札幌市長 上田文雄 様
2003年11月25日      
日本共産党札幌市委員会    
委員長 小沢 伸治  
日本共産党札幌市議団      
団 長 小川 勝美  

2004年度札幌市の予算編成にあたっての要望

はじめに

 11月9日行われた総選挙では、日本の平和と国民生活をどう守るかがあらためて問われました。自民党が、「2005年、憲法改正に大きく踏み出します」と憲法改正の具体的なスケジュールを打ちだすとともに、「将来の消費税引上げについても国民的議論を行い結論を得る」と消費税増税を公約するなど、国民生活をないがしろに、財界とアメリカに顔を向けた政策をあらわにしました。しかし、国民が今の政治への不満と批判を強めていることは、自民党など与党全体でも275議席となり、改選時より12議席減少させたことに現れました。
 一方、「政権選択」を掲げることによって、今の政治を変えたいという国民の願いを取り込んだ民主党は、「論憲から創憲」と新しい憲法をつくること、さらに、「基礎年金の財源に消費税を充てる」と消費税増税などを政権公約に掲げました。これは、財界からの支持のもとで、政権交代を果たそうとしたもので、自民党同様、日本の平和と国民生活の安定に寄与しないものです。小泉内閣は、「三位一体の改革」の名のもとに、杜会保障と教育にかかわる国庫補助負担金と地方交付税という、福祉と教育をささえる2つの機能を縮小し、切りすてようとしています。こうしたなかで、地方自治体が、住民生活を守るために果たす役割は、いっそう重要となります。
 2000年から2003年までの3年間で、東京証券取引所に上場している大企業だけで、30万人もの正杜員を削減している現状にあり、雇用は非常に厳しい状況が続いています。道内7月から9月の完全失業者は16万人、完全失業率は5・6%、札幌圏9月の常用有効求人倍率はO・46倍と低迷を続けています。とりわけ若者の雇用状況は非常に深刻です。大企業が正杜員を減らし、パートや派遣労働者を増やしているため、1995年から2001年までの大企業の34歳以下の正杜員は、108万人も減らされています。道内の高校生の就職内定率は、10月末現在29.8%、求人数は、過去最低の7728人と若者の夢も可能性も奪われている状況です。本市として、雇用対策を緊急に強めることが必要です。
 日本共産党札幌市議団は、無駄な大型開発をやめ、暮らし・福祉関連事業に施策の重点を移すことを繰り返し求め、今年度の予算編成にあたって、緊急3か年計画として、市営住宅建設660戸、特別養護老人ホーム15か所、保育所整備18か所、30人学級実施で400教室を増築、障がい児学級135校に新設をもとめ、817億円の仕事を地元業者に発注し1500人の雇用が生まれることを明らかにしてきました。このように、市民の切実な要求に応え、しかも雇用が確保され、大型開発に比べ財政上も節約になる、暮らし・福祉重点型の市政に移行することを引き続き強く求めるものです。

予算編成の基本について

 予算編成にあたっては、「中期財政見通しと今後の財政運営の考え方」であ げられている、保育料、すこやか健診、敬老パス、家庭ごみ処理費用などの市 民負担強化をやめ、以下の点を基本にすすめるべきです。

  1. 市民の暮らしと雇用、中小業者の営業を守る
  2. 市民の健康・福祉を最優先にする
  3. 子ども一人ひとりを人間として大切に、生きる力を育む教育をすすめる
  4. 市民参加で清潔・民主・平和な日本をつくる
  5. 文化・スポーツの豊かな発展を
  6. ごみ問題対策と地球環境を守る街づくり、食品の安全対策を
  7. 災害に強い、安心で住みよいまち、人にやさしい交通を
  8. 女性と若者の声を生かし、アイヌの人たちの生活と権利の保障を
  9. 大型開発事業や公共事業の無駄を省き、市民の暮らし優先の姿勢に転換を

