週刊レポート
経済より環境を、目先より未来を

   機会あってNPO法人ネットワーク「地球村」代表の高木善之さんの講演を聴いてきました。松下電器に入社してノンフロン冷蔵庫の研究をするかたわら、世界各国をあるいて「日本でも環境を守り行動する『グリーンコンシューマ』を増やそう」と「地球村」を立ち上げた方です。「私は自分の考えを話しているのではありません。事実をお話ししているのです」と、ゴミ・ダイオキシン・地球温暖化などの問題を、グラフや新聞記事・写真などで淡々と語っていくスタイルでしたが、その内容に深く考えさせられました。

  「いまの日本は、環境よりも経済、命よりもお金、未来よりも目先、という基準で動いていませんか?」という問いかけに、「そうだ、そうだ。環境や未来が大事だ」とうなずきながら聴いていると、「みなさんがここから移動するとします。地下鉄なら200円。タクシーなら600円。どちらを利用しますか?」と高木さんが会場に質問をします。私も含め多くの人が「地下鉄」に挙手。やっぱり地下鉄の方が環境にやさしいもんなあ。「では、家族四人がここから移動するとします。地下鉄なら800円。タクシーなら600円。どっちを利用します?」私は「うーん、タクシーの方が安いなあ、お金もったいないし。」とタクシーに挙手。「みなさんやっぱり環境より『お金』の方が優先してますねえ」と笑いながら高木さんがおっしゃり、「うわっ、痛いところをつかれた」と思いました。会場も苦笑いです。

  「環境優先は実際には難しいなあ」と思いながら聴いていると、見透かしたように「こういう話をすると、『でも実際には』『そうはいっても現実は』と言われます。でもよく考えてください。お金や経済はヴァーチャル(仮想現実)、環境や命が現実なんですよ」と高木さんの言葉に熱が入ります。

   この講演を聴いて、私自身が日常の生活でできる「環境を守る行動」をしなくちゃ、と認識がグッと変わりました。国や行政へ環境政策を求めることとあわせて、できることを始めたいと思います。

(中央区民報第796号  03年9月7日付より)


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