都市を結んでいるアメリカのポートランドなど、世界の各都市では一たん廃止した市電を見直し、街づくりの中心的な公共交通機関として再配置をされています。そして、車の進入をストップさせて、商店街は人と市電が優先のトランジットモールやパークアンドライド、街の中はややゆっくり走り、郊外に出ると速度を上げる超低床式のLRTなどが積極的に導入され、古い歴史的な建物と、そして公共交通機関が調和する街並みがつくられています。
上田市長は、路面電車を活用し、歩行者を街に呼び戻します。トランジットモールやLRTの実現の可能性について積極的に検討していきますと、2度にわたる市長選挙で公約しておりますし、私も、市電の存続とループ化、再配置を公約して議会に送っていただいておりますので、ぜひこれを実現させたいという立場から、幾つか質問させていただきます。
先日の代表質問では、市電の存続のために、存続の方向を見きわめながら路面電車のありようについての全体的な構想を検討してまいりたいなどの答弁がありました。この検討とはどのような検討でしょうか。今、されている検討の具体的な内容についてお示しください。
また、これについては、今後、2回のフォーラムを経て結論を出していくとのことですが、このフォーラムを通した後、結論づけるまで、どこでどのような形で市民の意見が反映され、討議されるのでしょうか。また、議会に対しては、いつ、どのような形で経過報告や提案がなされるのか、具体的にお示しを願います。
路面電車存続についての検討状況でございますけれども、現在、路面電車を存続させるための課題として、経営形態の見直しによる効率化の検討、車両更新等の設備投資の詳細検討、料金改定、財政支援の可能性、需要確保策という五つの課題について、交通局を初め企画調整局など、それぞれの所管において検討を進めている状況にあり、今後、交通事業経営改革会議にその検討状況を持ち寄って議論を深める予定であります。
この中で、特に重要な課題である車両更新等の設備投資の詳細検討につきましては、交通局が主体となり検討を行っているところであります。従来の設備投資に対する基本的な考え方は、古くなった車両の更新に当たっては、バリアフリー法との関係から低床車両の導入を前提としておりましたが、路面電車の役割や具体的な活用策が整理されていない現段階では、新造車両を導入するなど政策的な設備投資を行うことにはならないとの判断から、それまでの間は安全対策を優先するとの考えから、老朽化が進んでいる車両は台車部分の改修にとどめるほか、新規投資的要素を極力抑えることによって、設備投資に要する費用を大幅に圧縮する方向で検討を進めております。
路面電車の大きな方向性につきましては、交通事業経営改革会議において課題の整理を行っておりますが、路面電車のありようについての全体的な構想につきましては、企画調整局が中心となって検討を進めているところでございます。存廃に関する最終的な方向性やありようについての全体的な構想につきましては、今後予定している市電フォーラムや広報さっぽろなどで検討状況を公表し、意見募集を行い、市民の方々の意見をできる限り集約するとともに、今年度中にその方向性の結論を出すことになっておりますことから、その内容について議会にも十分ご説明をし、議論を深めてまいりたいと考えております。
いつ、どのような形で報告されるのかというふうに私は質問いたしました。市民の意見がフォーラムや広報さっぽろなどでお知らせはしますということは聞いたのですが、それらから出された市民の意見が、交通経営改革会議の中で議論されるというふうに理解してよろしいのでしょうか。
それから、議会に対する報告はどのような形で、いつごろされるのかということについても、先ほど質問したのですけれども、もう少し具体的にお答えをお願いします。
市民の意見をどのようにまとめてというご質問でございますけれども、今後、2回ほど予定している市民フォーラムや広報さっぽろなどで、市民の意見をご紹介して、さらなる市民の意見募集を行い、それらをまとめていきます。そういった内容のまとめにつきましては、現在、企画調整局が中心となって作業を行っておりますので、企画調整局の判断も待ちながら、今後の各方面への説明に臨みたいというふうに考えております。
市民意見の内容、あるいは改革会議での検討の内容について議会に報告する時期については、企画調整局の所管で決めていくということでよろしいのですか。