 以上の立場から、この要望書は、市民の市政への要望を基礎に、当面の政策課題を149項目にまとめたものです。これらの市民の切実な願いを、予算編成にあたって積極的に取り入れるよう強く要望します。

2004年度予算要望

【1】市民のくらし・雇用と中小業者の営業を守る

  1. 地元中小企業に新たな仕事と雇用を創出するために、特別養護老人ホームの増設、学校改築、保育所の新増設、市営住宅建設など市民福祉につながる公共事業を中心に増やす。
  2. 新緊急地域雇用創出特別交付金を活用して、全学校、保育所、共同作業所などに臨時教職員を採用する。
  3. 季節労働者の通年雇用促進に向けて、本市が企業組合に直接発注する仕事を大幅にふやし、季節労働者の就労対策をすすめる。
  4. 不況に苦しむ地元中小企業へ、公共事業・物品の発注割合を高める。
  5. 全庁横断的な「不況・雇用対策本部」を設置し、緊急対策とともに、雇用創出も含めた総合的な不況対策にとりくむ。解雇・失業の実態を十分掌握し、雇用確保と待遇改善のための「就職相談窓口」の体制と機能を強化する。
  6. リストラアセスメント条例を制定し、大企業のリストラによる人減らしや、生産縮小などについて計画段階から市に報告させ、労働者や地域経済への影響を事前にチェックし、計両の変更、中止を勧告できるようにする。また、市長として、経済団体、大手企業などに身勝手なリストラを行わないよう申し入れる。
  7. 建設業退職金共済制度について、加入の徹底をはかり、約50%が未加入の状況を改善させる。
  8. 安心して働ける労働条件を守るため「公契約条例」の制定に取り組む。
  9. 国に対して、冬季雇用援護制度の延長と単価の引き上げ、対象業種の拡大など改善をもとめる。建設(季節)労働者の生活安定に寄与している冬期技能講習会に対し、市の助成措置を抜本的に強める。
  10. 学卒者や若い就職希望者が就職できるように求人対策を強め、企業への働きかけを行う。特に市内の高校卒業生の就職活動の支援を強化する。
  11. 中小企業のかつてない経営危機を打開するため、融資制度の改善をはかる。本市独白の無担保無保証人融資制度を創設する。
  12. 国に地域金融を守る対策を強く求める。本市独自に地域金融の活性化をはかり、中小企業を守るため「貸し渋り、貸しはがし」防止対策をすすめる。
  13. シャッターが閉まっている店を開けるために「商店街緊急活性化事業補助金」(1振興組合平均500万円)の新設など商店街に元気をとりもどす対策を緊急にとる。
  14. 地域商業活性化推進事業における補助率や限度額を引き上げる。
  15. 商店街地域振興条例を制定して、商店街振興に本格的にとりくむ。
  16. 大型店の出店にかかわり、大規模小売店舗立地法の「生活環境を保持するために必要な施策を講ずる」にもとづき、本市の「まちづくり」条例を制定し、大型店の進出を抑制し、地元商店街をまもる。
  17. 農業を基幹生産部門と位置づけ、再建をはかる。生産農家が営農を継続し、農業基盤の発展をはかれるよう、補助の対象・枠の拡大、補助金の増額など助成の強化をはかる。
  18. 緑地保全、環境保全の立場からも、札幌における有機農法への援助を強め、都市型農業の育成策を抜本的に強める。
  19. 農業委員会事務局と市農務部との兼務化をせず、農業委員会の独立性を守る。

