私は,風致地区指定計画調査に補正予算400万円が組まれていることに関連しまして,緑地の保全と風致地区について質問をいします。
札幌市には,市街地を取り囲むように山や緑がありますけれども,市街地に接している緑を守ることは大変重要なことだと思っております。
市長は,豊かな緑を30%ふやす,CO2排出量の10%削減などで,世界に誇れる環境の街さっぽろをつくることを施政方針の演説の中で述べられました。そして,市街地の緑が少ないという認識を,本会議での答弁でも示されました。また,先ほど,松浦委員とのやりとりの中で,真剣にそのことを検討中であるというふうに,福迫助役もおっしゃられました。
市街地の緑をふやすことや周辺部の山の緑を守ることのほか,市街地と接している地域の緑と景観を守る,これは独特な難しさがあるものと考えています。それは,開発の対象になりやすいこと,そして,多くの地権者がいるということです。ですが,市街地に接する地域は,緑の量を守る上からも,また景観を守る上からも,非常に重要な地域でございます。
ことし2月に開かれました第1回定例市議会の予算委員会で,我が党の議員が緑の保全について質問をいたしましたところ,周辺が宅地化されている中にあって,住民に親しまれている平地林など,市街地に点在する良好な樹林地を貴重な緑地として保全していきたいと答弁されました。そして,肉づけ予算でふやす方向で最大限努力いたしますと答弁されています。
そこで,1点目の質問ですけれども,市街地と接している地域の緑を守ることについて,第1回定例市議会での答弁に沿って,積極的に取得して守っていくべきだと考えますが,どう考えておられますでしょうか,基本的な考え方について,まず伺います。また,あわせて,今回の肉づけ予算の中にどのような形でこれが反映されているのか,伺います。
次に,緑地に接した市街地について伺います。
今回の計画は,風致地区を現在の3,597ヘクタールから1万3,100ヘクタールに拡大するという内容です。周辺部の山の緑を守ることも重要ですけれども,緑地に接した市街地の開発,特に高度利用に対して,住民本位の規制を設けることも重要です。住民の声にこたえて,緑地に接した地域の風致地区の指定を,難しい条件を乗り越えて調整を図り,拡大すべきと思います。
札幌市は,この風致地区をどのようなお考えで指定拡大されるのか,基本的な考え方について伺います。
以上2点,まずお願いいたします。
1点目の緑地保全の基本的考え方と予算のかかわりについてお答えいたします。
まず,緑地保全についてでありますが,市街地に隣接する緑地の保全策といたしましては,都市環境緑地取得整備事業があります。この事業の基本的な考え方でありますが,将来にわたって保全すべき環境保全機能の高い森林については,予算の範囲内で最大限の公有化を図っていきたい,そのように考えておりまして,今回の補正予算におきましても,都市林保全事業費追加分の中に計上させていただいております。
次に,2点目の風致地区指定の基本的な考え方についてでありますが,近年の緑の保全と創出に対する市民意識の高まりといった社会状況の変化の中で,緑の基本計画に基づきまして,指定拡大を段階的に行っていきたいと,そのように考えております。
中央区の円山地域で,高層建築物が建てられていることに対して,住民から,緑と景観を守ってほしいという声が上がったことに端を発しまして,自然保護と景観,街づくりを合わせた市民運動が起こりました。そして,2002年10月に,北海道神宮風致地区を新たに6ヘクタール分拡大し,それによって街の景観が守られたということは,ご存じかと思います。
そこで,質問ですけれども,この6ヘクタール分をどのような経緯で拡大されたのか。既に風致地区には,規制の対象となる建築物が建てられていたこととの関係で,その経緯をお示しください。
緑地に接した市街地では,風致地区としては建築を規制される建物が既にある場合もありますが,そういった場合でも,円山のように,住民の要望が強い場合,それ以上の開発を防いで,緑と景観を守るために,風致地区指定を進めるべきだと思っております。
今回の風致地区指定計画調査がどのような方法で進められるのか。今後,どのようにして風致地区を広げていかれる予定なのか,その計画の概要と,とりわけ,緑地に接した市街地についても,拡大のための調査の対象として進めていくお考えがおありかどうか,伺います。
1点目の,北海道神宮風致地区指定拡大の経緯についてでありますが,指定拡大に当たりましては,対象となる地域が,委員ご指摘のとおり,既に土地利用が行われている既成市街地ということもありまして,札幌市緑の審議会のご意見をいただきながら,変更方針を策定いたしまして,土地利用状況調査を行った上で,変更案を策定いたしました。
この案につきまして,説明リーフレットの地元町内会への回覧や配布,延べ6回にわたる地元説明会などによりまして,地権者,地域住民も含め,市民へ説明し,意見を聞きながら,都市計画審議会の議を経て指定を拡大したところであります。
2点目の風致地区指定計画調査の概要についてでありますが,新たな風致地区の指定や既存風致地区指定の拡大の可能性,これらにつきまして,候補地抽出のための基礎調査として行うものであります。この調査結果を踏まえまして,今後,指定拡大を目指していきますが,指定することによりまして土地利用が規制されることから,地権者や住んでいる方々の理解と協力を得ながら慎重に対応してまいりたいと,そのように考えております。
今,調整に大分ご苦労されながらも,市街地での風致地区を拡大されたというご答弁でした。こうした既に規制の対象となるものが建てられているところに,風致地区をかけるというのは,なかなかご苦労が多いこととは思うのですけれども,それを乗り越えて,今回,市街地で風致地区を拡大したというのは,景観を守る上でも,大事な一歩だったのではないかと思っています。
緑地に接した市街地には,多くの地権者が建築物を建て,既に高度利用をしている,あるいは計画をしているなど,住民の利害がさまざまあり,開発の規制を簡単に調整できないことは十分承知をしております。ですが,住民の要望が強い場合には,風致地区の拡大をしなければ,結果として緑も景観も守られないということになります。
豊かな緑を30%ふやす,世界に誇れる環境の街さっぽろをつくるという方針を積極的に進める上で,とりわけ,市街地での緑と景観の確保を早急に進めていただくことを求めまして,私の質問を終わりにいたします。

