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学校図書館と司書教諭について質問、数値目標持って改善を

04(平成16)年第一部予算特別委員会−04年03月18日

小形香織 委員

 私は,学校図書館と司書教諭に関連して質問をいたします。
 まず,大きな1点目は,学校図書館についてです。
 昨年10月の決算特別委員会で,私は,学校図書館のない学校について質問をいたしました。すなわち,大谷地東小学校では,コンピューター教室(図書室)という状況,上篠路中学校では,ワークスペース(図書コーナー)という状況などを指摘し,学校教育にとって欠くことのできないものが欠けている。長いところでは,21年も未設置のまま放置されている実態について,札幌市の教育行政の質にかかわる問題だとして早急に改善するように求めたところ,教育長は,条件が許せば優先順位を考慮して検討したいと答弁されました。
 この四つの小学校と一つの中学校の未設置校について,どう改善したのか,予算をつけたのか,着手したのかを明らかにしてください。
 あわせて,学校図書館の蔵書の実態について伺います。
 国の学校図書館法,学校図書館図書標準に基づく札幌市での学校図書館の充実が求められていますが,札幌市の現状は大変低いと思います。現在の平均蔵書数と図書標準に対する達成率を,小学校,中学校それぞれについてお示しください。
 大きな2点目は,司書教諭についてです。
 学校図書館における司書教諭は,資料や情報の活用など,学びの指導と本との出会い,読書感想文などの読書指導で,学びをより豊かにしていくという役割を果たしていると思いますが,教育委員会は司書教諭の役割についてどう認識しているか,お示しください。
 また,現在,配置が義務づけられていない11学級以下の学校にも司書教諭を配置すべきだと思いますが,いかがか。11学級以下の学校にも配置を進める方針なのか,また,配置状況を明らかにしてください。

中村 総務部長

 今,学校図書館の未整備校,小学校4校,中学校1校についてのご指摘ですけれども,その後,私も含めて実態調査をしております。
 それで,現段階でのそれぞれの学校についての改善策は,ちょっと細かい話になりますけれども,あいの里西小学校は,現在,1階の,教室として使っていない,いわゆる一時的余裕教室と2階の特別活動室を図書室として使っている実態にあります。今後の考え方としましては,2階の特別教室の横に教材室があるわけですけれども,そこと一体として整備することによって,2階に図書室を集約できないかと考えております。
 それと,東区の栄町小学校は,現状で,3階部分に結構広いスペースが図書スペースとしてございます。ほかの部分からやや独立した,しかもテーブル等を備えた場所ですので,ただ,蔵書につきましては,もう少してこ入れする必要があるというふうに私どもは考えております。
 お話のありました大谷地東小学校は,確かにコンピューター室と図書室が混在しているといいますか,共存しているといいますか,そういう形になっているのですけれども,この学校につきましては,3階に会議室がございますので,そこを第2図書室というような形で活用できないかということを考えているところです。
 厚別東小学校は,今,一時的余裕教室を図書室として使っているわけですけれども,1階にある比較的広い多目的ホールですとか,あるいは体育館横にあるミーティングルームを一部改修して図書館としての整備ができないかということです。
 最後に,上篠路中学校ですけれども,今,1階の多目的スペースを使っておりますが,実際上,場所的にも蔵書的にも非常に問題があるというふうに私は認識しております。それで,実際に現地を見まして,玄関前の多目的ホールというところに比較的スペースがあるわけですけれども,そこを改造することによって,設備改修も一部伴いますが,図書室としての整備が可能と思っております。
 いずれにしましても,多少工事を伴うものですけれども,学校側と調整を図りながら,できるだけ早期に改善を図っていきたいと。
 あと,予算をつけたのかということですけれども,いずれも既往予算の中でのやりくりでやっていきたいと思っております。
 それと,学校図書館の蔵書ですけれども,文部科学省が定める図書標準との関係ですが,平成14年度末における蔵書数は,小学校で1校当たり7,476冊,中学校ですと1校当たり6,246冊ということで,図書標準に対する達成率は,小学校が83.1%,中学校では51.8%となっております。