先ほど、下村部長が答弁しましたように、今後の将来的なあり方論の問題も含めて、総合交通体系の問題につきましては企画調整局の方で所管をして、どうしていくのかということなります。(「来年、再来年ということではないでしょう、それなら」と呼ぶ者あり)それで、先ほど、下村部長は、今年度中には方向性を出していくと、こう答えているわけです。
一方では、その市民意見の取りまとめを含めた調査をまとめて、その状況を見ながらしかるべき時期に、なるべく早い段階で適宜議会に報告するということになろうと思っています。
しつこくて済みません。
しかるべき時期というのが、どのぐらいの時期かということを伺っているのです。つまり、ある程度形ができてしまって、こうだよとぽんと示されるのでは困るのです。やはり、そこに市民の意見や議会の意見を反映していただきたいということがあるものですから、もうこれからは動かせないという状態で示されるのでは遅いと考えているものですから、しかるべきという時期がいつごろなのかというふうに伺っているので、ぜひお願いいたします。
すべてをまとめてコンクリートにして、議会の方にお諮りするなんていうことは、それは一切考えてございません。
一つの時期の目安としましては、この間1回目のフォーラムがあった、今のところ、2回目を11月末か12月の初めぐらいに、もう企画の方では、ほとんどその日程が決まりつつあります。そして、そこでの議論の方向性も決まりつつあります。その結果を踏まえて、なるべく早い段階で一たんは議会に報告されることになろうかと、このように思っています。このぐらいでご理解をいただければと思っています。
12月初めとさっきおっしゃいましたか。そのフォーラムを経てなるべく早い時期にというふうにご答弁いただいたかと思います。
それで、具体的なところを伺いたいのですが、現在、市電の沿線に住んでいる住民はふえているというふうに理解しておりますけれども、しかし、実際には利用人員は減っていると。この乗車の実態についてまずお示し願いたいのと、それから減っている原因は何なのか。どのように分析されているのかをお示し願いたいと思います。
それから、先ほど出されました課題整理をしていますという項目の中に、料金改定というのがありました。料金についてどのような検討をされているのでしょうか。いただいた平成15年度における路面電車に関する検討のまとめの中では、バスや地下鉄の初乗り料金とのバランスも考慮し、現行料金の見直しについて検討するというような表現になっておりますけれども、私は、料金を値上げすれば単純に増収になるかといえばそうではなくて、この不況の時期に料金を値上げすれば、ますます市電の利用は減ると考えます。こうした点についても考慮した上で、一定のシミュレーションが出されて料金改定を検討されているのかどうか、これを伺いたいと思います。
路面電車の乗車人員の推移についてでございますけれども、10年前の平成5年度は、1日平均で2万5,471人でありました。15年度決算ではこれが2万331人となっております。この10年間で5,140人の減、率にして約2割減少していることとなります。ここ数年の推移につきましても、平成14年度は13年度に対して6.8%と大幅な減少となっており、15年度につきましても、14年度との比較で4.9%減少するなど、近年は大幅な減少傾向を示す、こういった乗車人員の推移状況となってございます。
次に、これらの乗車人員の減少の要因でございますが、依然として自家用自動車が増加していること、さらには、最近では自転車利用の増加なども大きな要因となっていると考えております。
特に、路面電車の路線を取り巻く環境といたしましては、平成7年度ごろを境として、沿線人口は増加に転じておりますものの、沿線の事業所数や従業者数の減少傾向が続いているところでございます。
具体的な数値で申し上げますと、平成13年度の統計、札幌市の事業所によりますと、沿線事業所数は10年前の平成3年度から24.4%の減少、5年前の平成8年度との比較では14%の減少、従業者数では10年前と比較して17.0%の減少、5年前との比較では12%の減少となっております。
また、少子化による生徒数の減少に加え、平成9年度の沿線にございました経済高校の移転、平成14年度からの学校の完全週休2日制、さらに最近では、昨年5月の教育委員会の移転なども乗車人員の減少に影響があったものと考えております。
