
私は,日本共産党を代表して,本委員会に付託されました議案第1号 一般会計予算中関係分,議案第13号 公債会計予算,議案第21号 職員定数条例改正案,議案第32号高等専門学校の授業料等に関する条例改正案,議案第34号 青少年海の家条例を廃止する条例案に反対し,残余の議案12件については賛成する立場から,以下,その理由にも触れながら討論を行います。
まず,一般会計予算についてです。
札幌駅前通公共地下歩道空間活用推進事業費1,100万円が計上されていますが,我が党は,駅前通地下通路について,わずか465メートルの地下歩道に200億円もかける巨額の事業であり,財政事情の厳しい現時点においては,事業化を一たん見送るべきであると主張してきました。
市長は,昨年の第2回定例会で,肉づけ予算の編成に当たり,技術的な条件整備を行いつつ,地上部を含めた市民議論のために必要となる検討資料の作成及び市民PRなどを行いますとし,また,我が党の代表質問に対して,整備にかかわる市民理解が現段階においては十分には得られていないと判断し,必要な調査費を計上したと答弁し,予備設計費を計上せず,一たん先送りをしました。
自民党及び自民党第二議員会が予備設計費を盛り込んだ修正案を提出したものの,否決されました。その後,市民1000人ワークショップで論議を重ねましたが,論議前は,事業に着手すべきという意見が57.1%であったものが,論議後には,48.6%に減少しました。一方,必要性は認めるが,当面事業に着手すべきでないと,白紙に戻すべきという意見は,34.5%から42%に増加しています。
我が党の代表質問でこの点を指摘したところ,市長は,ワークショップにおきましては,議論前の投票では,単純に地下歩行空間ができれば便利と考えた方もいらっしゃったと思いますが,各テーブルにおいて,交通や街づくり,さらには財政などについて真剣で熱心な議論を行っていただきました結果,議論後の投票の際には,市政への参加責任の観点から,慎重な判断を下された方も多かったのではないかと考えておりますと答弁されました。市民議論の経過からも,一たん先送りした計画を復活し,着手することは,市民の意向に背くことになるものです。
市民から,議会に,敬老パスを現行どおり続けてほしいという請願が多数出されていますし,保育所の延長保育の補助金を削減しないでほしいという請願も出されています。これら市民福祉の予算を削減しようとする一方で,市民の賛否が分かれており巨費を投じることになる駅前通地下通路事業を強行することは容認できません。財政状況にかんがみて,凍結,先送りを求めるものです。
市立高専授業料についてですが,現行の21万7,800円を22万8,000円へ,年間1万200円,4.7%引き上げることを含めた予算案となっており,市民生活が深刻になっているもとでの負担増を強いるものです。議案第32号 高専授業料等改正案も,同様の趣旨で反対です。
また,コンベンションセンター建設にかかわる公債費2億6,000万円が含まれていますが,この施設は,総事業費206億円のうち180億円を借金で賄い,しかも,新年度も運営管理費の赤字補てんに1億4,500万円も計上することは問題です。この公債費にかかわる議案第13号 公債会計予算にも反対します。
職員費に関してですが,職員定数の削減が605人,増が149人で,差し引き456人の定数を削減しようとしていますが,これは,市営バスの全面廃止や地下鉄駅業務の委託化など交通局で355人,学校調理員の委託化など教育委員会で53人の削減等をしようとしているものです。市民サービスにかかわる分野での職員削減は,問題です。児童虐待が問題となっている中,児童福祉司は国基準を3人下回る配置しかされていない問題もあわせて指摘し,関連する議案第21号 職員定数条例改正案にも反対です。
次に,議案第34号 青少年海の家を廃止する条例案ですが,今年度も約600人ものスポーツ少年団や学童保育所などの青少年が利用しており,リピーターが多いことが特徴となっています。海,山,川の豊かな自然を満喫でき,宿泊料無料の施設は,ほかにありません。代替施設もないまま,一方的に廃止することには反対です。
次に,代表質問及び本委員会で指摘した主な問題について述べます。
小泉首相が進める三位一体改革で,国は地方交付税と臨時財政対策債の合計で2兆8,000億円圧縮,国庫補助負担金は1兆300億円削減する一方,税源移譲は4,500億円で,削減額に対する移譲額の比率が12%にすぎないことは重大な問題です。本市においては,地方交付税と臨時財政対策債の合計で124億円,8.2%の大幅削減となっており,国が地方固有の財源である交付税と,それにかわる臨時財政対策債を一方的に削減することは,容認できないものです。昨年12月の指定都市市長会のアピールでは,国の財政再建を優先したものであり,評価できるものではないとしています。また,本市として,あらゆる機会に三位一体改革の不当性を指摘し,税源移譲を強く求めるべきであります。