佐々木 学校教育部長

 司書教諭についてお答え申し上げます。
 1点目の司書教諭の役割に対する認識についてでございますけれども,図書館資料の収集,整理,保存,提供を通じまして,学校の教育課程の展開に寄与する,児童生徒の健全な教養を育成するという,学校図書館の目的を実現すべき中核的スタッフとしての役割を担っているものと認識しております。
 2点目の11学級以下の学校への配置に対する考え方でございます。
 11学級以下の学校におきましても,学校図書館の重要性にかんがみまして,これまでも可能な範囲で努力してまいりましたけれども,今後とも引き続き有資格者が在籍している学校につきましては,配置に向けさらなる努力をしてまいりたいと考えおり,この旨,学校にも周知していきたいと考えております。
 なお,3点目の11学校以下の学校への配置状況でございますけれども,平成15年度におきましては,56校中6校で発令を行っております。

小形香織 委員

 まず,学校図書館の未設置校についてですけれども,図書室の設置に努力していると,現場とも相談して,その方向で具体的に動き出しているということでした。
 ただ,栄町小学校につきましては,ここは名前は図書のスペースなのですが,結局,廊下などと続いているのですね。独立したスペースになっていないということでは,児童が落ちついて読書や調べ学習ができないという環境になっていますので,これは直ちに改善すべきであるということを強く求めておきます。
 次に,学校図書館の蔵書についてです。
 小学校が平均で7,476冊で83.1%の達成率だと。そして,中学校が6,246冊で図書標準の51.8%だというご答弁でした。中学校の蔵書が図書標準に対して約半分という現状をどのように認識しているのか。なぜ伸びないのか,その要因は何だとお考えか,お示しをお願いします。
 次に,司書教諭についてです。
 昨年3月,教育長が各学校長にあてた札幌市立学校管理規則の一部を改正する規則の制定についてでは,11学級以下の学校にあっても可能な限り設置することとあります。にもかかわらず,まだ配置が十分に進まない状況にあるのはなぜか,明らかにしてください。あわせて,札幌市の司書教諭の資格を持っている教員の人数についてもお示しを願います。

中村 総務部長

 学校図書館の蔵書の関係ですけれども,中学校の達成率が非常に低いというご指摘がございました。この要因ですけれども,平成11年度に緊急雇用対策事業を活用しまして,市立学校について,蔵書のデータベース化ということをやっているわけですが,学校図書館の蔵書整備事業を実施する際に,内容が古くてほとんど使用されていないといったような図書を大幅に整理したという状況がございます。これによって,例えば,平成10年度,小学校ですと82.1%だったものが65%までに達成率が落ちていると。中学校に至っては,平成10年度末約64%ほどであったのが40%までダウンしているという実態がございます。
 その後も学校図書館の蔵書整備を進めているわけですけれども,達成率が低いというご指摘がございましたが,一つには,中学校で購入する図書が小学校と比較しまして,1冊当たりの単価が高いと。14年度で申し上げますと,小学校は1冊当たり1,400円ほど,中学校ですと2,100円ほどというふうになっております。こういったこともありまして,予算に対して,蔵書数が増加しにくい傾向があるのではないかというふうに分析しております。
 それで,このように,札幌市の場合,中学校の達成率が非常に低いわけですけれども,国の示す図書標準の半分程度ということですので,中学校の蔵書充実が大きな課題であるということは認識しております。

佐々木 学校教育部長

 司書教諭についてでございます。
 11学級以下の学校への配置が進まない理由ということでございますけれども,まず,平成15年度におきましては,12学級以上の学校,全校種265校でございますけれども,すべて司書教諭の発令を行っておりまして,11学級以下の学校につきましても,先ほど言いましたように,6校で司書教諭の発令を行ったところでございます。
 しかしながら,有資格者の人事等を考えますと,まだまだ有資格者数は不十分でございます。全学校への有資格者の配置までには至っていないのが現状でございます。
 次に,現在の有資格者についてでございます。
 平成15年4月の時点では,全校種合計で413名でございました。これが,平成15年度末の定年退職等による減,さらに現職教諭の講習受講による資格取得及び平成16年度4月採用予定の新採用者等における有資格者によりまして,平成16年4月現在では,おおよそ450名の有資格者を見込んでいるところでございます。