最後の料金改定に関しての交通局の考え方でございますが、委員もおっしゃいましたように、長引く景気の低迷や毎年利用人員の減少が続いている状況では、収支改善を図るとの理由だけで料金改定を行う環境にないであろうと考えており、仮に料金改定を行った場合、今以上に利用者の減少を招くことにもなりかねないと考えております。しかしながら、今後の路面電車のありようについての全体的な検討の中で、市全体での負担や適正な利用者負担、さらには利用者サービスの向上といったさまざまな観点から、市民議論を行う必要があるというふうに考えてございます。
市電の料金についてですけれども、やはりこのままループ化もしない、車両の更新もしない、何もしないで、ただ赤字だから料金値上げというのは、当然、市民の理解が得られないだろうというふうに私も思います。
今のご答弁で示されたように、具体的にはまだ料金を改定してどうするというところまでには至らないのは当然のことだろうというふうに考えています。
市電の利用客の減少傾向も続いているというのも、これも今事業所が減っているといったような理由を述べられておりましたけれども、こうした不況などの影響はもちろんあります。ですが、つまりのところ、市民にとって市電に乗るメリットというのがやはりないからではないかというふうに考えます。1日乗車券やスタンプテーリングなどの努力はありますけれども、この市電をいかに便利な乗り物にしていくかと、その根本が問われているのではないかと思います。
マンション建設などで、沿線の住民はふえているのですから、優先信号を本格的に導入する、あるいはループ化してJRの札幌駅までつなげていくなど、市電に乗った方が早くて安く便利だと実感してもらえるということが、やっぱり利用客増加への道ではないでしょうか。
そういった意味では、先ほど答弁されました検討の中身は、やはり存続ということが大前提での検討でしょうし、市長の選挙公約からいっても、廃止はあり得ないだろうというふうに思っておりますけれども、そういう認識でよろしいのかどうか、ぜひ、黒田管理事業者にお聞きしたいと思います。
私に、電車の廃止はないのだなという確認の質問でありますけれども、私自身は、今回の議会の代表質問で、市長みずから市電の札幌市における将来的な構想、そういったものが必要だという認識、全体の位置づけの問題も含めてですね。そういったことの答弁がございました。
それから、存続するために幾つかの課題はあるけれども、その課題を市民へ情報提供しながらいろいろなご意見をちょうだいし、そこを見きわめながら、やはり延伸なりループ化なり、そういったものも検討していく必要があるのではなかろうかと、こういった答弁もございました。その答弁そのものは、私には、以前よりは札幌市トータルでは前向きな姿勢の答弁だと、このように考えております。
バスは廃止されても民間の受け皿がございますけれども、路面電車が廃止された場合、もしも市がやめると言った場合に、地元には受け皿がないわけでありまして、市長の答弁に沿った形で、積極的に存続に向けて交通局としては取り組んでまいりたいと、このように考えています。
8月31日に開かれた市電フォーラムの中では、広島電鉄の方が、公営交通は施設改善や電停の整備などをスムーズに市と相談できると。そして、道路管理も理解が得やすい、公営交通にはメリットがあると、こういうふうにおっしゃっておりますし、公営交通のある熊本市の工夫も紹介し、方法論はいっぱいあるとおっしゃっていました。フォーラムの最後には、今のままでは利用客増は望めない。JRと住宅地を結ぶなど、まだまだやるべき課題はありますよとエールを送っておられました。広報さっぽろ7月号の市電の特集に対して、存続を求める声が114件で68.7%という結果が、広報さっぽろ9月号にも出ています。
私は、いつまでも存廃の議論を続けるのではなくて、市電を残すという明快な方向性をまず市が示すことが大事だろうと思います。あのフォーラムで共通した認識になったのは、グランドデザインを示すことがまず必要だということでした。そのためには、まず存続させるということを明確にしなければ知恵も力もわいてきません。市電存続を明確にし、ループ化や延伸など、市電を街づくりに生かしていくように強く求めまして、質問を終わります。

