発言集
    スズキコージさんの作品から

   子どもが生まれてから、私自身が絵本の魅力にとりつかれ、ずいぶんいろんな絵本に触れてきました。その中から、今回は「スズキコージ」さんの絵本を紹介したいと思います。

   代表作の「エンソくん きしゃにのる」(福音館書店発行)は、うちの子どもたちが飽きるほど読んだ絵本の一つです。エンソくんが田舎のおじいちゃんのところまで一人で汽車で出かけるお話しですが、ヨーロッパ風の町並み、「遠足」を思わせるエンソくんの命名、おおぜいのヒツジが汽車に乗り込むという、あるようなないような状況。子どもたちはエンソくんになった気分で、一人旅の緊張感や期待感をもって絵本の世界を旅していました。

   どこかとぼけたストーリー展開は、「きゅうりさんあぶないよ」(福音館書店)が典型的です。これは2歳から4歳向けの絵本で、「きゅうりさん そっちへいったら あぶないよ ねずみがでるから」という言葉だけが繰り返されます。だんだんと装飾物が増えていくきゅうりさんと、最後のオチ。読んだあと「これはいったい何だったんだ??」と大人の私はずいぶん理解に苦しみましたが、子どもたちはケラケラ笑って「もう一回読んで」と、何度も読まされました。

   そこで「大千世界の生き物たち」(架空社)を手にすると、息子が夢中になりました。スズキコージワールドを図鑑にしたような絵本で、「はじめに」では、「ぼくは子どものころから、自分のまわりに、人間ではない何かの生き物の気配を感じることがあって〜(中略)〜ふだん目には見えないだけで、この大千世界には、何と多くの生き物たちが一緒に生きて暮らしていることか。」と語っています。ブタとウマの間のような「ブマ」、カカシと風車の間のような「カカシャ」。「ノンバスティ」という生き物は、時間通りにバスを来させないための標識怪物ですが、これなどは社会を風刺しているようなダジャレで遊んでいるような、大人もつい笑ってしまう解説です。

   イラク戦争が始まったとき、「しんぶん赤旗」紙上に登場し、照れながら、でもハッキリと「イラク戦争には反対。今声をあげなければ」と語っていたスズキコージさん。迫力ある独特な絵に、ぜひ出合ってみて下さい。

(日本共産党札幌中央区伏見後援会ニュース「ひまわり」75号より)


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