【2】市民の健康・福祉を最優先にする

高齢者・障がい者の保健福祉の充実

  1. 敬老パスの改悪はやめ、現行制度を継続する。
  2. 高すぎる国保料を、加入者の急速な所得の低下に見合うよう引き下げる。短期証、資格証明書の大量発行をやめ、国保証を加入全世帯に交付する。親切・丁寧な納付相談に努め、保険料の減免や分割納付に応じ長期間の未納者をつくらず、また、「特別な事情」を考慮し、資格証明書は発行しない。発行する場合でも十分な資力がありながら故意に支払わない「悪質滞納者」に限定する。
  3. 介護保険料の低所得者減免を保険料上乗せ相当分まで拡大する。
  4. 特別養護老人ホームを緊急に新増築し、3千人を超える待機者の解消に努める。
  5. 増加するグループホームの運営の適正化について点検指導を行い、不正などの未然防止に努め、高額な自己負担を求めるところについては是正をはかる。
  6. 福祉除雪を民間アパートの高齢者・障がい者にも拡大する。
  7. 緊急通報システムを視覚障がい者3、4級も利用出来るよう改善をはかる。
  8. 精神科救急医療体制を整備し、救急情報センターの開設と24時間医療相談事業を開始する。
  9. 障害者交通費助成の自動車ガソリン券(3万円)を他の交通費助成と同額の3万6000円に引き上げ、格差を解消する。
  10. 高齢知的障害者の施設を新設するとともに、障害者支援費のデイサービス施設を増設し、待機者の解消をはかるなど、サービス基盤を緊急に整備するする。
  11. 支援費でデイサービスを利用することができない在宅重度障害者の入浴サービスを月4回から週2回をめざし拡大する。
  12. 地下鉄全駅にエレベーターを早期に整備する。
  13. 地下鉄を利用する視覚障害者のホームからの転落事故防止のために、ホームに安全柵を整備する。
  14. ガイドヘルパーの派遣対象年齢制限(現在15才以上)を撤廃する。
  15. 障害者の共同作業所への運営費等の助成を拡充する。
  16. 視聴覚障害者情報センターを旧女性センター跡に早期に設置する。
  17. 市立病院において後発医薬品の使用を拡大し、処方箋も後発医薬品を中心にする。

生活福祉の充実

  1. 生活保護の不当な締め付けをやめ、生活保護の老齢や母子などの加算の廃止をやめるよう国に求める。求職活動のための交通費は漏れなく全額支給する
  2. ホームレス(路上生活者)を一時保護施設に措置し、自立のための支援を行い解消をはかる。また、居宅保護・敷金支給を行う。
  3. 応急援護資金について貸付までの日時の短縮と貸付額の引上げを図り、民生委員の「意見書」を廃止する。

少子化対策・保育・学童保育

  1. 全国最低の合計特殊出生率1・06の改善をめざし、安心して子どもを産み、育てることができる、保育、生活、雇用などの条件整備をつくるよう抜本策を講じる。
  2. 子どもの権利条例を早期に制定する。
  3. 妊産婦の健診を他指定都市なみの2回に拡大する。
  4. 乳幼児医療助成制度を就学前までに早期に拡大をはかる。所得制限の廃止をめざし、前年度より収入が低下した世帯の救済措置を緊急に実施する。
  5. 保育所の新増設で、約1000人の待機児童と約1500人の超過入所を解消する。
  6. 延長・休目・障がい児保育にたいする補助金の拡充をはかる。
  7. 市立保育園を民営化しないこと。予備保育士の正職化をはかる。公私格差を解消する。
  8. 杜会福祉法人格を取得し認可への移行をすすめる無認可保育所に対し、市有地の無償貸与と、本来の国・市の補助で施設整備する。
  9. 学童保育の対象を6年生まで拡大し、障がい児加算をはじめ助成額を拡充する。
  10. 児童虐待の増加傾向に十分対応出来るように児童相談所の体制を充実強化する。児童虐待対応指針の増刷、児童虐待防止のネットワークづくりをすすめる。児童福祉総合センターの指導員の増員と精神科医師の配置など、体制強化をはかる。