出資団体と天下りの問題についてですが,市長は,昨年の市長選挙の公約で,市民の目線で市役所改革を進めますと述べ,外郭団体への補助金をゼロベースで見直しします,第三セクターを改革するとともに,そこへの職員の慣習化,既得権化された天下りを禁止しますと掲げたにもかかわらず,外郭団体への天下りは,今後2年間で1割の削減にとどめ,9割は温存することを明らかにしており,数年のうちに天下りの対象となる庁内の抵抗勢力がみずからの天下り先を確保することで,完全に骨抜きにされたと,市民の目には映るものです。天下り先での報酬については,現行基準を追認し,市長退職者は基準を設けない青天井とするなど,市民の理解や納得のできるものではありません。
市の出資団体のうち,54団体に対して,補助金,委託料など526億7,990万円もの予算が計上されています。外郭団体への人件費にかかわる補助についても,7人分の削減にとどまり,本格的にメスが入ったなどとは到底言えるものではありません。出資団体のあり方を検討する第三者評価委員会では,その検討対象を40の指定団体ではなく,未出資団体でも,職員を派遣したり,反復的,継続的に関与しているさまざまな団体について対象とすべきです。
外郭団体が行った政治団体等に対する違法寄附に関してであります。
札幌振興公社の13件15万5,580円,現職の助役が社長を兼任していた札幌副都心公社の4件4万円,元助役が社長に天下りしている都市開発公社の1件1万円は,違法な寄附であり,返還させることは当然ですが,寄附を受けた政治家や政治団体名を市民の前に具体的に公表すべきであります。
出資団体が行った政治団体などのパーティー券の購入問題についてであります。
市議の政治団体などのパーティー券を購入している出資団体は,都市開発公社の12件37万円,札幌振興公社の24件32万8,000円など,わずか6年間で71件123万5,500円に上っています。これらのほとんどが,政治資金集めのパーティー券と思われます。これは,政治資金規制法の趣旨に反するものであり,これらパーティー券を購入してもらった政治団体も公表するとともに,返還を求めるべきであります。
家庭ごみの有料化問題についてですが,市長は,減量化の観点から検討すると述べ,市民から強い怒りと不安の声が上がっています。本会議並びに委員会におきまして,有料化した伊達市でも出雲市でも,減量効果のないことを具体的に示しました。一方,名古屋市では無料でも大幅に減量したことを,理事者は火事場のばか力と表現されました。本市のごみ問題も,火事場のように切迫していることを認識して,取り組みを強化することで,無料のままで減量は可能であります。市民負担の強化はすべきでないことを強調しておきます。
退職手当の引き下げについてですが,議案第22号の提案理由では,国の措置等を考慮して,本市職員の退職手当の支給率を改定するとされています。
国家公務員の退職手当の減額は,高級官僚と一般公務員の引き下げを同時に行ったものですが,長官や次官の退職手当は,改定前には約9,000万円という異常な金額であり,この引き下げと一般公務員の退職手当の引き下げとは,本来,同列に論じることはできないものです。
本市においては,支給率を現行の62.7カ月から59.28カ月に引き下げることで,全職員平均で2,800万円から2,650万円へ150万円の減額で,影響額は7億円と想定されています。いわゆる高級官僚の退職手当とは別の次元の問題ですが,全体の奉仕者である公務員の給与,退職手当のあり方については,税金が財源であり,市民の理解と支持が得られるものであることが必要です。
今,長期の不況と三位一体改革などで,市民の暮らしも市の財政も,かつてない厳しい事態に置かれています。退職手当の減額は,年金改悪や医療費の引き上げなど国の高齢者いじめが進む中,退職後の生活設計に影響を与えるものであり,また,個人消費の抑制によって地域経済を一層冷え込ませることが懸念されます。それだけに,引き下げ分を,市民の暮らしを守るために,例えば30人学級や乳幼児医療費助成制度の就学前までの拡大,敬老パス存続などに優先的に振り向けるべきことを強く指摘するものです。
市電についてですが,我が党は一貫して市電の存続と再配置を求めてきましたが,山鼻線330メートルの改良費1億円余が予算計上されました。市電を魅力ある都心の創造に寄与する都市の装置にふさわしい乗り物にするため,西4丁目と薄野の電停をつなぐループ化や,桑園,苗穂方面への延伸などを積極的に進めるよう求めておきます。
我が党が長年にわたって実現を訴えてきた少人数学級が,不十分とはいえ,2004年度から足を踏み出すことになりました。今回,対象外となった新1年生が1学級のみの学校は,本市においては,わずか6校です。教育の機会均等の原則からいっても,同様の措置をとり,35人学級の完全実施を行うことを強く求めるものです。
また,次年度においては,2年生まで拡大し,2年生に進級する際に,学級解体することがないようにすべきであります。大谷地東小学校など学校図書館のない学校について,本市教育行政の質が問われる問題として取り上げました。改善に向けて努力している旨の答弁がありましたが,栄町小学校については,蔵書の対応のみで図書館そのものを整備する方針が示されませんでした。図書館がないという,学校にとって異常な状況を直ちに解消するよう求めるものです。
以上で,私の討論を終わります。

