
私は、遺伝子組みかえ食品の検査について質問いたします。
2003年10月に、札幌市に遺伝子組みかえ食品を検査する機器が導入されました。スーパーに行けば遺伝子組みかえでないとの表示がされているもの、何も表示されていないものなどがあり、遺伝子組みかえ食品は、この食品は安全かどうかと、市民が心配するものの一つです。
現在、国が販売を認めている遺伝子組みかえ食品は6作物59種類ですけれども、その安全性に不安を抱く消費者が、一般の食品と区別できるように、遺伝子組みかえ食品については、2001年4月から、検証ができる食品には表示を義務づけるようになりました。
そのような背景があって、昨年、遺伝子組みかえ食品の検査機器が本市に導入されましたけれども、導入後、この機器がどのように活用され、市民の健康、安全な食品の提供に寄与してきたかという観点から幾つか質問いたします。
質問の1点目は、機器導入後から現在までの検査状況についてです。この機器を使ってどのように、どういうようなところから何検体集めて検査したのか。対象とした種類、その結果などについてお示しを願います。
2点目は、それらの検査に要する日数についてです。DNAの検査をすることから、非常に神経を使って、ご苦労されながら検査をされているとお聞きしておりますけれども、導入された機器を使って検査をするのにどの程度の日数がかかり、どのような点に留意されているのかをお示し願います。
1点目の遺伝子組みかえ食品のこれまでの検査状況とその結果についてお答えいたします。
まず、検体の採取方法と数でございますが、市内の製造施設やスーパー等の販売店において昨年度は20、今年度は14、合計34検体を抜き打ちで採取し、本市の衛生研究所で検査をいたしました。34検体の内訳を申し上げますと、トウモロコシの粒、その粉及びスナック菓子等の加工品29検体については、安全性未審査の遺伝子組みかえトウモロコシの混入がないかを確認するための定性検査を実施しております。また、大豆5検体では、安全性審査済みの遺伝子組みかえ大豆の含有率の表示につきまして、それが適正かどうか確認するための定量検査を実施しております。
検査の結果、すべての検体が食品衛生法に基づく遺伝子組みかえ食品の基準に適合しておりました。
2点目の検査に要する日数と留意点についてでございますが、検査に要する日数は、検体の受け付けから成績書の発行までを含めて、定性検査では5検体で約10日間、定量検査では3検体で約2週間を要します。
次に、留意点につきましては、遺伝子組みかえ食品の検査は、従来の食品検査とは異なり、遺伝子という特殊なものを扱いますので、他の食品などの遺伝子が混入しないようにする必要がございます。そのために専用の試験室を設置し、細心の注意を払って行っております。
非常に細心の注意を払ってほかのものが混入しないように検査されているということでした。今のご答弁の中には、例えば、ポテトチップスだとか豆腐のような、ジャガイモの加工品や大豆の加工品の名前がありませんでしたけれども、2003年1月からは、ジャガイモの加工品も遺伝子組みかえの表示の対象となりました。これら加工品も、導入された機器を使って検査をされているのかどうか、これを伺いたいと思います。
また、今年度はまだ半年あるわけですが、今後、どんな検査を進めていく予定か、また、次年度の計画はお持ちかどうかなど、今後のことについてもお示しを願いたいと思います。
1点目の大豆、ジャガイモの加工品の検査についてのご質問にお答えをいたします。
豆腐、納豆などの大豆や、ポテトスナック菓子などのジャガイモの加工品につきましては、現在、国において検査法が定められていないため検査は実施しておりませんが、今後、検査法が示された場合には検討してまいりたいと考えております。
2点目の今年度の今後の検査予定と来年度の検査計画についてのご質問にお答えをいたします。
今年度につきましては、先ほど申し上げましたとおり、既にトウモロコシの粒とその加工品14検体の定性検査を実施しておりますが、今後、さらに大豆15検体について定量検査を予定しております。
また、来年度の遺伝子組みかえ食品の検査計画につきましては、これから策定する札幌市食品衛生監視指導計画に盛り込むこととしております。なお、この計画の策定に当たりましては、パブリックコメントで広く市民の皆様のご意見を聞きながら進めていくこととしております。
ポテトチップや豆腐など、ジャガイモの加工品や大豆の加工品については、今のご答弁では、国による検査法が定められていないということでしたけれども、せっかく機器があるのでぜひ検査法を定めるように、私は国に求めるべきだと思いますが、この点いかがでしょうか。
それからもう1点伺いたいのは、遺伝子組みかえ食品であるかどうかということについての表示義務についてです。今の国の基準というのは、トウモロコシなどの加工品は、全部の原材料中の重さが上位3品目以内で、かつ食品の中に占める重さが5%以上のものについて、遺伝子組みかえ食品であるという表示が義務づけられています。
逆に言うと、遺伝子組みかえ作物を使っていても、この基準を満たさなければ遺伝子組みかえ品であるという表示をしなくてもいいというわけです。例えば、EUでは、遺伝子組みかえの混入率が1%以上で、遺伝子組みかえ作物を使っていると表示することになっています。これは国の政策の問題ですが、市民の食の安全を守る立場から、国に対して遺伝子組みかえ表示についてはより厳しい基準で、使っていることを表示するように求めるべきと考えますがいかがか、伺います。
遺伝子組みかえ食品の表示にかかわる国への働きかけについてのご質問にお答えをいたします。
現在の制度は、適切な管理が行われている限り、遺伝子組みかえ食品の混入があっても5%以下であれば表示の義務はございません。この制度は有識者らによる厚生労働省の専門部会における議論やパブリックコメントを経た上で、平成13年4月に制定されたものであることから、現在のところ国に改正を要望することは考えておりません。
なお、検査体制を充実すること、試験検査法の開発や整備をすること、情報提供を推進すること、組みかえDNA技術を応用した食品の安全性をより慎重に審査することなどにつきましては、これまで全国衛生部長会議や大都市衛生主管局長会議などにおいて、国に要望してきているところでございます。
例えば、先ほどの質疑にもありましたけれども、日本の大豆の自給率というのはわずか5%、95%はアメリカなどからの輸入です。アメリカでは86%が遺伝子組みかえ大豆という実態です。消費者や市民は買い物の際に、店頭で商品を見て遺伝子組みかえ作物が使われているかどうかを考えるわけですけれども、実際にはコーン油などの油、それからしょうゆなどは加工の際にタンパク質が分解されてしまうなどして、遺伝子組みかえかどうかの検証は困難だということから、原料に遺伝子組みかえ大豆を使っているとしても表示がされません。原材料が輸入されるときには、国の検査体制もありますけれども、その検査体制の不十分さが消費者団体から指摘されていますし、国は安全性が完全には立証されていなくても、遺伝子組みかえ食品の認可を拡大するという方向にあるわけですから、私は、市の衛生研究所が市民の食の安全を守る最後のとりでになるというふうに思っています。ぜひとも国に対して遺伝子組みかえ表示の基準を厳しくして、消費者に正しい情報が届くように求めるべきであることを指摘しまして、質問を終わります。