【3】子ども一人ひとリを人聞として大切に、
            生きるカを育む教育を

  1. 30人学級の学級編成を行うよう、国や道に求めるとともに、市独自で、まず小学校1・2年生の30人学級実現にふみだす。
  2. 失業者家庭の高校進学希望者や在学高校生への授業料免除、奨学資金の大幅な拡充、就学金援助などの助成措置を講じる。
  3. 深刻な市民生活の実態に鑑み、就学援助の基準を生活保護基準の1.3倍にもどす。
  4. 不登校児童・生徒に手厚く対応するため、小中学校教職員の増員をはかり配置する。「相談指導学級」を増設し、給食を実施する。
  5. スクールカウンセラーの増員をはかり、小学校にも配置する。
  6. フリースクールに通う子どもにも交通費や教材費の助成をおこなう。
  7. 446人にもなっている期限付き教員の解消をはかる。中学校の「免許外教員」の解消をはかる。
  8. 学校図書館の未整備校については、早急に整備をはかる。学校図書館に専任の司書教諭を早急に配置するとともに、図書館司書を配置し、蔵書の充実と 図書の保全管理を確立する。
  9. 学校給食の直営を堅持し、調理業務の民間委託化を中止する。すべての学校給食調理員の研修を市の責任で行う。調理員の専用トイレの設置をはじめ、調理室と「汚染区域」との区別など、施設・設備の改善をはかる。
  10. 学校給食は遺伝子組み換え食晶を使用せず、「地産地消」を拡大する。ランチルームの計画的な整備をすすめる。アレルギー食の給食を実施する。
  11. 学校の光熱費等の予算を増やし、生徒通用口などの必要な暖房を確保するとともに「学校開放」の体育館の暖房を無料で保障する。削減されてきた学校配当予算の増額をはかり、学校運営に支障のないようにする。被服、運動靴など教員の自己負担の解消をはかるとともに、男女別の更衣室・休憩室の整備など処遇の改善をはかる。
  12. 耐震上間題のある学校の改築・耐震補強工事を緊急に行なう。
  13. 強制換気装置の設置や内装の張替えなどシックスク』ル対策を万全に行なう。
  14. 遠距離通学している障がい児が地元の学校に通えるように、障がい児学級を大幅に増設する。整備にあたっては、養護学級と情緒学級の併設をすすめる。
  15. 学習障がい児(LD児)、注意欠陥・多動性児(ADHD児)に関する調査研究を急ぎ、学校での適切な対応策を確立する。
  16. 豊成養護学校小学部の母子通学の義務付け解消へ向けた条件整備、医療ケア体制の整備をはかる。
  17. 障がい児対応のため、専任の介護職員を必要に応じて学校に配置する。
  18. 市立豊明高等養護学校の定数増を図り、札幌に住んでいる子供たちはどの子も札幌圏で高等教育を受けられるようにする。
  19. 公立高校の安易な間口削減、学級削減を行わないよう道及び道教委に働きかけ、市立高校も含めて公立高校の30人学級実塊をはかる。
  20. 私学助成を抜本的に強化する。高校の公私間格差是正のために、私学の経常費助成を大幅に増額するとともに、私学生の入学一時金助成および私立高校生への授業料補助を実施する。知事に認可を受けていない専門学校の生徒にも発行基準を改善し、通学定期が発行できるようにする。
  21. 現行の歴史・公民教科書を特定イデオロギーの立場から「自虐史観」と攻撃し、歴史を偽造した歴史教科書を新たに採択させようとする自民党などの圧力に屈せず、教科書用図書選定審議会委員の公正・自主性の確保と、現場教師の委員選出を確保する。
  22. 内心の自由をおかす「日の丸」「君が代」の押しつけをやめる。校長の「職務命令」を撤回し、教職員への強制は断じておこなわない。また、校長の権限強化をはかり、教育現場の民主主義を奪う学校管理規則の改悪は撤回する。
  23. 憲法と教育基本法にもとづく教育をすすめる。「子どもの権利条約」を児童・生徒、教師や市民に知らせる啓発・普及活動を強める。「札幌市子どもの権 利条例」を制定する。
  24. 愛国心教育を押し付け、政府・財界がもとめる「たくましい日本人」の育成をねらう文部科学省の拙速な教育基本法「見なおし」をやめ、憲法、教育基本法を生かす教育行政をすすめるよう国に求める。