小形香織 委員

 まず,学校図書館の蔵書についてですけれども,1冊当たりの単価が高いと。それで,廃棄した分が追いついていないというのが要因だというご答弁でした。そして,現状については,蔵書がまだ低いという認識だということですけれども,今後,蔵書を充実させていくために,どのように努力をされるのか,図書標準の100%以上を目指すのか,いつまでにどう到達させるのか,目標と期日をお示しください。
 それから,司書教諭についてですけれども,資格を持つ教員の人数がまだ足りないために,現場でも大変苦労されているようです。教育の現場での学校図書館の活用は,調べ学習や読書の機会をふやす,子供の教育に大変意義のあることだと思いますけれども,これを全面的に支援する司書教諭をいつまでに何人ふやすのか,目標数値をお示しください。
 また,司書教諭として配置されている先生方が大変苦労されている実態についてお話をします。
 ある中学校の司書教諭をされている方から,司書教諭日記という記録を見せていただきました。それを見ますと,こう書いてあります。5月2日,2・4校時,2年生社会科,A先生,マレーシアについて図書館で寄託図書も使って調べ学習。T・Tで入るとよいのだが,自分の授業があって入れず,残念。5月12日,A先生,図書館で4校時授業,またも自分の授業があり,つけず。今回はとうとう一度もA先生のT・Tに入れなかった,残念。7月8日,1・2・4校時,H先生,3年国語授業で図書館使用。1・4校時はあいているのでT・T。2校時は,自分の授業でつけず。6校時は,K先生,図書館授業T・T。この日は,自分の授業も含めると6時間授業で,空き時間なし。7月9日,この日も空き時間なし。このように,空き時間もなく,体が二つ欲しいような気分というのが,現場の司書教諭の先生方の実態です。こうした現場の声をどう把握されているのでしょうか。
 学校図書館を活用する全体的な支援を,教育委員会としてどのように進めようとしているのか,方向性をお示し願います。

中村 総務部長

 蔵書増に向けた今後の取り組みですけれども,国の方では,子どもの読書活動推進法を受けて,平成14年度から学校図書の充実にかかわる交付税措置を強化しております。毎年,18年までですけれども,約650億円という財政措置がされているところです。
 こういうことを受けて,札幌市におきましても蔵書整備に力を入れているところですが,図書購入費の学校への当初予算の配当に加えまして,例えば,14年度ですと,約7,800万円ほどの追加措置ということもしております。それと,小学校,中学校における図書購入費につきましては,15年度,16年度とも,こういう財政状況下ですけれども,予算額を減らすということはしておりません。
 それで,今後の考え方ですが,100%を目指すのか,目標と期日をということがありましたが,学校図書につきましては,新規購入もあれば廃棄もあるわけで,新陳代謝がございます。これは各学校で判断するということになっておりまして,そういうこともございますので,何年間かで図書標準を100%,またそれ以上を目指すという気持ちは変わりません,持っておりますけれども,いつまでということは,具体的に今お示しすることはできないというふうに考えております。

佐々木 学校教育部長

 司書教諭について,先生方の現場の声の把握と学校図書館活用の方向性についてでございます。
 教育委員会では,昨年9月に,全学校を対象に,司書教諭の発令方法,職務内容等についてアンケートを実施してまいりました。これによりますと,司書教諭の職務内容は,図書の購入計画の立案,児童生徒を対象とした読書相談や図書利用案内,教職員への情報提供,図書の整理,図書委員会への指導及び学校図書館利用指導計画や読書指導計画の立案,実施など,多岐にわたっております。これらの業務を行うに当たりましては,校長先生のリーダーシップのもと,司書教諭個人に過重な負担がかかることのないよう,他の教職員の協力も得ながら,校内体制の中で,学校図書館の充実,活用が図られるよう努めてまいりたいと考えております。

宮川潤 委員長

 佐々木部長,司書教諭について,今後,いつまでに何人ふやすのか,お示しください。

佐々木 学校教育部長

 申しわけありません。具体的な数値目標というものは持っておりません。しかし,先ほども申し上げましたように,まだまだ不十分であるという認識を持っております。
 したがいまして,司書教諭の資格が取得できる講習を開設しております北海道教育大学及び放送大学における受講費用の支援を,平成16年度におきましても引き続き実施することを予定しておりまして,今後も積極的に有資格者の養成に努めてまいりたいと考えております。

小形香織 委員

 学校図書館の蔵書についても,司書教諭についても,いつまでに,どのように,どこまでやるのかという姿勢が大事なのではないかと思います。
 司書教諭と蔵書の充実は,両方そろってこそ豊かな図書館になりますし,設置の目的である学校の教育課程の展開に寄与することや,児童生徒の健全な教養を育成することにつながっていくものと思いますので,さらなる充実を求めまして,質問を終わります。

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