【4】市民参加で清潔・民主・平和な札幌をつくる

  1. 憲法違反の自衛隊のイラク派兵に反対し、自治体を戦争にまき込む有事法制に反対する。
  2. 島松射爆場の移設ルートでの空対地射爆訓練の中止、訓練に関するすべての情報の開示、島松射爆場の撤去を国に求める。
  3. 平和都市宣言にふさわしく、平和教育を推進し、市庁舎や、区民センターロビーを平和展に開放するとともに、全区で原爆展・平和展を継続的に開催する。ノーモア被爆者会館に対する援助をはじめ、被爆者への援助を強める。
  4. 自治基本条例の制定にあたっては、広範な市民の議論を喚起し、市民主権と地方自治権を明確に位置付け、市民参加を制度的に保障するため、住民投票制度を盛りこむ。18歳以上の札幌市民、札幌居住の定住外国人に投票権を付与した常設型住民投票制度をつくる。
  5. 新「行革」方針である「札幌市都市経営基本方針」、「中期財政見通しと今後の財政運営の考え方」にもとづく市民負担増、市民サービス切り捨てはやめる。市民本位の財政再建と地方自治の確立をはかる。
  6. 住民基本台帳ネットワークの離脱・切断を含め、個人情報の保護に努める。
  7. 市の外郭団体・関与団体の整理・統合を行い、市職員の市の外郭団体・関与団体への天下りを禁止する。企業と市の癒着をつくり出し談合の温床となる、市指定業者・市登録業者などへの市職員の天下りをやめる。
  8. タウントークなどでの敬老パス「改悪」につながる世論誘導的な言動などはキッパリとやめる。情報は事実に基づき悉意的な情報提供はやめる。政策立案過程の文書も公開するなど情報公開を徹底し、市民参加の前提となる市民の知る権利の拡大をはかる。各種審議会、行政委員会などはすべて公開性にし公募による女性委員枠の拡大など市民参加の拡大をはかり、委員選出にあたっては公正をつらぬく。

【5】文化・スポーツの豊かな発展を

  1. 中央区での地区図書館の建設を急ぎ、各区複数館構想を推進する。図書館司書を専門職員として配置する。勤労者が利用できるように図書館の夜間の開館時間を延長する。
  2. 各区に音楽演奏・演劇もできる文化ホールの設置をはかる。
  3. 地元のプロ劇団が「ちえりあ」のホール等を使用する際、札幌における演劇活動の振興をはかる観点から、利用料金の軽減をはじめ、施設使用の機会を保障する特別の支援対策を確立する。
  4. 野球場、サッカー場、テニスコート、パークゴルフ場など体育施設の増設をはかる。
  5. 中央体育館の改築計画を具体化し、総合体育館を新設する。
  6. 各区に市立の温水プールを設置するとともに、障がい者が利用できるように改善をはかる。市営プールにオゾン式殺菌システムを導入するとともにロッカー使用を無料化する。
  7. 若者に人気の高いニュースポーヅの振興をはかり、大通り公園など都心部の交通至便なところにスケートボード場を整備する。
  8. 空沼岳、札幌岳、無意根山などの登山口に、駐車場、トイレ、水飲み場を設置した公園を整備する。
  9. スポーヅのギャンブル化につながるサッカーくじは廃止するよう国に求める。

【6】ごみ問題対策と地球環境を守る街づくリ、食品の安全対策を

ごみ問題対策をすすめ、循環型社会の実現へ

  1. ごみの分別収集を充実させ、リサイクルの推進で、ごみの減量化をはかる。ごみ減量につながらない「家庭ごみの有料化」は行わない。
  2. ごみの発生を抑制するため、「容器包装リサイクル法」などを改正し製造者の責任を明確にする、家電リサイクルについて製品コストにリサイクル費用を盛り込むシステムヘの改善をもとめる。
  3. 事業系ごみの分別収集を徹底させ、最終処分場におけるチェヅク体制を強化する。
  4. リサイクルにおける資源回収業者の役割を正当に評価し、ストックヤード確保など、資源回収業者への援助を強める。メーカーに対し、古紙・鉄くずなどの活用枠の拡大や引き取り価格の引き上げを申し入れる。

環境保全及び有害化学物質対策、食品の安全

  1. 自然エネルギーなどの有効利用や電気自動車など低公害車の導入、公共交通機関を軸とした環境に負荷をかけない交通網の整備など、COの排出量を大幅に削減する努力を早急に進め、地球環境を守る。そのための市民・事業者への意識を高めるとりくみを推進する。
  2. ごみ焼却場やRDFの燃焼施設などの排気ガス、土壌、地下水、食晶、母乳などに含まれるダイオキシンの実態について全面的な調査と監視をおこない、対策を強化する。
  3. 塩ビ・プラスチック類についての生産規制、フロン回収のメーカー責任などを国に求める。
  4. 学校をはじめ公共施設の調査を行い、シックハウス症侯群など化学物資過敏症への対策を行う。
  5. 安全性が確認されていない遺伝子組み換え食品は、学校・保育所・病院などの給食には使用せず、表示の義務付けを国に求める。
  6. 生産者の顔が見え、食の安金性が確保される「地産・地消」の取り組みを推進する。

自然豊かなうるおいの街を

  1. 都心部を流れる創成川をはじめ、各河川を市民が水辺に親しめる川に復活させる。雁来川・丘珠藤木川・旧琴似川など枯渇した河川やモエレ沼は、豊平川の導水によって、豊かな水辺を復活させる。
  2. 国の天然記念物に指定されている藻岩山・円山の原始林と、円山公園の緑と景観を守るため、周辺をバッファゾーン(緩衝地帯)と位置づけて、風致地区指定・用途地域の変更など、新たな環境保全対策を講じる。これら周辺での開発行為を規制し、自然林の保全をはかる。
  3. 大手企業、デパートなどの地下水汲み上げを抑制し、地下水の保全をはかる地下水酒養のため、森林・緑地保全をはじめ、植樹桝の拡大、浸透桝、浸透式下水道の整傭を促進する。公園やグラウンドなどを遊水池として活用できる構造に改善をすすめ、雨水貯留地の増設で水害に備えるとともに、地下浸透の促進をはかる。
  4. 東区中沼地域のごみ埋め立て地建設計画に関しては、住民の意思が十分尊重されるよう建設計画を凍結する。
  5. 清田区有明に建設しようとしている産業廃棄物処分場は、建設を中止させる。十分な住民合意のないまま建設許可をしない。

【7】災害に強い、安心ですみよい街、人に優しい交通を

消防カの強化・地震に強い街を

  1. 消防職員・ポンプ車などを国基準どおり整備配置し、消防力を強化する。
  2. 災害発生時の消防水利・食糧生活用品の確保、緊急医療体制などを整備充実させる。
  3. 地震による被害が大きかった白石・厚別・清田地域へ地下構造調査の対象を広げる。札幌直下型の地震被害予測に基づき、水道・ガス・電気などのライフラインの安全確保の見直し、学校・病院・道路・公共施設などの総点検、耐震化、不燃化対策をすすめる。当面、防災拠点となる小・中学校の改築地震対策を早急に行なう。

住みよい、やさしい街に

  1. 市営住宅の応募倍率は、今年度新設で21.2倍、空き住宅で50.5倍となっており、新年度660戸を新築し、建て替え・改築・耐震改修を促進する。耐震改修の必要な市営住宅については早急に行う。単身者住宅や車いす住宅の枠を拡大する。高いガス暖房料・地域集中暖房料を引き下げる。
  2. 市営住宅の浴室整備を、高齢者や障がい者が利用しやすいように市の責任として改善をおこなう。
  3. 市営住宅の敷地内除雪に対する助成は、対象制限をせず、拡充をはかる。
  4. 高齢者や障がい者のために、交通の便利な市街地に福祉施設と複合のケア付き市営住宅を新設する。既存市営住宅のエレベーター設置をすすめる。
  5. 特定借り上げ賃貸住宅は、都心部やその周辺など、市営住宅建設が困難だったところや単身高齢者の比率の高いところなどに多く整備する。多くの希望する高齢者が利用できるよう低廉な家賃とするなど対策を講じる。
  6. 高齢者・障がい者に対する民間家賃補助制度、住宅改造資金助成制度の新設をはかる。
  7. マンション相談の窓口となっている北海道マンション管理組合連合会への援助を強化すると共に、市の相談体制の整備、充実をはかる。
  8. 通学路や交差点、歩道、狭小道路を含めた生活道路の除排雪を積極的にすすめるとともに、パートナシップ排雪の住民負担の軽減をはかる。地下鉄駅やバス停留所周辺の危険なツルツル路面対策を具体的に行う。
  9. 既設坂道ロードヒーティングの3分の1を廃止する計画を撤回し、必要な区間の増設をはかる。
  10. 道路と歩道・各種施設の段差や傾斜を解消し、バリアフリーの街づくりをすすめる。点字ブロックの設置場所を増やして、車いす使用者や視覚障がい者など歩行に障がいを持つ人々が安全に通行できるようにする。また、音響式信号機の増設を関係機関に働きかける。
  11. 高齢者や障がい者の生活の障がいとなる要因を取り除き、やさしい街づくりをすすめる。「札幌福祉の街づくり条例」の徹底をはかる。公共的な建物や公園などを障がい者が利用しやすいように改善をはかる。市の集会施設や学校にエレベーターを設置する。スロープや障がい者用トイレ・オストメイト対応トイレを設置する。

公営交通を軸とした便利でやさしい交通の確立を

  1. 市バスの全面民営化はやめ、市営交通として存続する。これまでの民間移譲路線も含め、路線の廃止や便数の削減をさせず、公的責任で市民の足を守る。
  2. 地下鉄駅にエレベーター・エスカレーターの設置をすすめる。障がい者のための地下鉄駅周辺の環境整備をすすめ、すべての駅のホームに駅務員の配置を行なう。JR駅でのエレベーター設置をすすめるよう要望する。
  3. 公共交通網の充実をはかり、市民の足を地下鉄、バス、市電に誘導することによって、マイカーの都心部乗り入れを抑制する総合交通対策を確立する。
  4. 地下鉄需要喚起策として、また都心の交通混雑緩和策として、郊外の地下鉄駅に格安のパークアンドライド方式の駐車場を増設する。
  5. 地下鉄駅の駐輪場未整備駅は、土地取得も積極的に行ない、整備を進める。放置自転車の増加につながる有料化は行なわない。
  6. 市電を存続させ、延伸・ループ化など再配置を検討する。

【8】女性と若者の声を生かし、
      アイヌの人たちの生活と権利の保障を

女性の社会参加と男女平等の実現をめざして

  1. 「札幌市男女共同参画推進条例」及び、「男女共同参画のさっぽろプラン」にもとづき、あらゆる分野で男女平等・人権の尊重を実現するため、差別を取り除く具体的施策を積極的にすすめる。
  2. 女性の声を市政に反映させるために、各種審議会等への女性の登用、本市幹部職員への積極的な女性登用をすすめる。
  3. 女性への暴力(DV)防止、被害女性の保護と自立支援のため、本市独自の公的センターを設置する。
  4. パートで働く女性の待遇改善をはかるため、市の相談窓口の設置と体制の充実をはかり、企業に対する指導を強化する。
  5. 育児休業制度については、休業中の賃金保障や代替要員の確保、現職復帰の保障、不利益扱いの禁止などが徹底されるよう、市として必要な啓発事業をおこなうとともに、事業主・企業を指導する。中小業者には助成制度を実施する。
  6. 業者婦人の生活・健康実態調査の結果をふまえ、傷病手当、出産手当の実施など業者婦人の健康と母性を守り、杜会的、経済的地位の向上のための支援 を強化する。
  7. 女性事業主、起業家が不利益を受けることのないよう融資相談窓口の充実をはかる。
  8. 男女平等を推進するために、市職員と教職員の研修を抜本的に強化するとともに、小、中学生用の副読本の改訂と高校生用の副読本を作成する。

若者の声が生かされるように

  1. 若者の市政参加をすすめるため、18歳以上の若者が投票権をもつ住民投票制度の創設をはじめ、市の各種審議会、委員会などに青年代表の参加と発言の機会を保障する。
  2. 地域ごとに、文化・スポーヅ、娯楽設備を備え、青年が自由に利用できる施設を整備するなど、青年のための予算と事業を拡充する。老朽化した青少年ホームは改修・改築する。
  3. 青年単身者用の住宅を含めて低家賃公共住宅を計画的に供給するなど、若年世帯の住屠条件の改善をはかる。

アイヌの人たちの生活と民族の権利保障を

  1. 「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律」の趣旨について、本市行政並びに市民への普及啓発につとめ、アイヌの人たちの生活と権利を守り、伝統文化の保全と普及にとりくむ。
  2. 市に、民主的・公正に運営される常設の「アイヌ問題懇談会」を設置するなど民族の権利回復につながる措置を講じ、アイヌの人たちの市政参加を積極的にすすめる。
  3. アイヌ語をはじめ、アイヌの人たちの文化を守りつづけるため、公立の「アイヌ民族文化研究所」(仮称)、アイヌ歴史・文化博物館を建設する。
  4. 生活館の日常機能を市の中心部に保障すること。
  5. 学校教育の場で、アイヌに関する正しい知識を身につけるとりくみを充実する。アイヌ子弟の進学率向上のため、私学の入学金に相当する入学準備貸付金制度、および高校通学補助制度を本市独自に設ける。
  6. アイヌ文化継承のためにも条例を制定し、アイヌ古老にたいする「生活支援手当て」を創設する。

【9】大型開発事菓や公共事菜のムダをはぶき、
         市民のくらし優先の姿勢に転換を

  1. 札幌駅前通地下通路計画は総事業費200億円をはるかに超える不急の事業 であり、凍結する。
  2. 国際ゾーン構想(創世3区計画)など大型プロジェクト優先の浪費構造にメスを入れ、財政の立て直しをはかる。大型の建設土木事業の年次を見なおすなど不要不急なものをはぶき、市民生活に急がれる事業に振り向ける。
  3. 「民間活力」の名のもとに行なわれている安易な行政の民間委託化、第3セクター化をやめ、公的責任をつらぬき、効率的な市政執行を行なう。現在ある第3セクターの統廃合をはかる。外郭団体などに対する出資金、補助金、委託金などは公益性に照らして厳格に対処し、第3セクターの厳格な運営と監査を行ない公表する。
  4. 住民福祉の増進を目的とする「公の施設」の管理を、営利を追求する民間事業者にも拡大する「指定管理者制度」の適用はやめ、公的責任を果たす。
  5. 「三位一体改革」の名による国庫補助負担金の削減をやめるよう国に求めるとともに、地方自治体の仕事に見合う税財源の移譲を求める。
  6. 大企業に対する法人市民税の超過課税を14.7%に戻し、税収を確保する
  7. 政府の「都市再生」方針のもと、緊急整備地域に指定された札幌駅(144へクタール)と北4条東6丁目周辺地域(19ヘクタール)において、大企業に特権を与える再開発をやめる。

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